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2テンポの会話

2024.05.05
ぺぎんの日記#35
「2テンポの会話」


「おはよう」「おはよう」
「Hey, What's up bro?」「Hey, how are you doing?」
「あ、どうぞ」「ありがとうー」
「ごめっ」「大丈夫!」
「お疲れ様です」「お疲れ様ー」
「次何ー?」「たしか数B」「OK」
「すみません」「次気をつけろよ」「はい」
「ありがとう!」「うぃーっす」

私は2回ないしは3回で完結する言葉のキャッチボールが苦手だ。
上に書いた例のように、最後のボールで会話の終了を明示できればよいのだけれど、どうも私はその最後の一球を投げるのが得意ではない。最後の一球が曖昧になり、会話が続いてるのか終わってるのか分からなくなって気まずくなるのが常だ。

挨拶に挨拶で返すパターンなどは上手くいくのだけれど、例えば人に何かをしてもらったとき、「ありがとうございます!」だけだと何か淡白な感じがしてしまって、後に付け足したくなってしまう。そのとき生じる絶妙な間が、なんか変な気まずさを生んでしまう。

「消しゴム落としてたよ」
私「あ、ありがとう」
(どうしよう、何か一言言うべきか。「どこに落ちてた?」いや別に聞く必要ないし。「ちょうど探してたの!」いやなんかわざとらしいか…。)
私の半開きで何かを言おうとしてる口を見て、相手は待ってくれている。でも私の口からは何も出なくて、最終的には日本人特有の「気まずい笑い」を発動させて会話を無理やり終わらせる。そして何ともスッキリしない感じを抱えたまま帰っていく相手の背中を、私は肩をこわばらせながら見送る。うぅ…悔しい。

何事もにもあっけらかんとした明るさや申し訳なさを出して「ありがとう」や「ごめん」を言えたらよいのだけど、どうもそれらが平たい感じで口から出てしまうから、二言目に何か入れてフォローしないとと思ってしまう。

あと、「どういたしまして」を言うのも苦手。私が相手に「ありがとう!」と伝えるとき、人によって様々な「どういたしまして」が返ってくる。

「ありがとう!」「なんもよー」
「ありがとう!」「うぃーっす」
「ありがとう!」「今度ジュースおごれよ」
「ありがとう!」「どいたまして」
「ありがとう!」「はいよ」

ありがとうと伝えても会釈しか返してくれない私みたいな人もたまにいるけど、やっぱりカラッと「どういたしまして」を返してくれる方が、なんだか心が軽くなる気がする。

2回や3回で終わる言葉のキャッチボールなんて、どうせそんな大した意味のある会話なんてしていない。お互いの調子や関係性を確かめ合うためのちょっとしたコミュニケーションなのだから、もっと気軽に返せば良いんだと思う。

うーん、頭では分かってるんだけどなー。

もっと軽く、あっけらかんと、最後のボールを投げれる人になりたい。


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