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ローマ~プラハ 電車で3週間の無計画女子一人旅 2日目

2019年3月6日
一夜明けて、早速ローマ観光をはじめる前に朝ごはんを食べに行く。

聞き齧った情報だが、イタリアっ子は朝ごはんにバルで朝食を食べるらしい。王道はエスプレッソにブリオッシュ(いわゆるクロワッサン)の組み合わせとのこと。
ちょうど、バチカンまで行く途中の道すがらでなんだかいい雰囲気のバルを発見。

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店内に入るとなかなか盛況。
しかも、地元民らしき人ばかりがカウンターでエスプレッソを飲んでおり、期待値があがる。
私も人々にならってカウンターで注文。

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コーヒーを飲むとお腹が痛くなる体質だけど、せっかくだから味わってみたいのでカプチーノにする。
そしてブリオッシュ!
これが程よい甘さ。真ん中までサックサクで軽い。薄ーいパイ生地を何層も重ねた満足感で1個のサイズは大きいのにすっごく軽い。
カプチーノともよく合う。
これだけでも、十分幸せな朝食だな……

さて、バチカンの本格的な観光は明日と決めているものの、向かっている最寄り駅がそちらの方面なのでまずはそこまでブラブラ歩いて行く。

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なんだか人だかりがある。
大きなアナウンスで各国の代表を紹介しているらしいが、一体何のイベントだろう?
たまたま近くにいた人に聞いてみたら
「法皇が出てくるんだって」
とのこと。名前が上がるたびに、バチカンの広場で大きな歓声があがる。もはやフェスだ。
なんだかキリスト教・総本山っていうか、Zeppバチカンみたいな感じだ。

実は、ローマではどうしても今回の旅をはじめるにあたって、買っておきたいものがある。
まずはそれを買うために地下鉄で移動。

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スペイン広場へ。
おぉ『ローマの休日』で見た通りだぞ。

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上からの景色はこんな感じか。
乾いたオレンジの色合いが、映画で見たイタリアのイメージそのものだ。

さて、目的の場所まで少し歩く。

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馬車や露店も並んでる。
何故か焼き栗の出店が多いな。

さて、しばらく歩いて目的の場所へ。

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Borsalinoですよ。
イタリア生まれの帽子ブランド。
とある人の紹介で公式HPのラインナップに出会ってから一目惚れで、いつかここの帽子を買うのが夢だったんです。
麻生太郎や次元大介、ジョニー・デップやレディ・ガガが愛用してるのもここの帽子らしいね。

お店の人がすごーく丁寧にフィッティングしてくれて、帽子のつばの折り曲げ方も細かく調整してくれた。

「ここで帽子を買うのが夢だったんだ」

と私が店員さんに伝えると

「きっと良い思い出になるわ」

と言ってくれた。
店員さんオススメのネイビーのハットを買い、そのままそれを被って街を歩きはじめる。今回の旅の相棒ができたな。

さて、道なりを歩いて次の目的地へと向かう。

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カプチン修道院。別名・骸骨寺。
いわゆるカタコンベと言われる、大量の人骨を用いて装飾された教会の一つだ。

中は撮影禁止なので写真は無いが、怪しくも美しい空間だった。好きなんだよな、カタコンベ……日本じゃ絶対見れないもの。

結構歩いたのでここらでちょっと休憩……
せっかくのイタリア、甘いものと言えばやっぱりジェラートが食べたい!

と思って修道院を出てすぐ近くにジェラートのショーケースが。
吸い寄せられるように店内に入り、大好きなラズベリーとチョコミントのジェラートをチョイス。さっぱりとした甘味が体に染みる。

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栄養を補給したので、さらに歩く。
見えてきたのはバルベリーニ宮殿。
映画『ローマの休日』で、オードリー演じるお姫様の滞在した迎賓館として撮影時に使用された古い宮殿ですな。

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おぉ、これも映画で見たとおりだ(当然)

ここからさらに歩き、トレビの泉を通過。

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やっぱりすごい人だかり。
そう言えば、私の持っている『人生ゲーム』にはトレビの泉のマスがあって、そこに止まるとお宝が貰えるんだよな……とくだらないことを思い出しながらさらに歩いていく。
旅行中の私の歩行は狂ったように快活なのだ。

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アルジェンティーナ遺跡へ。
ここは実は野良猫のパラダイス。地元の保護猫団体がメディカルチェックやエサの世話など、野良猫たちの面倒を色々と見ているらしい。
古代ローマの遺跡を根城に、のびのびと暮らす猫ちゃん達……

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さて、ここで地下鉄に乗り込んでランチへ。
実はどうしても行きたいお店があるのだ。
それが『Hostaria La Carbonara』。

みんな大好きカルボナーラ発祥の店と言われていて、カルボナーラ大好き人間としてはぜひ行っておきたい!と思っていたのだ。
しかし店内に入るやいなや……

「今日はもうダメ。お客さんいっぱいだから帰って!」

と仏頂面のオジサンにこっぴどくフラれ……
「待つのは平気です」と言っても取り付く島もなく、ほとんど追い出されるように店を出ることに。

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割とヒドめの扱いを請けて凹むやら腹が立つやら、でもお腹の中はすっかりカルボナーラを待ちわびて『本場!カルボナーラ祭』開催の準備が万全の体制で整っている。
腹が減った……

ふと、向かいの通りを見るとそこにもオステリアが。
店内を覗くと繁盛している。しかも、お客さんの話している言葉はすべてイタリア語だ。現地の人達で賑わっている。

「家庭料理を高級店で食べる意味とは……?」

私の脳裏にそんな考えが過ぎる。
そうだ、本当に食べるべきカルボナーラはマンマの作る家庭の味だ!
思い切って見知らぬ店に足を踏み入れてみる。

変わった店内だった。
入ってすぐはいわゆる朝に行ったようなバルになっており、カウンターの奥に大型のエスプレッソマシン、そしてお菓子などの軽食が並んでいる。
そこに立ってコーヒーを飲みながら、店員と世間話で盛り上がる常連と思しき人の姿も見える。
テーブルは奥の方に並んでおり、厨房の出入り口には何かのショーケースが見える。何だろうアレ?

「いらっしゃい!」

元気よく挨拶してくれたのは、美人でいかにもチャキチャキしてそうなローマっ子のお嬢さんだった。家族経営なのかな?

良さげなテーブル席に案内されると、お嬢さんが
「Wi-Fi使いますよね? パスワード、書いておきますね! 」
と、紙のランチョンマットの上にサラサラと書いていく。
すごい気配りだ……なんかもう惚れちゃうな。

さて、注文するものは決まっているので、腹の中で開催を待ちわびるお祭り男たちのためにカルボナーラを、そして白のハウスワインを注文する。

「いいチョイスね! 」

お嬢さん、いい人や……名店の仏頂面のおっちゃんとはエラい違いや。
先程気になったショーケースに目をやると、何かのお惣菜のようなものが並んでいる。サラダかな?
それも気になるけど、本場のパスタの量は分からない以上、アレコレ頼んで食べられなくなるのは避けたい……次来るときの口実にしよう。
さて、待ちわびたカルボナーラが到着。

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腹の中のお祭り男たちが暴れまわる。
いざ一口食べたら、もう「飛ぶ」なんてもんじゃない。ぶっ飛ぶ。

御覧ください、カルボナーラ祭の会場に咲き誇る、ぶっ飛ぶお祭り男たちの花火を。
そっか、カルボナーラ……私が日本で食べていたときには想像もしなかった、これが本来のあなたの味なのね。
卵黄とチーズだけで作られたシンプルなのにインパクト大な超濃厚ソース、それをグアンチャーレ(豚の頬肉の塩漬け)の強い塩気とあらびきの黒胡椒がキリッと引き締めて輪郭を描いていく。
なんていうか、目鼻立ちクッキリのメリハリグラマラスボディなお姉さんみたいな感じよね(意味不明)
一緒に頼んだ白ワインも美味しい。うわー、私イタリアにいるんだと実感。

後で調べたらお肉も美味しいらしい。
次はあのショーケースのお惣菜と一緒に食べてみよう。

では、本日の観光最後のハイライトへ。

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コロッセオ。
うぉお、古代ローマだ。映画『グラディエーター』でラッセル・クロウが大暴れしたところだ。そういや、あの映画をモチーフにした昔のペプシのCMカッコ良かったよね(超余談)

入場料いくらかなぁと思いながら並んでると、いざ入る時「無料だよ」と言われた。
なんでだ?と思ってたら、どうも私が来た3月6日からの1週間はイタリア文化週間ということで、イタリア国内のすべての博物館・美術館・史跡などの入場料が全部タダになるらしい!
(ちなみにバチカン美術館は他の国になるので該当しないよ)
その年によって変わるらしいがコレはお得!

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ちなみに夜はライトアップされてこんな雰囲気になるよ。これはこれでカッコいい。

さて、そろそろ夕飯を食べて帰ろう。
昨日タクシー運転手のマルィーゾから教えてもらったお店に行く。
本当はピザ屋の方に行きたかったけど、見つけられなかったのでオステリアの方へ。

注文したのは前菜にモッツァレラチーズ、トマトのパスタ、デザートにキャラメルソースのかかったパンナコッタ。

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誰かが、イタリア料理というのは雑に作らないと美味しくならないと言っていた。
なるほど、見た目よりシンプルに素材を活かして楽しむ料理なんだな。
どれも美味しい。
モッツァレラも生乳の味がしてそれだけで美味しいし、トマトパスタもトマト本来の味が引き立ってる。パンナコッタも言うことなし。
やっぱりタクシー運転手は知ってるな。

https://www.tripadvisor.com/Restaurant_Review-g187791-d8279808-Reviews-Volare-Rome_Lazio.html

そんなこんなでこの日の観光を終え、私は宿に戻ることにした。
明日はバチカン美術館を見るぞー。

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余談だが、帰り道で見つけたスーパーマーケットの店内の様子。
この写真右端の棚、全部トマトソースだ。
こういう所にお国柄が出るから、スーパーマーケットって楽しいよね。

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