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67.基礎英語を学ぶ外国人

ある日の休日、電車に乗って妻とお出かけをしていると、向かいの席に女性の外国人が座りました。顔立ちのはっきりとした、東南アジア系の方のようでした。

そこで僕は「おや?」と、ある違和感を覚えました。

外国人が珍しかったというわけではありません。
むしろ電車に外国人が乗っているのは、もはや日常で、今となっては日本人だけの車両を探す方が難しいと思います。

違和感の正体は、その女性が読んでいる本にありました。
女性が読んでいたのは、表紙にでかでかと「基礎英語2」と書かれた本でした。
まだ日本の純文学小説を読んでいた方がしっくりくるくらい、不釣り合いな光景だと思ってしまいました。


どうしてそれほどの違和感を覚えてしまったのか。


「外国人なら英語なんてできて当たり前」という固定観念があったからだと思います。
その女性が日本生まれ日本育ちで、第一言語として日本語を話している可能性だって十分に考えられるのに。


「固定観念」「思い込み」は人の視野を狭くさせてしまいがちです。


身近なもので言うと、「虹は七色」という考えも一種の固定観念なのかもしれません。
実は国や地域によって、虹の色の見え方が全く異なるようなのです。

雑学っぽくなってしまいますが、「虹は七色」というのは万有引力の法則などで知られる科学者「ニュートン」の説がもとになっているそうです。ニュートンの時代では、とにかく「7」という数字にこだわり、「7」に結び付けることが大事だと考えられていたようで、それが「虹は7色」と決めつけたきっかけなんだとか。

その説が日本にも伝わり、明治以降の日本の学校教育のなかに取り入れられ、「虹色」=「7色」が定着したようです。
ちなみに現在でも、ドイツは「5色」、台湾は「3色」といったように、虹の見え方や認識が異なっているそうです。


コロナ禍の新生活において、新たな常識の1つが「検温」だと思います。
ほとんどどのお店に入る際にも、検温が必須となっています。
おでこに機器をかざすもの、サーモカメラで体温を検知するもの。方法は様々だと思います。

その中の一つにタブレット型のサーモカメラでの検知があります。
スマホほどの液晶に、顔の枠が設定されていて、その枠の中に自分を顔をかざすと、画面の下に体温が表示されるというものです。

マスクをした状態であっても体温の検知は可能で、むしろマスクをしていなかったら、「マスクをしてください」といった注意文言を出すこともできるみたいです。

先日ある施設に入る際にも、タブレット型の検温装置がありました。

液晶内に表示された顔の枠に、僕の顔をかざすと「ピっ」と小さな音が出た後に文字が表示されました。


「32.4度 正常」


なるほど。

32.4度。

異常じゃねーか!!!


どう考えても人間ではない別の生命体の体温です。
おそらく「37.5度以上」で異常だと反応するようにと設定されていたのでしょう。
最低温度の設定をしていないのも致し方ない部分があるのかもしれません。
が、心を鬼にして言いたいです。

「上ばかり見ていると足元をすくわれるぞ。」

と。

体調不良は高温のときに限る、これもある種の固定観念なのかもしれません。



人類が地球に登場してからどれくらいが経つのでしょうか。

良くも悪くも、先人たちの過去の経験や体験が、数えきれないほどの常識や定説、概念を造り上げたのだと思います。

でも「今日の常識は明日の非常識」なんて言葉もあるように、何か新しいことを始めるときなんかは、フラットな視点が大切なのだと思います。

もうすぐ3月も終わり、4月になります。

何か新しいことを始めるタイミングとしては、ちょうどいい時期です。

心機一転。

何か始めてみようかしら。。

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