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令和4年7月30日の昼飯

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本日、食したカップラーメンはこちら!

Acecook
飲み干す一杯
尾道
「背脂醤油ラーメン」

だぁぁぁぁぁぁ!

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早速! いただきます!
7月も終わる……

なんか、何もしないまま7月が終わった感じ。
このまま何もしないまま年を越してしまいそうですね……

でも、やる気が起きないんですよね。
日々の仕事をこなすだけで精一杯。
飲みに行くこともなくなり、外に出ることすら億劫に……
あぁ、私は貝になりたい……

ということで、今日は「貝」つながりのお話を!

俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます【カク11+なろう43合計54万PV】ほのぼのスローライフを想像したあなた残念!コレは親を殺された少年と悲劇のヒロインたちの復讐物語…だと思う。

 個室の幕がゆっくりと上がる。
 鍛え抜かれたヨークの足腰は瞬時に身をひるがえす。幕が開くよりも早く、隣に立つ奴隷兵と立ち話を始めていた。
 もう、最初からその場にいたような様変わり。さすがである。

 一方、力の行き場所を失ったタカトは、前のめりに倒れ込んでしまった。その姿の無様なことと言ったらこの上ない。

 濡れた髪を手拭いで押さえながら服をきたビン子が、個室の幕をゆっくりとくぐる。
 濡れた黒髪は、光を散らし、宝石をまとうかのように輝いている。急いで拭いたのだろうか、残った水滴が、服に白肌を透かしだしていた。
 風がビン子の髪を優しく撫でる。気のせいだろうか、甘い香りがほのかにかおる。

 ビン子は足元に無様に転がるタカトと目が合った……

「いや、これは違う誤解だ!」

 きゃぁぁぁぁぁぁ!!
 ビシっ!!! ビシっ!!! ビシっ!!! ビシっ!!!
 地面を這いつくばるゴキブリを思いっきり叩きつぶすかのように、全身全霊をかけたビン子のハリセンが、見上げるタカトの顔面めがけて何度もたたき下ろされた。

 ボげぇッち!
 タカトは、お花畑で飛び交う蝶々たちが一瞬、見えた。
 いや、それは蝶ではない。蝶の羽をもつ妖精さんだ。
 妖精たちは、タカトから逃げるように手で追い払う。
「ゴキブリさんは、帰ってね」

「最・低っ!」

 こんな変態に乙女心を動かしてしまったのか。
 ……所詮、アホタカトはアホタカトだ。
 ビン子は、先ほどまで抱いていたタカトへのときめきを恥じた。
 一瞬、揺らいだ恋心の隙間は、貝の殻のようにかたくなに閉じてしまった。

 シャワーで冷えた身体とは対照的に、怒りで顔が烈火のごとくほてりだす。
 ビン子は、足取り荒く大股で荷馬車へと帰っていった。

「待てよぉ」
 タカトは、何事もなかったかのようにあっけらかんとビン子の後を追う。
 タカトの体が右に左にとせわしく揺れ動く。まるで、背後からビン子の様子を伺うかのように。しかし、乾かすためなのか濡れたシャツの裾がひらひらと上下する。
 その行為が、さらにビン子をイラつかせた。
 コイツに反省の色もあったもんじゃない。
 アホだ……
 シャツが揺れるたびに滴る水滴の跡が、二人を懸命に追いかけた。

「人魔症にかかってなくてよかったな」

「何がよかったのよ。死にかけたじゃない」
 ビン子はタカトをにらんだ。
 しかし、ひょうひょうとしているタカトを見ると、怒っている自分が急に馬鹿らしく思えてきた。勝手に期待したのは自分なのだと半ば自虐的な気持ちが顔の熱を急速に奪っていく。

「あっ!お前、神様だろう。死なないんじゃないの」

「死んだことないから知らないわよ」
 ふくれたビン子は後ろを歩くタカトを見ることなく、手拭いを手に振り大股で歩いていく。

「じゃぁ、いっぺん死んでみる?」
 側に走り寄ったタカトが、ビン子のほっぺを、笑いながらつついた。

「いや!」
 その手をはらうビン子。
 そっぽを向き、完全に怒っている。
 しかし、その怒りはいつものビン子の様子に戻っていた。

 ――タカトはタカト。それでいい

 第34話 第一駐屯地(5) より

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