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子どもがワーキャーする株主総会を開催してみたら、本質的な学びが多すぎた。『ピートラ』vol.31

まさとです。
4/13日はPeople株式会社の定時株主総会。「子どもの好奇心がはじける瞬間をつくりたい」をパーパスに掲げる私たちが、株主総会をゼロから考えなおした時、自然に出てきたのが「子ども真ん中株主総会」でした。今回は株主総会ちょーまさと、がレポートします。

さて、なぜそんな株主総会をやろうと思ったのか、どういう風に開催したのかなどについて、詳しくはこちらからどうぞ。

PR TIMES TV https://prtimes.jp/tv/detail/2797

PR TIMES STORY

このnoteでは、「子ども真ん中株主総会」をやってみた結果何が起きたのか、にフォーカスしてお伝えします。

子どもの声に、いきなり拍手があがった!

会が始まるまで、初めての試みに対してどんな反応があるのか、正直少し構えていたところがありました。そうは言っても子どもたちの発する声、特に笑い声や泣き声は、強烈に人間の注意を引いてしまいます。議長の発言が聞きにくいとか、集中できないなどの弊害も当然起こります。

そういう場合、子どもたちに静かにしてもらうような働きかけや、退場してもらうような対処は、私たちが掲げたパーパスと子供真ん中社会のコンセプトに矛盾する気がしたんですね。議長としてやるべきことは、子どもたちの大きな声が上がったらポジティブに捉えよう、「元気ですねー」とか「子どもがいる空間ていいですね」とか、来場の皆さんに受け入れてもらえるような雰囲気をつくる反応をしようと待ち構えていました。さぁ騒ぐがいい!くらいに。

ところが、そんな心構えは要らないお世話だったことをすぐに思い知ります。冒頭、議長の開会宣言と共にあがった誰かの「キャー!(眠かったのかな?)」に対して、会場の皆さんからは拍手が上がったんです!

なんということでしょう。株主総会というとお堅くて、緊張感のある場だと思い込んでいましたが、一気に子どもたちの入場を歓迎して受け入れる雰囲気になりました。「会場の一体感」とはこのことか……。思っていた以上にPeopleの株主さん達は子どもを歓迎してくださり、ひいては社会が「子ども真ん中社会」に期待を寄せているんじゃないか、そう感じました。

会場に居る子どもたちは、おもちゃで喜んだり興奮したり、眠ぐずりしたり、急に悲しくなったり、そばに付いている親御さんやピープルスタッフとお話したり、結構な勢いでざわざわと音を発します。どんどん盛り上がっていきます。

そんな中でたんたんと進む株主総会。これは……ピープルの日常風景(役員会議などヘビーな審議をしていても、となりのお部屋では子どもたちが泣いたり喜んだりしてる)と同じだ。すっごい和む。参加者の皆さんにもピープルの現場の空気の、一端を感じてもらうことができたかも知れない。

ぼくは議長としてシナリオ通りに言葉を発していました(株主総会でやらなければならないことが法律で決まっていて、言い漏らしがあると大変なことが起きてしまうので)が、難しくてカタい言葉づかいに違和感を覚えてしまいました。法律に従うにしても、もうちょっとわかりやすい平易な言葉にできるんじゃないの?

株主さんからたくさんのご質問の手が上がった!

そんな雰囲気だったので、議ちょーは段々調子に乗っていきます。中期の方針をお話しするコーナー(ここは法律的な縛りがないので議ちょーは自分のペースでお話できます)では、ノり過ぎて喋りすぎて、時間がオーバーしてしまいました。

その後、ご意見ご質問タイムを迎えます。今回は初の子ども真ん中株主総会であり、加えて中期の方針をお話しするのも創業以来初めて。どんなご発言が上がるかまったく読めませんので、お答えする事前の用意がなんもありません。ひとつひとつ、真摯に、正直に対話するしかない。だけど法律上、現時点でお話してはいけないことにも注意が必要。緊張する場面でしたが……

嬉しいことに、全員が全員子ども真ん中株主総会の試みに「画期的」「総会に出席するきっかけになった」など、ご賛同の言葉を添えてくださいました。そのうえ、結果的には過去最高人数の方にご発言をいただきました

うち一名様は若いお母さん株主さんで、緊張の面持ちで「どうしても伝えたかった」と「この取り組みを続けて欲しい」ことと、「小学生以上の株主総会への参加についてのご質問」を伝えてくださいました。

常に子どもの声やおもちゃの音が聞こえる中での株主総会は、雰囲気が和やかで、ご発言いただくハードルが下がった効果もあったように思います。本当にやって良かった「子ども真ん中株主総会」。

株主さんたちの顔が見えた気がする

今回、People側から初めて株主総会での「子ども真ん中に本気で取り組みます」というメッセージを発信したことで、これまできっと皆さんの心のうちにあった、たくさんの言葉を伝えていただく機会になったのかなと思います。
これまでの株主アンケートでは、「なぜPeopleの株を買ったのか」の問いに対する回答第一位は「配当額を期待して」でした。もちろんお金も大事です。が、今回はじめてお金以外のPeopleに何を期待してくださっているかが見えるようになったと理解しました。これによって、私たちがこれから何をするべきか、また一つ明らかになった気がしています。自分たちのやりたいことを発信することで、どんどん前に進める。メッセージの発信は本当に大事だと改めて認識しました

子ども真ん中株主総会を続けていきます

今回は第一回でしたので、いろいろな制限の中どこまでOKなのか探りながら……というところもありました。
来年以降、もっと子供たちが参加しやすく、子どもたちにとっても有意義な株主総会にブラッシュアップしていきたい。特に、今回はPeopleのおもちゃの対象年齢である未就学児に限定させていただきましたが、小学生以上の子ども達が「株主総会」という場に触れる意義というのは考えがいのあるテーマです。3回くらいの試行錯誤を重ねて、理想の形に近づいていければと思います。

大人は子どもからたくさん学ぶ

この言葉はPeopleで働いているとたくさん使います。我々大人は生きていく過程で、たくさんの大人の都合、常識、商慣習、建前などの本質的ではない飾りを身に付けています。もちろんそれらは必要なんですが、人間としての本質的な欲求や関心が分からなくなってしまっている部分が多々あるんじゃないでしょうか。

子どもはそういう飾りを一切持たないで、好奇心のままに生きています。そんな彼らから、今私たちは学ぶべきことがものすごくたくさんあると思うんです。

社会の中に子どもは居て当たり前、の方が健全。多少盛り上がって騒ぐことがあっても、大人社会の象徴たる株主総会であっても、子どもが居ても良いという選択肢は、私たち大人にとって本質的な学びの場になっていくんじゃないかと思いました。

今回は以上です。
学びが多かったせいか、ずいぶん文字量が増えてしまいました。
長文に最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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