見出し画像

30歳OL、婚活中のワークライフバランス

中国から帰国後、東京のITベンチャーへ転職した。面倒くさがり屋の私は、家電をそろえるのも面倒だし、会社まで徒歩圏内のシェアハウスに結婚するまで住んでいた。

家賃はインターネットや光熱費、清掃費もろもろが込み込みで9万円ほど。職場の近くに住めて、家具家電や備品を買わなくて良いという便利さを考えると高くはなかったと思う。

そのシェアハウスには、某テレビ局勤務のエンジニアの女性(2歳上)と、雑誌やファッションショーに出ていたパリコレモデル(5歳年下)が住んでいた。3人とも自分と同じく仕事が忙しく、彼氏もおらず、家には寝に帰るだけみたいな感じだったが、社会人の常識もあってとても暮らしやすかった。

仕事が落ち着いているときは一緒にテレビを見たり料理をしたり、買い物やカラオケに行ったりもした。シェアハウスの同居人だけど、気づくと友達になっていた。

私の婚活を一番近くで応援してくれたのが、シェアメイトのこの2人だった。

ダイエットや禁煙をするときって、周囲に宣言することが成功の秘訣じゃないですか。婚活を始めたときも、家族の他にもシェアハウスの同居人や、職場の仲の良い同僚、行きつけのBarのマスターや常連の友達など、いろんなところで「私、婚活始めたんですよー」と宣言した。

婚活を周囲に宣言すると、仕事一筋で恋愛面でスッカリ干からびていた自分の生活がちょいちょい婚活モードにシフトしていった。

おしゃれ最先端にいるモデルの同居人からはファッションとメイクの手ほどきを受けたし、高校時代の友人は合コンに度々誘ってくれた。行きつけのBarの常連で自分より10歳ほど若い女の子からは「相席居酒屋デビューしてみましょうよ」と誘われて行ってみたりした。

かつては残業で毎日遅くまで仕事していた自分が、「今日は合コンがあるので!」とか「今日は友達と岩盤浴に行くんで!」「マツエク予約してるんで!」「脱毛行くんで!」などと、定時で上がって婚活と女磨きに時間を使うようになっていった。変化していく自分を楽しんでいた。

婚活を応援してくれる友人達と楽しく過ごしているうちにプライベートは充実し、自分も垢抜けてキレイになった(と思う)。

プライベートが充実すると、仕事のモチベーションも上がるもの。新規プロジェクトを任され、採用活動や人事評価など仕事の幅も広がって、仕事が面白くなってきた。「ワークライフバランスってこういうことか・・・!」と身をもって感じた。

婚活するって決めて結婚相談所に入ったけれど、結婚はもう少し先で良いかも。
そう思うようになってしまった。

私は結婚相談所を半年ほど休止することにした。

婚活って、先延ばしにすればするほど婚活市場での自分の価値はどんどん下がっていく。でも、今はプライベートが充実し、仕事もうまくいってる。きっと将来の自分のためにも良い経験が今できていると思うから。