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商売を始める時にした選択

なにで起業するか、コロナ禍でもう一回考えた。

結果リフォーム・リペア業に決めたのだが、飲食・ホテル業界と人材業界しか経験したことのない人間が、全く畑の違う業界でうまくやっていけるのだろうか。

そんなことを自問自答しながら、1年間じっくり時間をかけて企画した。正解だったのか不正解だったのか、現段階だと全くわからない。

ただ、現在進行形で起業中の生々しい話にタイムリーに触れる機会はそんなに多くはないと思うので、良し悪しは置いておいて、どうやって事業を決めたか共有したい。


22歳での失敗

実は、私は22歳の際にBARの開業に失敗している。開業して失敗したのではなくて、開業すらできなった。

上記が当時の事業計画である。今から考えると恐ろしいが、新規事業企画のフレームワークも全くわからずに、直観と勢いだけで企画した。

当時考えたコンセプトは、敷居を下げて、女性をターゲットにして、お酒をコースで出すBAR

当時たまたま六本木で良い物件を見つけた。そこで出店を考えていたことから、歴史があり、かつ資本力のある良いBARが多い中で、どうやったら勝てるかを一生懸命考えた。

一般的なオーセンティックバーは敷居が高く、男性がターゲットで、メニューが豊富であるお店が多い。そこで、女性に気軽に来て頂けるような、BAR業界の古くから変わらない風習に喧嘩を売るニッチなお店をしようと思っていた。

開業のために、ヒルトンでの業務を深夜2,3時に終えてから、チャリンコで六本木に行き、出店エリアのお店を全て1ヶ月かけて飲み歩いて、マーケティング調査をした。ある時には、ミッドタウンから退勤するキャリアウーマンの方に路上アンケートをとって、やろうとしていることに需要があるのか確認した。警備員さんに何回も注意されたが(笑)。

結局、22歳の個人事業主にオーナーが物件を貸してくれるわけがなく、計画は実現しなかった。

とにかく悔しかった。

営業を通て見えてきたこと

BARの開業に失敗した私は、その後リクルートで営業をすることになる。

周りの先輩方が「まあそんな生き急ぐな。とりあえずサラリーマンやってみたら。」というので、先輩がそういうなら...ということで転職する。

リクルートでは、数名の会社から数千人の会社まで、業界も幅広く、採用まわりの提案営業をしている。3年間営業をする中で、会社を成長・存続させる共通項として見えてきたことが2つある。

1つ目に「どのマーケットで商売をするか」だ。

これが8割と言っても過言ではないと思う。新規参入する場合は特に。経営者が優秀、かつタフであるということ以上に、どこに立っているかが重要である

細かく見ていくと2つで、1つ目が業界自体伸びているか、今後も伸びそうか。もう1つがプレイヤー(競合)が少ないか、そして弱いかだ。両方であればぜひとも参入すべきだし、片一方だけでも小さく始めて検証してしまえばいい。

2つ目が「どれだけ人材に投資できるか」だ。

これが残りの2割。もちろん、お金だけでなく時間・手間とエネルギーを投資できるかということであり、その投資が組織の文化・風土を作り上げていく。事業において大体のモノはお金があれば買えるが、人と組織の文化・風土は買えないのである。

そんなこんなで、リクルートでは起業した時の成功確率があげるために必要なことを勉強させて貰っている。

商売をする上で大事にしている3つのこと

では、良いマーケットで商売をすれば、それでいいのかと言われれば、そうではない。好きでないと続かないし、そもそも向き不向きがある。

説明図⑤_note

結局は「好きなこと」「できること」「お金になること」の3つが全部被る領域(図の④の部分)でなければ続かない。

色んな業界・商売があることを知らなかった当時の私は「好きなこと」「できること」だけを考えて、BARを始めようとしていた。もし開業できて、うまくいっていたとしても、利益が出ず苦戦していたのではないかと思う。

一方で、リペアは「好きなこと」「お金になること」はクリアだった。「できること」がわからなかったので、3ヶ月修業をしてみたら、一生懸命頑張れば何とかなりそうだったので、この商売にすることに決めた。

実際に事業を決める際にあった3つの選択肢

そんな観点で商売を決めたが、実は最後まで3つの選択肢で実は悩んでいた。

以下の3つである。

✓飲食業

繁華街ではなく住宅街や郊外のコロナ特需に特化した、朝07:00~夕方18:00くらいまで営業している、お酒の飲める地域型テラスカフェ

✓人材斡旋・派遣業

海外の個人・法人双方のエグゼクティブを対象とした、外国語の話せるスタッフ(秘書やコンシェルジュ、ドライバー)の斡旋・派遣業

✓リフォーム・リペア業

ホテル・飲食店・オフィスなど高級感のある空間をもつ施設を対象とした、サブスク型のリペア業

(+上記施設から欠陥のある、もう新品では手に入らない家具・設備を格安で仕入れ、リペアして売るリユース業)


飲食業はコロナ禍は良いが、コロナ後が不透明な中で継続性が心配だったのと、元手と固定費がかかりすぎる。また人材斡旋・派遣業は儲かるし、できそうでもあったが、やりたいと心から思えなかった。

リペア・リフォーム業は良いマーケットだし、「好きなこと」「やりたいこと」「お金になること」もおさえていた。しかも、そこで勝っていくための戦略が次々に頭の中に出てきてワクワクするし、チャレンジするのに元手も固定費も多くを必要としない。つまり、何度も試行錯誤できる。

だから、リペア業に決めた。

ここからは実践して証明する段階。もっともっと頑張っていくので、ぜひ見ていて欲しい。

それでは、また。

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