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古文の授業では教えない「もののあはれ」の世界

娘の期末テストが終わり、昨日から順番にテスト結果がわかり始めた。
社会(地理・歴史)、英語(全般分・文法)はいい成績をとったのに、国語だけ泣きながら「ごめんなさい」と謝って回答用紙を出してきたので、見ると悲惨な結果だった。

以前から国語の先生についての不満を言っていたので、昨日は自分の資格の勉強はやめて、じっくり今回までのテストのことや、授業についての話を聞いた。

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中1時代の先生は、かなり教え方が上手な先生だったので、好成績だった。
中2に進級してから、国語だけかなり落ちて危険領域までいった。

なぜこんなに落ちたのか?

娘の話では、「いろんなことに厳しすぎて、『黒板の文字が反射して読みにくい』といっただけで、かなり怒られたし、押し付けで教えようとして楽しくない」というのだ。

他に隠していたことがあって、2学期から「古文」が授業に入って、教えてくれるけれど、わかりにくくて、聞いているのがつらいと話す。
おまけに冬休みの宿題は、百人一首で、本を渡された時に「本のことは何もいわずに、お母さんに百人一首で覚えているのを聞いてこい」といわれたらしい。

そして、昨日帰ってきてから、いきなり「ママ、百人一首で知ってるのある?」と聞かれた時に、思わず覚えているのを全部言った。

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小さい時の遊びは、囲碁と将棋。正月には百人一首か坊主めくり。
坊主めくりでは、「蝉丸」が出てくると、「顔色悪いよね、この人。献血しすぎかな」とかいとこ同士の集まりでネタにしたものだ。

それから、本格的な百人一首へと移行するかしないかになるんだけれどね。

幸い、娘と私で百人一首で何回か遊んでいるので、覚えることはできそうだけれど、古文への抵抗感をどうにかしてあげなければいけない。

なぜ、古文を大嫌いというのか?
その原因は「押し付け指導」にある。古文は、今とは言い回しが異なるから、とっつきにくいという点はある。
「難しい言葉ばかり」という壁を取っ払うために、上手に作品の裏話を公開して、子どもの好奇心や興味を引きつけて教える先生は、覚えさせる力の引き出し方も上手。

私は、高校時代にこの手の先生に、古文を教えてもらったので、古文は今でも高校生レベルまでは教えられるようになった。

古文で一番いいたいのは、「もののあはれ」であって、「平家物語」については、源氏の快進撃の中に、「人を殺してしまうことの罪深さ」「栄えていた家があっけなく没落していくあわれさ」が多く含まれている。

今回の問題の中で、残虐な場面が含まれていたので、ここはひっかる点なのだが、原文をそのまま覚えさせるようでは、古文が嫌いになる子が続出しても不思議ではない。

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さて、百人一首の覚え方なのだが、私は先生から教えられたのは、「これって、失恋とか恋バナがほとんどやで。知れば知るほど面白い」という話で、とんでもない覚え方かもしれない。

ところが、百人一首の本の解説を読んで見ると、結構面白い訳がついていて、調べていくうちに「あ!この人プレイボーイやったんや」とか、「あらら、失恋したんやね。かわいそうに」と関連づけて覚えられたので、実際にかるた大会の選抜試験の時の点数は、99点で残念ながらクラス代表にはなれなかった。

その代わりに、一生涯忘れないという財産ができた。

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古文は、非常に読みにくいし、解釈が難しいという点はある。
そこを、教える先生や文学好きな人が教えると、簡単に子どもの頭に入っていく。
何か興味を惹きつけるもので、教えてあげるということが大切なのに、おしつけ指導では、そりゃ子どもも嫌がるだろう。

昨日の解説で、娘は元気になって、今後古文の授業でわからないことがあれば、私が見てやることになったけれど、今回のテストの出題で大きな出題ミスを見つけることができた。

もしかすると、大きくテスト結果が変わるかもしれないので、今回解説をしてやって、かなり知恵をつけたので、今後は、古文の世界に対して、興味は広がるとみた。

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古文は「エモい」というところはあるけれど、かなり深読みをすると、「人の生き方とは、もののあはれ(もののあわれ)はつきまとう」ということも知っておくと、人生訓として生きていくことになる。

苦手な方も多いだろうけれど、お正月も近いので、百人一首にトライしていてはいかがかな?
坊主めくりでもいいから、おためしあれ!


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