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0→1を成功させる秘訣

ご覧頂きありがとうございます。
建築専門工事会社を経営してます、PEINOTEです。

創業から丸2年経ち、リペア事業の0→1がやっと終わったかなと思いますので、今回は0→1で肝心だったポイントを振り返っていきます。

改めて発信する理由は誰かの挑戦を後押したいため。もう一つは自分の考えを一度まとめておき、いつでも振り返れるようにしたいためです。

ビジネスモデルや商材次第で正しい戦い方が変わってくるので一概に断定できませんが、巷で普及している0→1のノウハウとは一部逆を行くアウトプットになったかなと思っています。

それではいってみましょう。

前提

まずは目線合わせのために、弊社の商売の前提条件を以下に羅列します。

【顧客】工務店やハウスメーカー、ゼネコンなどの建築事業主
【商品】リペアというニッチな専門工事
【単価・粗利】低単価・高粗利/売上の主構成が人件費+利益
【ビジネスモデル】人工商売(=どれだけ人を稼働させたか)
         コンサル、ITとかと同じ単価×稼働時間みたいなもの

というBtoB向けの労働集約型ビジネスです。

苦戦したこと

創業当初は大きく2つのことで苦戦をしました。

品質を安定させること

 創業当初、社長の私は営業に専念しました。受注したら知り合いの先輩方(協力店)に施工をお願いするという形です。思いのほか取引がすぐ始まり、色んな協力店に仕事をお願いするのですが、技術・サービス双方の品質が安定せずリピートが伸びませんでした。ある程度営業の仕組みが整い、取引先が増えたところで「社長自ら現場に出る」「協力店を絞る」「社員を入れて育成する」という形で品質の向上と安定化ができました。

一定のデータを獲得すること

 初めからどんな敵にも通用する必殺技がある訳ではありません。なので、色んなことを試してみて、その中から必殺技を見つけることが必要です。しかしながら、最初は何が上手くのか確信を持てないという壁にぶち当たります。というのもデータが少ないのです。感覚的にはこの打ち手が当たっているなとわかるものの、振返られるデータが少ない中で断定することは極めて危険です。データが溜まるまで一定トライ&エラーを繰り返す。そして、そのデータをまとめ、分析できるようにするのが難しかったです。

効果的だったこと

この2年で総じて効果的だったことは、必殺技で一点突破するということでした。戦略とは「しないことを決めること」、つまりリソースのマネジメントです。

商品の絞込み

 商品を高い技術力が求められる他社ができない難しい工事、緊急性の高い即日施工の工事のみに絞りました。簡単に言うと他にできないことを専門にやるということです。結果的に相見積もりが発生せず、業界の平均単価の2倍で商売ができています。イメージしずらいと思うので、わかりやすい例が野菜も肉も魚もなんでもあるマス向けの安売りのスーパーではなく、イチボとかシャトーブリアンとかレアな物を扱う特定の人向けの付加価値の高い精肉屋をやるという感じです。

顧客の絞り込み

 エンド向けに安さを売りにしている会社、付加価値を作れていないコモディティな会社等は取引の優先順位を下げました。きちんと儲かっている会社と付き合うということです。加えて、創業期は大手への営業も控えました。理由は大手と直取引する場合は工事項目ごとの工事単価が基本的に決まっているので、弊社の単価と折り合わないということがわかったからです。なので、大手の仕事をまるっと請け負っている得意先を間に挟んで大手の現場に入ることでこの問題をクリアしました。

営業手法の絞り込み

 創業当初テレアポや飛び込み、FAX、フォーム営業等いろんな営業手法を試してみました。一番費用対効果が良かった点、現場に出ないといけないので営業に時間が割けない点で、メルマガに絞り込んで営業を拡大しました。手法は毎月1回・内容を変えて送信するだけ。なので今ではリード獲得にかける時間は月に半日×2日のみ10時間くらいの稼働で済んでいます。反響率はメール送付数→HP閲覧数が最初の頃は15%くらい、今は平均5%くらいあります。コンテンツは文章と画像を組み合わせたり、時には動画を駆使したりすることで営業体験を飽きさせないのがポイントです。結果、年間の新規取引は100社増え、かかったコストは宣伝広告費は0円(HPも自社制作なので0)、Salesforceに3000円/月とMicrosoft365に4000円/月の営業管理ツール費、リスト購入に84000円/年でした。

0→1の教訓

上記の一点突破方法に加えて、得た教訓を以下に書いてみます。

まずは売上を追うな

 最初に肝心なのは、売上額ではなく利益額・率である。ほとんどのビジネスで広告費や営業費をかければいくらでも売上は上がる。売上を追うのは0→1が終わってから。安定して利益の出るモデルが確立できてから拡大し売上を伸ばせば良い。売上ばかりを誇張してるベンチャー・中小は危険。(※利益・キャッシュフローがあれば話は別)

特定の取引先に依存するな

 取引先が少なければ取引先の交渉力(値引きやサービス要求度合い)が必然的に強くなる。かつ、万が一取引が中断した場合のリスクを考慮する。この万が一は必ず起こると思った方がよい。加えて、1社だけ見ていても業界のことは俯瞰的に捉えられない。多くの会社と取引すること=業界の動きを抑えることに繋がるので、地道だが辛抱強く、まずは取引先を増やすべき。

全ての顧客と取引するな

 創業当初はどんなお客さんとの取引でも喉から手が出るほど欲しいもの。しかし、我慢して顧客軸をずらすな。値引きを要求してくる顧客、過剰なサービスを要求してくる顧客は優先順位を下げるべき。かつ、顧客の顧客がどんな人か法人か。何を競争優位にして商売をしてるか。利益は出ているか、経営者の運営方針はどうか等を総合的に見て、取引するか判断すべき。

受注率・リピート率は上げすぎるな

 一般的に受注率やリピート率は高い方がいいと言うだろう。しかしながら、創業当初から高いというのは問題である。なぜなら、ターゲットでないお客さんに無理して売っても続かない。商品を嘘をついて期待値を上げて売ってもクレームになる。力技で数字を無理に上げると上手く行ってるのか、行ってないのかデータで振り返れなくなる。百歩譲って全てのお客様を満足させれる営業・技術体制が整っているならば、価値があるので適切に失注するくらい値上げした方が良い。

集客にお金のかかる商売は選ぶな

 例えば、BtoCの代表例である飲食店で起業するとする。新しいお客様をお金をかけて食べログで集めないといけない。しかもそのお客さんは一度利用したら2度と利用しない場合、永遠に販促費・広告費がかかり続ける。広告運用が上手ければ一時的には上手くいくかもしれないが、競合もたくさん出てくる中で広告だけでCPAを減らす差別化ができるケースは少ない。なので一度使って頂いたら、次もまた使ってもらえるであろう顧客資産が溜まる商売を最初から選ぶべきである。

以上、最後までご覧頂きありがとうございます。

もっと具体的に深く書きたいのですが、長文になってしまいそうなので今日はここまでにしたいと思います。

あくまで私個人の経験ベースでしかないので不確かなことが多いですが、誰かの参考になり起業を後押しできれば嬉しい限りです。

それでは、また。

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