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ドイツ語 B1- TELC DTZ / Zertifikat Deutsch 二つの試験を受けて気づいたこと

こんにちは。ドイツのぺろです。

新聞、ラジオもテレビもコロナの話ばかりで気が滅入るので、最近受けたドイツ語の試験について備忘録的に綴ることにしようと思う。

ドイツ在住5年超になる私は数年前にすでに定住許可(Niederlassungserlaubnis = Permanent Residence Permit)を取得済み。EU Blue Cardホールダーということもあり、通常の定住許可条件よりも定住許可の取得条件は緩和され、ドイツ語証明書は特にこの試験でなければいけない、などの指定がなく「B1レベル」の記載のみで、当時通っていた語学学校のB1試験合格証を提出することで事が足りた。現在、定住許可取得は2015年難民危機以降厳しくなっていると聞く。

絶対的な必要性はないが、語学オタクの血が騒ぎ(?)、オフィシャルなB1試験を受けておこうと思い受験申し込んだ。

ちなみに、私は何年もドイツに住んでいるものの、ドイツ語は苦手! アメリカ、フランスの大学を卒業し、英語、仏語はそれなりにできるほうだが、ドイツ語は言語の性質か、私には音がどうもきつく聞こえる。オペラなど音楽は特段そうは感じないのが不思議だ。

B1試験も、ゲーテ, DaF, TELCなどさまざまであるが、試験会場や頻度、難易度などを考慮し、とりあえずTELCの試験を受けることにした。

さらに、TELCの試験にも種類があり、まずはDTZ (Deutsch Test für Zwanderer)を11月に、そして、Zertifikat Deutsch B1を2月に受けた。どちらも合格した。

具体的な内容は他のブログに載っているが、私が二つの試験をほぼ同時期に受けて気づいたことは以下の点。

❶ テスト内容はDTZ, Zertifikat Deutsch ともほぼ同じ。語彙など難易度がやや高めなのが後者。
❷ 筆記・作文パートは 高得点を狙うなら聞かれている点に触れるだけでなく、ある程度文章量が必要。

最初に受けたDTZの試験では、減点方式と聞いて、回答に必要十分以外の文章は一切書かずかなりコンパクトなレター(一枚半くらい)にした。←日本のテストテクニック?!。それでも及第点はもらえる。しかし、次に受けたZertifikat Deutsch では3ページ、ほぼ回答用紙まるまる書いたら満点だった。

❸ ヒアリングパートではドイツ本国のドイツ語だけでなく、他のドイツ語圏のドイツ語が流れることがある。

Zertifikat Deutsch の試験では、スイスドイツ語が問題として流れた。私はわりと聞き慣れているが、慣れていないと多少混乱するかもしれない。

❹ 口頭試験はZertifikat DeutschがDTZに比べたらやや課題の難易度が高い。

いわゆる移民、難民が受験するのがDTZであるため(インテグレーションコースに組み込まれている)、口頭試験のパートナーが中東など戦禍を逃れてドイツに来た人にあたる可能性がかなり高い。バックグラウンドが違うため、パートナーと話し合って決める計画など、打ち合わせが少々大変かもしれない。

自己紹介はスラスラ、ちょっとユーモア交えて話すと場が和らぎ、審査員が笑った。その成果かどうかはわからないが、二つの試験とも満点だった。作文と同様、とにかくある程度の量を話して、流暢に見せる!(いろいろな国に住んだが、fluency、スピード感のある話し方は結構大切。多少の文法ミスは気にしない!)

❺ 結局試験はテクニック。語学はお稽古。

今回も他の語学試験と同様、試験申込をしてから、冒頭の写真の対策本を買って解いた。約3週間くらいだろうか。あまりテスト勉強を長くしたくないので短期集中。知らない単語は、昔ながらの単語帳に記載するという方式。試験前日まで毎日見直す。単純すぎる話だが、語学力を左右するのは結局単語力かもしれない。

レターは冒頭や末尾の定形文を含めてサンプルパターン(クレーム、キャンセル、招待状への返信etcフォーマルとカジュアルバージョン)を10パターンほど使って単語帳と同じノートに書いておく。これも試験前日まで見直したり、書き出してアウトプットの練習。

口頭試験は対策本を一読した以外は特に対策せず。

そして、対策本は一度解いたら、間違った文法なども、例の単語帳(+レターサンプル)に記載して、見直すものはそのノートだけにしておいた。見直すものは一つの方が効率が良いから! 

1つ試験を終えると、それまで街で聞こえなかった(=耳に入ってこなかった)単語や会話がキャッチできることが増えたり、語学力が上がったと感じるのは試験の副産物かな。

❻ 試験当日の雰囲気はDTZはものものしい。

政府支援のインテグレーションコースの一環で受験する人が大多数であるため、DTZは受験者が多いし、本人確認など時間がかかる。


最後に・・・    ともかく、語学試験も他の試験同様、基本はテクニックなので準備さえすればなんとかなる。でも「語学はお稽古」。稽古次第なので、日々の積み重ねが大切。自戒を込めて。


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