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51.平成生まれの昭和男、令和を生きる

年代、年齢、性別に関わらず価値観が古いことを「昭和」だと揶揄することがあります。
※念のため言っておきますが、昭和生まれを揶揄しているわけでは決してありません。


例えば、女は働かずに主婦として夫を支えるもの、男は一家の大黒柱として仕事に精を出すもの、といった価値観を押し付けることは「昭和」そのものでしょう。

最近よく問題になるパワハラ、セクハラ上司なんかもまさに時代の波に乗れていない「昭和」な人間だと思います。

妻と付き合い始めたときから結婚したばかりのころ(要は最近)まで、僕は妻に「昭和気質」な人間だと言われていました。
年齢だけで言うとバリバリの平成生まれの僕からすればショックでしたが、思い当たる節も多々あったため反省もしました。


誤解のないように補足しますと、前述したような亭主関白、パワハラ、セクハラといったハードめの古い価値観を持っているわけではございません。
ただ「新しい文化を受け入れるのに時間がかかり、多少不便であっても慣れ親しんだ生活圏を崩したくない」という思いは強くありました。
(自分は軽症だと思っていたのですが、文章にしてみると重症ですね。。後5年もすれば完全に時代に取り残されていたところでした。危ない、危ない。)
完全になくなったというわけではありませんが、妻の躾のおかげでかなり改善されたと思っています。

とは言いつつも「まだまだだなあ~」と思うことがここ最近でいくつかありました。


まずはマスクです。

マスクを着け続けることには何も抵抗がありません。むしろ髭の剃り残しや肌荒れをあまり気にしなくていいなどの利点すら感じています。
問題はどんなマスクを付けるのか、です。

たいてい僕は白いマスクをしています。妻が手作りしてくれたもので、4つほど家にあります。
それを毎日洗剤で手洗いして、使いまわしています。
コロナ禍で新たな文化の一つとして挙げられるのは、マスクのファッション化ではないでしょうか。
黒いマスク、グレーのマスク、刺繍の入ったマスク。色はもちろん、デザイン性や生地に至るまで様々なバリエーションのマスクがあります。
会社の上司にも、ワイシャツやネクタイの色に合わせてマスクの色を変えているオシャレおじさんは多いです。

オシャレなマスクを会社にしてきてはいけない、というルールはもちろんありません。
実は家にも黒や紺のスタイリッシュなマスクがたくさんあります。
ようやく休日には黒いマスクを付けられるようになったのですが、恥ずかしくて会社にして行ったことは未だありません。

まだ受け入れられていません。マスクのファッション化。
受け入れたいです、新しい文化。


僕たち夫婦にはまだ子供がいないのですが、子供のことについて話し合うことはあります。
あるとき、僕は言いました。

「やっぱり名前は中性的なのが良いなあ」

妻は笑顔で頷いてくれました。


お正月のことです。
二人で「逃げるは恥だが役に立つ」のSPドラマを見ていました。


みくりさんが妊娠するのだけれど、お腹の子供の性別がわからないという場面がありました。
そこでこんなやりとりがありました。
※細かいニュアンスは異なるかもしれません。ご了承下さい。

「男の子でも女の子でも大丈夫な名前はどうかな?」
「そうだね。途中で性別が変わることもあるだろうし」


僕はこの会話を聞いてハッとしました。

「そういう考えもあるのかあ。」

漏れた心の声を聞いて妻は言います。

「あれ?この前、夫さんも中性的な名前が良いって言ってたじゃん。」「いや、あれは。」

僕は口籠ります。
あれは、中性的な名前が単純に格好いいと思ったからです。
みづき、あおい、ゆうき・・・。
もう一度言います。中性的な名前が格好いいと思ったからなのです。
僕が中性的な名前が良いと言ったときの妻の笑顔。

あれは
「夫さんは、我が子が成長の過程で性別が変わってもいいように中性的な名前を付けようとしている。素敵!」
の笑顔だったのか。


僕の頭が昭和脳であるならば、妻の頭は令和脳です。
柔軟性があり、多様性を受け入れられます。
妻は、将来産まれてくるかもしれない子供が登校拒否になっても、学校に行かなくても豊かな心が育まれるような方法を探し出すことでしょう。
無理にでも学校に行かせるという選択肢は真っ先に排除すると思います。

これから生まれてくる令和ベイビーと昭和気質な平成生まれではきっと、あらゆる価値観の相違が出てきてしまいます。
たとえ我が子でなくとも、令和ベイビーが立派に成長し社会人となり、僕の部下になり共に仕事をすることになるかもしれません。

このままでは、頭がカッチカチおじさん(僕)による自覚のないパワハラ・セクハラのオンパレードです。

時代に流されろ、とは言いません。
言いませんが、悪しき風習は無くなるべきです。
僕はこれから先、令和という時代を華麗に波乗りできるのでしょうか。

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