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令和4年6月17日の昼飯

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本日、食したカップラーメンはこちら!

NISSIN
日清デカうま
「W(ダブル)マヨソース焼そば 」
大盛 麺130g 当社比
特性マヨ風味ソース&からしマヨがうまさの決め手!

だぁぁぁぁぁぁ!

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早速! いただきます!
いやぁ~うれしいです!

昨日、いくつかコメントをいただきました。
ありがとうございます。

いやぁ~こんな私のつたない記事でも意外と読んでいただいているんだなぁ~などと、しみじみ思ってしまいました。

ブログの作成の手順は、まずカップ麺を食べて、それから原稿を書く。
これを日曜などの休日以外、毎日続けております。
かれこれ……一年……
そう考えると意外と頑張っているよね……俺……

まぁ、カップ麺を食べること自体に体を張っているという気は、毛頭ない!
好きだから食べている、それだけなのだ。

でも、文章を書くのは、やっぱり大変……
ビジネス文章みたいに定型句やフォームがあって、あと、要点だけ書いておけばそれらしくなるというわけではない。
あれやこれやと悩みながら、小説やブログを書いているわけだ。
そんな小説やブログに反応があれば、やはりうれしくなる。

だけど、実はワタクシ、コメント返しは苦手なんですよ……
というのも、短い文章だけでは、その人の状況が今一よく分からんのです。
冗談ぽく書いていても、実は心で泣いているということも……
どうお返事していいのやら……

ということで、たまにトンチンカンなお返事になっておりますが、それは、頭がメダパニ状態になっているということで、笑って許してください。
あと、通知欄をあまり見ないので、コメント通知に気付かない場合もあります。
先に謝っておきます。

ごめん、ごめん! いったんゴメン!


ということで、今日は「ごめん、ごめん」つながりのお話を!

俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます【カク11+なろう40合計51万PV】ほのぼのスローライフを想像したあなた残念!コレは親を殺された少年と悲劇のヒロインたちの復讐物語…だと思う。

 これから慰霊祭が始まろうとする町の中心は、人が集まり騒々しかった。
 しかし、その真反対の暗い闇の中は、ただただ静かにひっそりと静まり返っていた。
 そんな暗い空間の中に、小さな明かりがゆっくりと揺れながら浮かび上がっていく。

 それは、タカトたちの荷馬車につけられたランプの明かり。
 今、タカトたちは第六の門から少々離れた小高い丘を、頂上に向けてのぼっている最中だったのである。
 だが慰霊祭に集う人たちから見ると遠くにある丘は暗闇ではもう見えない。
 ただ、かすかに暗闇の中をゆっくりとのぼる蛍の光のようなものが見えるだけなのだ。

 丘の頂上に続く道はデコボコだった。
 そんな暗いあぜ道を照らし出すランプは進むたびに大きく揺れ動いた。
 揺れるたびに、道の脇にむき出しになった大きな石の影が大きく伸び縮みしていく。
 その様子は、ひっそりとした闇の中に何か異質な生き物たちがうごめいているようにも思えた。
 それはつかず離れず、常にタカトたちを取り囲む。
 まるでタカトたちを襲おうと、その隙を伺っているようにも思えた。
 
 しかし、なぜタカトは、そんなうす気味の悪いところを上っているのだろう。
 というのも、タカトはビン子を権蔵に教えられた花火の見物スポットへ連れて行こうとしていたのである。

 ドーン

 頂上に着いたタカトたちの目の前で光の輪が広がった。
 夜空に飛び散る無数の火花が尾を引きながら散っていく。
 そして、しばらく後に届く音。
 離れた丘の上から見る花火は、神民街を隔てる大きな城壁に邪魔されることもなくその輪郭をすべて見ることができた。
 だが、ここから見る花火は少々小さい。
 いや小さすぎた。
 だがしかし、目の前に映る光景は、神民街の街並みが作り出す光の海からのぼっていく光の柱の様に幻想的に思えた。
 
 そんな光景を荷馬車に座る二人は肩を並べてみていた。
 やさしい夜風が吹く中、時折聞こえる虫の音が心地よさを誘った。
 だが、それよりも先ほどから鼻先をかすめるビン子の髪のほのかな香りのほうが心地よかった。

 そんな香りが強まった。
 ビン子がタカトにそっともたれかかったのである。
 ビクッとするタカトの頬に、まるでビン子の体温が伝わってくるかのようである。

 しかし、タカトは動かない。
 ビン子を肩に手を回すわけでもなく、ただただじーっと小さく背を丸めながら何も言わずに花火を見ているだけなのだ。

 そして、ビン子も何も言わない。
 こちらも、ただただタカトに寄りかかっているだけなのだ。

 まるでそんな二人を見ている周りの方が緊張でもするかのように、シーンとあたりは静まり返っていた。
 そんな静かな夜空に、二人の鼓動の音だけがかすかに響いている。

「次、上がらないね……」
 ビン子はつぶやいた。
「あぁ……」
 そっけないタカトの言葉。

 ドーン

「ねぇ……なに怒ってるの……」
「別に……」

「言ってくれないと分からないよ……」
「……」

「このままじゃ、寂しいよ……」
「……」

「……」
 暗闇の中にビン子のすすり泣く声が響いていた。

 タカトは、荷馬車につけられたランプを取ると手元に近づけた。
 手元にあるカバンの中をゴソゴソとあさりだすと、中から一枚のチケットのような紙きれを取り出してきたではないか。
 その紙きれは、きれいな花柄の模様で装飾されていた。
 「うんっ!」
 何も言わずに、その券をビン子へと突き出す。

 受け取るビン子の目は潤んでいた。
 「かわいい……」
 ランプの明かりに赤く照らし出された手作りの券を見ながらビン子は、手で涙をぬぐった。
 そんな涙がぽとりと券の上に落ちると、花の模様にうっすらとしたシミを広げた

 でも、なんかこの花の模様……どこかで見たような気が……
 というか、涙のシミ以外にも何か別のシミもあるようなのですが……
 きっと気のせいなのでしょう……

 その券の真ん中には、大きくタカトの汚い字が書かれていた。
『何でも一つ願いをかなえる券(お金がかかるものは却下です!)』

「俺たちが出会って10年目だろう」
 まるで照れを隠すかのように夜空を見上げるタカトがつぶやいた。

「うん」
 ビン子はほほ笑みながら、券を見つ続けていた。
 ――でも……実は11年目なんだけどね……もっと言うならば、出会った日はもう少し先なんですけど……
 でも、今はそんな些細なことはどうでもいい。
 自分の事を思って、タカトがこの券を手作りしてくれたのだ。
 それがうれしい。
 そんな些細なことがうれしいのだ。
 いまやビン子の目からは、先ほどまでの悲しみにくれた涙とはちがい、歓喜の涙があふれていたのである。

「……ありがとう」
 両手でぐっと目を押さえるビン子。

「で、何がいい?」
 相変わらず照れているタカトは、いまだビン子に目を合わそうともせず、その実行すべき内容を尋ねた。

 ビン子が意地悪そうな笑みを浮かべた。
 だが、いまだ潤み続けていた瞳からは、笑顔によって押し出された涙がこぼれて落ちていった。

「うーん、じゃぁ、キスして!」

 ⁉
 その言葉を聞いたタカトは固まった。
 ――キス? キスと言えば接吻ですか?
 童貞のタカト君。当然、今までの人生でキスなどと言った行為は全くしたことがなかった。
 イスや帙簀ヂスを作るためにニスは使ったことはある。止水シスい栓を壊すミスもした。リスにヒスチジンをぶち込んだこともある!
 だが、キスはない。「キ」だけはやったことがなかったのである。

 ――キスって、どうやってやるんだよぉぉぉぉ!
 さっきからタカトの黒目あっちこっちにせわしなく泳ぎまくっていた。

 催促するかのように顔をタカトに向けて、目を閉じるビン子。

 それを見たタカトはついに意を決した。
 顔を真っ赤にしたタカトは口を突き出す。
 もうその様子は、明らかにタコwww

 そんなタコの口がビン子の唇に近づく。
 あと、唇の感触まで、あと10cm

 あと、5cm……

 2cm……

 ……8cm
 なんで、戻っとるねん! この根性なし!

 仕方ない。……
 仕方ないのだ。……
 童貞のタカトには最後の数センチの勇気がもてなかったのだ。

 あと少し……いやいやいや……
 これはチャンス!……しかし、いいのか? 相手はビン子だぞ……
 いやちょっと触れるだけだ……いやいや、ここは男らしく、ぶちゅーっベロまで!

 そんなタコの口が伸びたり縮んだりしていた。

 いつまでたってもキスが来ない。
 ――何してるのよ……
 じれるビン子が目を開けた。
 
 そこには、目を血ばらせたタコのような変顔が!
 興奮気味に鼻息が荒くしながら、口を伸ばしたり縮めたりしているではないか!
 どうひいき目に見ても変態である。それも、超ド級の変態である。
 緊張で醜くゆがんだタカトの顔面が、荷台に置かれたランプの光で暗闇の中に浮かび上がっていたのであった。

「ぎゃぁーーーーーーーーーーーーーーーー!」
 ビシっ!
 反射的に手が出てしまった。
 というか、女の防衛本能が発動してしまったのだ。
 瞬間、ビン子のハリセンがタカトの頬を捕えていた。

 ほぎゃぁっ!

 赤きタコの顔がさら歪んでへっこんだ。
 だが、そもそも赤らめた顔に、しばかれた赤き跡がついたところで、今一よく分からない。
 だが、タカトにとってこれは救いだった。
「何するんだよ!!」
 大げさに騒ぎ、照れを懸命にごまかしていた。

「ごめん、ごめん……」
 そう、笑うビン子はタカトの顔に手を添える。
 そして、優しくおでこにキスをした。

 ドーーーン

 夜空に上がった大きい花火が、暗い丘の地面に重なり合う二人の影を映し出した。
 虫たちもそんな二人に気を使ったのか音をひそめていた。
 無音の空間。

 あたふたしていたタカトは静かになっていた。
 というのも、さきほどから額に触れる唇を通してビン子の体温が伝わってくる。
 いったいどれだけの時間が経ったのだろうか
 いや、このまま止まってくれてもいい。

 そんなビン子の唇がゆっくりと離れていく。

 少々残念そうなタカトはビン子にしどろもどろになりながら尋ねた。
「あのですね……キっ……キッ……キスと言えば……く・く・唇ではないでしょうか……?」

 それを聞くビン子の顔は照れるかのように真っ赤に染まる。
 きっと、それはランプの明かりのせいなのだろう。
「……また今度ね……」

 荷馬車の上で立ち上がったビン子は、これでおしまいと言わんばかりに大きく伸びをした。
 そして、ランプの光の中でしゅんとしおれているタカトを見下ろした。

「さぁ、帰ろ。じいちゃん待ってるしね」
「……うん」

 ドーン
 パラパラパラ
 神民街の上で花火が上がっていた。

 第134話 慰霊祭(3) より

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