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ドイツ・デパート事情〜 老舗デパートがかなりの店舗を閉鎖するらしい

ドイツの老舗デパートギャラリア・カールシュタット・カウフホーフが172店舗のうち、62店舗を閉鎖すると6/19に報道された。新型コロナ危機の影響に伴う業績悪化が主な原因だそう。

私はギャラリアのデパ地下やキッチン道具売り場を覗くことが多いので、約3分の1が閉店とはショックな話だ。コロナで3月に街がロックダウンした時もこのデパ地下はスーパー同様とみなされ、開店していて随分お世話になった。ありがたい存在だった。

一方、コロナ以前から衣類や雑貨等のフロアはお客さんが少ないと感じていました。エコというポリシーの下、100ユーロ超えている商品でも衣類、下着類も薄紙にも包んでもらえない。一応衣類などは畳んでくれるが、むきだしの商品にレシートを載せて、「はいどうぞ」。スーパーの買い物と変わらない。おまけに、プレゼント用であろうと、クリスマス商戦の時期であろうとラッピングサービスはなし(私がドイツに来た2014年頃は頼めばしてくれていたが、「端っこ押さえてくれる?」と販売員が客に頼み、テープを包帯のごとくベタベタ貼っていた)とくれば、わざわざ人混みをかき分けてデパートに足を運ぶ付加価値を見いだすのは難しい。オンラインショップの方がよほど綺麗な包装で送ってもらえる。今はコロナがまだ怖いけれども、ライン川を渡ってフランスのデパートに行くという手もある。 

デパートに行って買い物する人は、すぐに商品が欲しいなどの理由はもちろんのこと、品質やサイズを手にとって確かめたり、ちょっとワクワクするような非日常体験をしながら買い物を楽しみたい、プロのラッピングした商品を買いたい(大切な人へのお土産やそれなりの贈答品など)という気持ちもあると思う。この数年のギャラリアは悲しい哉、ファストファッションと同じ顧客サービスをしているなあと感じでいました。いや、ファストファッションショップは少なくとも商品を袋に入れてくれるか・・・。そのあたりも苦戦を強いられている理由に繋がっているのではないだろうか。

日本のデパートのように、簡易包装などを準備しておくと客も嬉しいし、リピートしたくなるのにね(日本のデパートの状況も大変というニュースを見ましたが)。例えば欧州には売っていないハンカチやタオルハンカチ。私は日本に帰ると、デパートで購入して簡易ラッピングをしてもらい欧州の友人へのお土産にすることも多いです。万人に喜ばれるプチプレゼントです。

でも、世界各国の珍しいものを売っているギャラリアのデパ地下がなくなるのは困る!
というわけで、ドイツでは割と見つけるのが難しい、アルザスの白ワインPinot Gris(ピノ・グリ)をStuttgartで売っている唯一の店、ギャラリアのデパ地下に今日も足を運びました。同じくアルザスのスパークリングワインのClément、エシレバターなども無造作に置いてあって、独特のラインナップが気に入っています。

ちなみに、ギャラリアから帰る途中、たくさんの人がレストランやカフェのテラスにいて久しぶりの太陽を楽しんでいました。テーブルとテーブルの間は1.5メートル開けてあるが、テーブルの中はギュウギュウ、三密状態。第二波来るかな、やはり…


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