コーヒーブレイク

「退職支援」というニーズとパートナーシップ

 パートナーシップにあふれる組織づくりをサポートする組織コンサルタントのHOSUです。
 パートナーシップが組織に広がると、どんな状況になるか? 何が可能になるか? どんな結果が手に入るか?ということを綴っています。

「それは、本人がやらなきゃ」って本当?

 皆さん、退職支援サービスって知っていますか?
 本人に代わって、退職の手続きを側面支援するというサービスです。「それは、本人がやらなきゃだめでしょ」という意見もあるかと思いますが、それが言えるのは、シアワセな職場で働いている(働いてきた)証拠です。

 ホント、ひどいところはひどいですから。

 力(圧力)で人を動かす上司のもとでは、退職願なんて一蹴されるようです。一蹴されなかったとしても、「引き継ぎ終わるまでは辞めるな」という圧力はあるようですし、のらりくらりと聞き流されるケースもあるようですから、就業規則どおりに◯ヶ月前に退職意向を伝えても、引き止めて引き止めて辞めさせないというケースも珍しくありません。

 この状態で、「自分でなんとかしなきゃ…」とやっていれば、メンタルに不調を来すということも避けられないかもしれませんよね。そして、実際に、自殺にまで追い込まれた人がいることは、皆さんもニュース等でご存知だと思います。

 「突然、来なくなる」「一切、連絡がとれなくなる」ということになるよりは、こうした仲介会社が関わってくれた方が、円満にことが済むのでしょうね。

 ただ、これ退職支援サービスの会社にお金を払うのは、辞める本人なんですね。3〜5万円程度ですが、本人にとっては痛い出費です。
 そして、退職支援サービスの会社から電話がかかってくる会社にとっては、ショッキングな話ですよね。もしかすると、会社はそこで初めて直属の上司が不適切に対応していたことを知ることになるかもしれませんし、小規模の会社で社長が不適切な対応をしていた張本人だったとしたら、自分のやり方がマズかったことを外部の人を通じて知らされることになるので、ショックでしょうね。

 これも全部、パートナーシップが欠落しているから起きることです。

世界は反転するかもね

 なんで、同じ組織で働いているのに、敵対関係が生じるんだろうね。
 意見が違ったり、何かに疲れたりして、たもとを分かつ時は、ただ、たもとを分かつだけなのにね。
 辞めたいって言ってる人に、イヤな思いをさせたまま働かせて、その人はいったい何を手に入れているんだろう?
 それが「人手」なんだとしたら、人として社員を扱っていないということだしね。
 つまり、その人も「社長」「部長」「課長」みたいな肩書きに過ぎない扱い方を、周りからされてるんだろうね。
 社員は、権威にひれ伏しているのであって、あなたの魅力にひかれているわけじゃないってことを、あなたもどこかで薄々感づいているんだろうね。

 だとしたら、あなたが一番、パートナーシップを必要としているんじゃないのかな。
 そして、一番、パートナーシップを損ねているのもあなた自身だけどね。

 そのことに気づけたら、世界は反転するんじゃないかな。

記事に価値があると認めてもらえることは、何より嬉しいですし、とても力づけられます。いただいたサポートはパートナーシップの価値が大きくなる使い方につなげます。