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令和4年12月22日の昼飯


本日、食したカップラーメンはこちら!

テーブルマーク
「ホームラン軒」
鶏ガラ醤油ラーメン
スープがさらにおいしく!

だぁぁぁぁぁぁ!


早速! いただきます!
今日は忙しくてせわしなくクルクルと回っております。

ということで、今日はブログを書く暇がありません!

なに? 書いているじゃないかって?

うん? そういえば……確かに……

だが、本当に私は忙しいのだ!
年末に向けて後片付け!
決してリストラされたわけじゃないぞ!
仕事だぞ!

さっさと仕事に戻ろうっと!

はい! では今日は「せわしなくクルクルと」つながりのお話を!

①俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます 一部一章

 第一の門へと向かうタカトたち。
 荷馬車は城壁から少々離れた小汚い一般街の中を進んでいた。
 
「ヨークの兄ちゃん! なんで、こんな遠回りをするんだよ!」
 少々不満げにタカトは、荷馬車の前を軍馬で先導するヨークに声をかけた。
 
 融合国の街並みは大門を中心に神民街が形成されている。
 その神民街をグルリと円を描くかのように城壁が取り囲み、その外側に広がる一般街と区別していた。
 一般街に通じる城壁の入り口は8つ。
 それぞれの入り口の前には騎士の門が鎮座する。
 それは、まるで時計の文字盤のようにである。
 
 第六の門から第一の門までは神民街を挟んでほぼ反対。
 時計の文字盤で言えば、12時と7時ぐらいの位置なのだ。
 この状況から考えれば、最短距離は神民街を突き抜けるルートである。
 だが、タカトとビン子は一般国民の身分。
 神民でない二人が神民街に入るためには通行手形というものが必要なのであるが、当然にそんな通行手形など持っているはずもないため中に入ることはできなかった。
 しかし、ヨークはエメラルダの神民である。
 そんなヨークがタカトたちを従者として引き連れて城壁の入り口をくぐることは可能なのだ。
 だが、それをせずに一般街のルートを選び、しかも、なぜか遠回りをするかのように街のはずれを進んでいるのだ。
 どう考えてもタカトには訳が分からない。
 
 一般街は中心の神民街から外れるほどにガラが悪くなる。
 無論、その町並みも離れるに従いどんどんと怪しくなっていく。
 いまタカトたちが進む道は、石畳がほとんどはげ落ちたボロボロの道。
 周りの家々も壁が崩れていたり、屋根がはがれていたりとさんざんなのである。
 そのため、普通の神民は一般街の外れなど嫌悪して近づかない。
 いや、すでに人の住むところとして認識すらしていないのだ。
 
 だが、ヨークは違った。
 楽しそうに鼻歌交じりで馬にまたがっているのだ。
 そんなヨークに行き交う人々が手を振っている。
 貧乏そうに鼻水を垂らす子供たちもまた、ヨークに気さくに話しかけるために近づいてきた。
 
「兄ちゃん! 今日もメルアのところか!」
 ヨークは馬を止めると嬉しそうに頭をかきだした。
「あぁ、今日はメッチャ楽な仕事だから、早く行けるかもな!」

「兄ちゃんも好きだな!」
「あたぼうよ!」
「よっ! このエロ兄貴!」
 顔を真っ赤にしたヨークが大声を上げた。
「バカか! 俺が好きなのはメルアだよ! メルア!」

 そんな掛け合いに慣れっこなのか子供たちは、腰を前後に振りながらヨークをからかう。
「兄ちゃんが好きなのはメルアのケツだろwwwケツwww」
「こらぁ! ガキども! そういうのは大人になってから言え!」
 馬上で拳を振り上げるヨークをみて、子供たちは笑いながら走りさっていく。
「やべぇwwwエロエロ大王が怒ったぁwww逃げろおwww」

 どうやら、ヨークはこの小汚い街に、よほど顔なじみが多いのだろう。
 というか、ココにもいたよエロエロ大王!

 ガタゴトと荷馬車を進めるタカトたちの斜め前を、親子とおぼしき犬たちが歩いていた。
 だが、その犬たちの汚いことと言ったらこの上ない。
 ぼさぼさの毛並みはところどころはげ落ちて毛玉を作っている。
 触っただけで手が黒く汚れてしまいそうなぐらいのくすんだ色、もはや元の毛の色が何色なのかも分からないほどであった。
 おそらく大きな犬は、母犬なのだろう。
 さっきから横に並ぶ小さな犬を気遣いながら歩いているのだ。

 しかし、母犬の歩き方はどこかおかしい。
 どうやら昔、なにかの拍子で折れた前足が、治されることもなくそのまま異常な形で引っついているようで、引きずりながら歩いているようなのだ。
 当たり前だが、そんな足では生きた獲物などまともに捕まえることもできなかっただろう。
 そのせいか、その親子のわき腹にはくっきりと肋骨の影が浮き出ていた。
 おそらく、もう何日も食事をとっていないに違いない。
 だが、子犬はそんなことを気にする様子もなく母犬の周りをせわしなくクルクルと回っている。
 それは、まるで母犬に心配をかけまいとするかのようなカラ元気。

 そんな時、母犬の足が止まってしまった。
 よほどしんどいのだろう。
 そんな母犬の顔を子犬が心配そうに見上げていた。
 母犬は、子犬の心配を拭い去るかのようにその鼻先をペロリとなめると、また、ひょっこりひょっこりと歩き出した。

 それと時を同じくするかのように、二匹の犬が歩く道と垂直に交わる細い路地から、何やら少年がブツブツと独り言を言いながら歩いて出てきたではないか。
 「なんで俺が怒られなきゃならないんだよ……」
 ポケットに手を入れうつむく少年の様子。おそらく前が見えてない。
 
 「だいたい、あの半魔女がギャーギャー騒ぐから、鶏蜘蛛や人魔たちが来たんだろ……」
 どうやらこの少年はベッツのようだ。
 今朝、ゴミ箱をかぶって人魔から逃げたベッツは、あの後、急いで駆けつけてきた父親のモンガによって無事救出されたのである。
 なんだ、生きていたのかよ……
 まぁしかし、モンガに半魔女を連れ出したことがバレて、今の今まで大目玉を食らっていたのだ。

 第66話 鑑定の神はおばあちゃん?(1) より


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