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労働者はサボりたいという気持ちを持っている

 昨今のリモートワークの影響からか、労働者がサボっていないかをチェックする体制が厳しくなっています。
 日本はもちろんですが、海外でも仕事をしているフリをしていた労働者が解雇されたというニュースがありました。
 海外でそのような動きが広まっているということは世界で最も勤勉な日本人も仕事をしているフリでクビになる日はそう遠くないでしょう。

 世間的には「サボることはいけない」という認識を持つ人が多いですが、労働者はサボりたいという気持ちを持っているので、私は取り締まること自体全く無意味であると考えます。
 会社の労働ではだいたい9時間以上拘束されます。
 拘束されるのはオフィスに出勤しても在宅でも全く同じであり、とにかく労働者は自分の時間を売り、働くことになっています。
 自分の時間を犠牲にしているわけですから、その時点でストレスがたまりますし、サボりたいという気持ちが強くなります。

 自分の時間が犠牲になっているのに「労働は素晴らしい!仕事は楽しい!毎日が『ワクワク』と『ドキドキ』に溢れていて、上司も同僚も素晴らしくて毎日10時間残業してもつらくない!」などと抜かす人間がいたら狂っていること必須。
 普通の人は8時間労働にイラつきながら毎日を過ごしています。
 
 毎日イラついていたらサボりたくなるのも無理はないでしょう。
 実際、ビジネスパーソンの中には「タバコ休憩」なるもので1時間おきに15分ぐらい休む人もいますし、パソコンを見ているフリをしながら実はスマホでエロ画像やエロ動画を見ているビジネスパーソンもいます。
 そういう人たちを「サボっているから」という理由でいちいち取り締まっていたらキリがないですし、結果的に労働者がいなくなり会社はつぶれるでしょう。

 多くの企業では労働者がサボらず8時間フルに働けば生産性が上がるに違いないと強く信じているようですが、フルに働かせたら彼らのストレスがピークに達し、かえって生産性は落ちるでしょう。
 適度に休憩、サボりを入れるからこそ仕事を全うできるのであって、「生産性の向上」という大義名分を振りかざし、休ませないのは愚かなことこの上ないです。

 労働者のサボりを取り締まれば、生産性が上がると強く信じている企業は考えを改めたほうがいいと言えるでしょう。

 
 

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