見出し画像

チルドレンゴッドの裁き 制裁③ 単独犯...?

やっとプロットできたので載せます

本編



「ク、クローン!?」
私はスマホを落とした。カツーン!と音が鳴る。
いろんな考えが頭を回る。

  クローンってまさか… 夫が研究していた…
いや流石に 誘拐?私の子が?
          そんなわけない…

私はすぐさま夫の部屋に駆け込んだ。
「ど、どうしたんだい三日子みかこ…」
あなた、『チルドレンゴッド』なの!?
「…『チルドレンゴッド』って今流行りの?」
とぼけないで!!
私はドン!と机を叩いた。
あなたクローン研究してたでしょ!?『チルドレンゴッド』はクローンを造ってるの!!
「何を訳のわからないことを…」
「これ見て!!」
私はスマホを取り出した。新しいニュースが出ている。

速報 「チルドレンゴッド」殺人事件!!
たった今、川で子供の遺体が見つかった、というニュースが、TVで放映された。
事件の決め手となったのは、遺体が発見された川で見つかった「手紙」と銘打たれたメモ。そこには、
「チルドレンゴッド」の裁きを下した。これにて“任務”は完了だ
と書かれていた。
遺体の体温があまり下がっていなかったため、死亡推定時刻もついさっきだと考えられている。
警察は、今のところ単独犯として、操作を進めている。

…』
「ん?」
夫がスマホを覗く。
「ほら、“たった今”見つかったんだろ?それに、死亡推定時刻も“ついさっき”…僕が『チルドレンゴッド』だとしたら、殺せない。僕は殺人をできないじゃないか」
夫が優しくわらう。
そしてまた…
ピロン!ニュースの通知。
新たな遺体、また発見
「チルドレンゴッド」の殺人…

「チルドレンゴッド」の裁きが始まった。


無理に決まってるだろ!!
「し、しかしそうしないと、『チルドレンゴッド』による殺人は…!!」
ここは警察署。横田よこた日村にちむらの二人が、上官に“手紙”を見せている。時間は殺人が起きる少し前。
どうやってこんだけの金を親から集めろってんだ!?だいたい、親が『はいどうぞ』って金を渡す訳ないだろ!!
「寄付金という名目で…」
「どこに寄付するんだ」
「…」
とにかく!!
上官はバン!!と机を叩いた。
「金を集めるのは無理だ!わかったか---」
上官が言い終わる直前に、部屋のドアが開いた。メッセンジャー筒井つついだ。つい先ほど起こった事件を、すぐに伝えてくれる。(←これに命をかけているようだ…知らんけど)

「『チルドレンゴッド』による殺人が起こりました!!」

上官はガタッ!と席から立った。
「オイオイオイオイ…!」
支払いは今月末じゃなかったのかよ…!
「すぐに向かいましょう…!」

殺人が起こったのは川の近く。少女の遺体が川岸で見つかった。手紙もある。
『残り99人』
「クッソッ…!!ついに殺人が始まっちまった…」
「上官!」
メッセンジャーが上官に言った。

「二件目の殺人が!!」

なにっ!?横田、日村、お前ら今すぐ現場に向かえ!!
「「ハイッ!!」」

次は先ほどの現場から電車で30分ほどかかる場所にある、山の中にあった。少年の遺体だ…
『残り99人』
「…横田さん、これ、明らかに場所離れすぎじゃないですか?」
「そうだよな…」
横田は腕を組んだ。
「それにこの手紙…川にあったのも『99人』、ここにあるのも『99人』…。これは明らかに別の人間が、『チルドレンゴッド』を真似てやっている…」
「…模倣犯もほうはん…ですね!」

「一連の犯行は、単独犯ではないと考えた方が良さそうだ…」

プルルルル!プルルルル!
横田のポケットが震えた。
「上官からだ」
「なんでしょうね…こんな時に…」
「ハイ、もしもし、横田です」
『ああ、横田、急だがこれから、「チルドレンゴッド」を捜査するためのチームを作ろうと思う。詳しいメンバーはまた後で話すが、横田、日村、お前らはこのチームのメンバーだ。それで…チームになったお前らに、伝えたいことがある』
上官の声のトーンが下がった。
「…なんでしょうか…」

「『チルドレンゴッド』は、単独犯として扱ってくれ』


ああ…クソ、忌々しい…なんで…チッ
「チルドレンゴッド」は悩んでいた。模倣犯のことだ。

「誰だよ…俺の真似してるやつ…」


続く

一日遅れてすみません。

※模倣犯とは、

模倣犯(もほうはん)は、マスコミ等で報じられた事件やフィクション作品中の犯罪手法を真似た犯罪。またはその犯人。コピーキャット(英: Copycat crime)ともいう。

模倣犯の取りうる行動として

マスコミで報じられた犯罪を細部まで真似て事件を起こす。
同じ犯人によるものに見せかけ、最初の事件の犯人に罪を着せる目的で模倣する。
犯人への対抗意識から、あえて同じ手口を使用する(シリアルキラーに見られる傾向)。
報道内容に触発されて類似の犯行に及ぶ。
(すでに犯行の準備が行われている段階で)報道内容を参考にして手順などを変更する。
等が考えられるが、主に1、2のケースが模倣犯とされる。

引用:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%A1%E5%80%A3%E7%8A%AF

注意

ここで注意しておきます。
「『チルドレンゴッド』の裁き」。大体の流れは決まったんですが、胸糞悪いラストになってしまうかもしれないです。
ま、どうなるかは分かりませんが。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?