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令和4年10月19日の昼飯

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本日、食したカップラーメンはこちら!

NISSIN
日清デカうま
「大辛コク旨味噌 」
辛さレベル4
赤唐辛子と黒胡椒の刺激がうまさの決め手
大盛 麺90g

だぁぁぁぁぁぁ!

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早速! いただきます!
うーん、辛いなぁ……

やっぱり、私の辛さの限界は4辛のようだ。
この4辛でも水を飲みながらでないと結構きつい。
これ以上は辛すぎて食べることができない。

しかし、この辛さ表示というのは助かります。
数値で表示されていれば自分で簡単に判断がつきます。
ラベルの見た目だけだとどれぐらい辛いのかよく分からないですからね。

ということで、今日は「数値」つながりのお話を!

俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます【カク11+なろう45合計56万PV】ほのぼのスローライフを想像したあなた残念!コレは親を殺された少年と悲劇のヒロインたちの復讐物語…だと思う。

 ケーキの甘い香りがどこからともなく漂ってくる。
 ここは第六の騎士の門。第八の門と同様に神民街を取り囲む城壁の前に門のみが鎮座していた。
 まだ空の頂上につくまでには少々時間がかかりそうな太陽が、神民街を取り囲む城壁を明るく照らしだし、広場にはっきりとした影を作っていた。
 そんな門前広場には、先ほどから神民街へとつながる城壁の入り口を通り、人々がひっきりなしに出入りする。
 だが、神民街から広場へと出る流れに対して、広場から入る流れは混雑していた。
 入り口に立つ守備兵が怪しい人間を神民街に入れないように念入りにチェックしているからなのだ。
 人が滞留する入り口のちょうど真横、そこにはピンク色をしたおもちゃのようなお店が立っていた。
 そう、このお店、最近できたばかりのケーキ屋さん。
 お勧めは、濃厚な生乳クリームをふんだんに使ったイチゴショート。
 そんなケーキをすぐに召し上がっていただけるようにと、店の横には腰ほどの高さの生垣がぐるり取り囲んだ庭が設けられていた。
 緑の芝生が広がる庭に備え付けられた数席ある円卓は、すでに女性のお客さんで一杯。
 入りきれない女子学生たちは店の前で列をなしてキャッキャッと順番が来るのを待っていた。

「ねぇねえ、10個ケーキ食べたら福引券くれるみたいよ!」
「福引券ってなに?」
「知らないの? 一等は『2名同室、閉ざされた神秘! 医療の国への美容エステツアー』のペアチケットなのよ!」
「いいわね! 私も医療の国に行ってみたいなぁ。よ~し! ケーキ食べて食べて食べまくるぞぉ~!」
「それより聞いた? 今朝、第八の騎士の門の近くで、魔物と人魔が出たんだって」
「聞いた聞いた」
「第八っていえば、セレスティーノ様が守護しているはずよね……」
「あぁだから、今日、セレスティーノ様、遅刻なされたのね」
「しかも、あんなにひどくおやつれになられて……きっと、セレスティーノ様が手こずるほどのスゴイ魔物だったのよ」
 スゴイ魔物?
 いやいや……それは魔物を超えるスゴイ存在だったのだよ……チミたち!
 ピンクのオッサンとオットセイ、いやお登勢さん。
 この二匹の化け物を相手にして、無事に生還したセレスティーノは確かにスゴイ!

 そんな広場の女子学生たちのようすを、向かいに止めた荷馬車の上からタカトがにやにやしながら見つめていた。
 ――これは、ちょうどいい女の子たちがいるじゃあ~りませんか♪
 そして、おもむろに自分のカバンの中から一つのウチワを取り出したのだ。
 それはパッと見、竹の柄に紙が貼られただけの普通のウチワ。
 だがまあ、扇部の紙には巨乳アイドルアイナちゃんのパンチら写真が張り付けられていたのだが。

 そんなウチワを御者台に並んで座るビン子はなんか残念そうに眺めた。
「はぁ……もしかして……昨日の夜、がんばって作っていたのはこれだったりする?」
 そう、タカトの部屋で昨日の夜、ビン子はベッドの上から作業台に向かう真剣なタカト眺め続けていたのである。
 ――頑張ってね。
 無心の作業を邪魔するまいと静かに恋愛小説を読みふけっていたビン子は、夜明け前、そっとベッドから足を下ろした。
 疲れ果てたタカトが、作業台に突っ伏してすやすやと寝息を立て始めていたのである。
 そんな肩にそっと毛布が掛けられる。
 ――ご苦労様。

 そう、そこまでタカトの頑張りを応援していたのだ……
 そこまでして応援していたはずなのに……
 なのに、出来上がったのは……
 アイナのパンチらウチワかよ! コラ(怒)!

 だが、このパンチら写真、どこかおかしい……
 いやらしく二の腕に挟まれた胸元は大きく開き、まるで男を地獄の底に引きずり込むかのような深いクレバスを作っている。
 だがそのあふれんばかりの脂肪のボリュームが、ビン子が敵視するアイナの数値と若干合わないような気がするのだ。
 それは、写真にして、わずか髪の毛一本分ぐらいの違和感。
 だが、貧乳であるビン子にとって、わずか髪の毛一本分とはいえどもその差は大きな違いであった。
 目を細めるビン子がよくよく凝らして見る。
 それはムフフな本から切り出した女の子の写真にアイナの顔を張り付けているだけだった。
 って、アイナのアイコラか! コラ(怒)!
 
「聞いておどろけ!」
 だがタカトそんな事お構いなしに、
「これは、魔鳥コカコッコーのハネとウチワを融合加工したものだ!」
 と、聞いてもないのに勝手に説明を始めた。
 そして、そこからためにためてからの~
 自分の頭上にウチワを誇らしげに突き上げたのである。
「これこそ! 名づけてぇ~『スカートまくりません』だぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 ――スカートまくりま扇……って、あんた……コラ……
 ビン子が、手のひらで顔を覆い、ガクッと頭を落した。
「また、あほなものを作ってからに……」
 この様子、先ほどまで以上にあきれかえっているようだった。
 ――なんか私って……バカみたい……

 まぁ、大体、タカトが作るものは、決まってアホな道具なのである。
 だが、タカト本人はいたって超真面目。
 だからこそ、日々、融合加工の道具作りに真剣に向き合っている。
 そして、今回作った「スカートまくりま扇」なるものにも絶対なる自信があったのだ。

 飽きれるビン子を見てにやりと笑うタカト。
「これを見ても同じことが言えるかな」
 団扇の柄の部分にある突起物に自らの親指を強く押し当てた。
 指先からしみ出す一滴の血。
「開血解放ぉぉぉぉぉ!」
 ついに「スカートまくりま扇」の真の力が目を覚ます!

「さあ! 俺を神秘の世界へといざなえ!」
 タカトは女子生徒たちめがけてウチワを大きく振った。
 すると、なんとウチワから風が飛び出したではないか。

 えっ? 何あたり前のこと言ってんのだって?
 ふっ! 愚か者め!
 この風は、そんじょそこらのウチワであおがれたような貧弱な風ではない。
 じゃぁ。扇風機ぐらいとか?
 いやいや、もっともっと!
 なら巨大プロペラでどうだ?
 まだ足りない!

 たとえて言うなら、それはまるでジェットエンジンから噴き出されるような圧縮された空気の流れ。
 それが、極限にまで収束され、まるで二匹の竜のように絡まりうねるのだ。
 そんな風が、女子学生たちにめがけて真っすぐに飛んでいく。
 だが、強いだけの突風では女子学生たちを簡単に弾き飛ばしてしまいかねない。
 そう、最悪、吹き飛んだ女子学生が、背後の壁に打ち付けられてミンチ肉になってしまうのだ。
 それでは神秘の世界ではなくて、死人の世界になってしまう。
 ――そんなのは俺が求める世界ではないわぁぁぁ!

 ということで、女子学生を吹き飛ばさずに、そのスカートだけを吹き飛ばす!
 そんな難題を克服するためにタカトは日夜、計算に計算を重ねていたのだった。
 どうすればいいんだ!
 考えろ! 俺!
 必ず答えはそこにある!
 スカートの丈、材質、年齢、肌質、体重、体臭、性別などあらゆる条件を考慮に加えた。
 そして、今、その真価が発揮されるのである!

 大風は、女子生徒たちの前までくると、まるで龍が水の中に潜り込むかのように大きく沈み込んだ。
 そして、大きく地面を打つとそこから一気に天へと駆け上がる。
 だが、そんな竜の行き先を、女子生徒たちのスカートが邪魔をするのだ。
 天に昇らんとする二匹の龍は、スカートの中から抜け出そうと大いに暴れ始めた。

「きゃぁぁぁぁぁぁ!」
 何がおこったのか分からぬ女子生徒たちは悲鳴をあげた。
 突然舞い上がるスカート。
 その膨らむスカートを、上から必死に押さえこむ。
 だが、スカートの中の龍は収まらない。
 さらに激しく暴れるのだ。
 女子学生たちの驚く表情がみるみると羞恥を伴った赤へと変化していく。

 徐々に舞い上がるスカートの端。
 押さえられたスカートがついに逆三角形を描いた瞬間、黒きソックスと白い太ももがはっきりと見えた!
 エロい! このシチュエーション、かなりエロイ!
 でかした! タカト!
 さすがは童貞神! 我らが王!

 しかし、我らがタカト君、こんなことでは満足しなかった。

 ――俺が目指す目的地は神秘の丘陵地帯!
 太ももなんぞ、その童貞、いや違った道程に過ぎないのだ!
 毎朝、ベッドの転がっているビン子の太ももを見ているせいで、すでにそんなもの見飽きたわ!
「イケぇぇぇぇ! 双龍よ! そのまま天へと駆け昇れぇぇぇぇぇぇ!」

 だが、タカトの想いとは裏腹に逆三角形を描くスカートは、神秘の丘陵地帯を隠し通した。
 そう、スカートがそれ以上めくれなかったのだ。
 そのため、神秘の丘陵地帯は、その姿をちらりとどころか全く見せなかった。
 いや、端ぐらい見えたかもしれないが、本丸はダメだった……
 女子学生たちの必死の抵抗に、双龍たちが押し負けてしまったのである。

 クソっ!

 第21話 第六の騎士の門(1) 前段より

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