円陣

相手にスキを与えずに、話し続けるあの人は…

 noteマガジン「パートナーシップを磨く」は、(職場や学校や家庭で)安心で安全に話し合える関係と環境を創り出したい人が、その土台となるパートナーシップについて探究できるフィールドです。研修やセッションで扱っているエッセンスを届けています。

 連投125日目。今日も、昨日に引き続き、会議シリーズです。昨日は、話し終わってないのに、質問したりしてくる人の話でしたが、今回はその逆です。

 自分の意見や気持ちを話している時に、機関銃のように息つく暇もなく話し続ける人を、わたしは知っています。

 話の展開上、区切りがついたかな?と思っても、まだ、話が続きます。
 だから、確認したいことを確認できないまま、話が進んでしまいます。
 本人は話し尽くした感が満載なんですけど、こちらが十分に理解できているかというと、そうでもない。

 例えて言うなら…そうね、両手を骨折してご飯が食べられない人に、ご飯を食べさせてくれるんだけど、どんどん口に入れてくる感じ(笑)

 最初のおかずをまだ噛んでる最中なのに、次のおかずを口に入れてくる。次のおかずが運ばれてきたから、十分に噛めていないけど、飲み込むしかないから飲み込む。そうすると、まもなく、次のおかずを口に入れてくる。

 口いっぱいに入れられているから、「まだ、噛めてないんだけど〜」ということが言えない。言えないから、相手には気づいてもらえない。う…苦しい…うぅ…と、口に入れるのが止まるのを耐えて待つ。

 耐えて待ちくたびれたから、もはや、ひとくち目ふたくち目のおかずがどうだったかなんてどうでもよくて、後半に食べさせられたおかずの味しか覚えていない…。ところが、食事を手伝った満足感に浸ってるんですよね、食べさせた人は。

 話している人は、話を続けているのだけど、相手の人はだまって聞いてくれているから、「ああ、自分の話に納得しながら聞いてくれているんだ」と思って、もっとわかってもらいたい!と話を続ける。
 一方、話を聞いている方は、差し挟む余地もないくらい相手が話し続けているから、聞きたいことを聞くスキもなく、「いろいろ聞きたかったんだけどな…」と思うんだけど、ここで質問したら、また話し続けるのか…と思うと、聞けない。

 これでは、パートナーシップがある状態とはいえませんね。

 もし、あなたが聞く側の人として、そういう人に出会った時には、こんな風に言ってみるのもいいでしょう。

 「話されることをしっかり受け取りたいと思っていますが、一気に話し尽くされると、しっかりと理解できない部分ができてしまうので、質問をしたい時は、話を止めさせてもらえってもいいですか?」

 一方、自分自身がそういう傾向があるかも…と思われた方は、こんな風に言ってみるのもいいでしょう。

 「わたし、話し出して考えがいろいろ膨らんでくると、ついつい話し続けてしまうところがあるんです。だから、質問したいことや言いたいことがある時は、遠慮せずに止めてもらっていいですからね」

 お互いが気持ちよくコミュニケーションをする上で、相手にリクエストがある時には、リクエストがあることを伝えたらいいんです。
 リクエストに応えるかどうかは、相手に決定権がありますから、リクエストを強制する意図ではなく、自分がそういうリクエストの持ち主であることをただ知ってもらうという意図で、伝えてみるようにしてみましょう。

 たった、これだけの一文で、安心で安全に話せる環境ができますからね。ぜひ、お試しを♪
 

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