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「おいなりさん、甘いですか?」意外と知らないお米の真実編。。。

もともと食べることが大好きでどこの世界に行っても和食は自炊していた。

旅や旅行も大好きで日本中と歩き回ってはいろんな地域の食べ物を学んでいる。

その中でも思い出深い一人の女性との出会いがあった。

青森県の田舎の温泉街でポツンと森の中にある地元の人が集まる温泉での出来事だった。

その女性はそこの番頭をしていて温泉から出てきた旅人の自分と話す機会があった。

話を聞くとその女性は新潟出身で、ここの地元の男性と結婚してこちらに来たという。

僕:「こっちに来て美味しい食べ物はありますか?」

彼女:「漬物や煮物などがとても美味しいです」


「でもお米が美味しくない。。」


わかる。。

新潟のお米は食べたことがないが美味しいというのは有名だ。

そしてもう一言彼女は言った。

「こっちはおいなりさんが甘いんです。。」


おいなりさんが甘い。。


普通じゃないか。。おいなりさん、あのいなり寿司。。甘いでしょ。。



彼女:「私の地元は甘くないです。。」


本当に?どうしてだろう。。。


そこでちょっと気づいたことがある。。

高級寿司のシャリでは砂糖を使わないと聞いたことがある。。


その理由はお米がいいから。いいお米は甘い。。

もちろん多くのお寿司のシャリには砂糖が使われている。


砂糖が使われる理由は

お米に力がないからだ。。


僕の地元も米どころで田んぼも実家にはある。

煮物や漬物なども美味しい。。みんな作っている。

そしておいなりさんも甘い。。


彼女のところは。。

お米が美味しい。。漬物、煮物の風土料理がないのか。。


確かに。。!

素材が美味しいところはそのまま食べるものだ。


それはおにぎりにも繋がった。。

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彼女のところのおにぎりは塩とお米だけという。。


僕のところや地元のおにぎりは塩、お米、海苔、具だ。

コンビニで見る様なおにぎりだ。。


ここでも気づいた。。。

なぜおにぎりに具を入れているのか。。


それはお米に力がないからだ。。

お米が美味しければ塩だけでいいのだ。


ラーメンだってそうだろう。

麺やスープが美味しいところはネギだけでいい。

でもチャーシューや具に頼っているラーメンがたくさんある。


素材を味わうには他のものはいらない。。。



おいなりさんも甘いのは酢飯と一緒でお米に力がない証拠だ。


これは面白い。。。


新潟に行って美味しいお米を探しに行こう。。


これから探究が始まった。。



新潟県の南、糸魚川からスタートして新潟全土へ。。

その地域の人たちに聞いた。


質問の内容は。。

「おいなりさん、甘いですか?」


すると面白い答えが返ってきた。。


新潟でもおいなりさんに砂糖を入れるところと入れないところがあった。


そして彼女の言う様に

おいなりさんは甘くない。砂糖なんて入れない。。

という地域が確かに存在した。。


そんな地域の人たちはおいなりさんが甘いと驚くのだ。。


そしておいなりさんが甘くないという地域のお米をその場で購入した。

地域のお米屋さんに行ったり、農家さんに行ったり、新潟の米を僕なりに探究した。

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すると面白いことに新潟でも北のお米は美味しくないということがわかった。。


新潟県の中でも新潟市のお米は米どころの人からすると食べるもんではないというではないか。。。


そして米マップという全国のお米の評価をアルファベットでランキングされた本も存在する。。


あの有名な穀物協会などで毎年発表される特Aとかの曖昧さではない。。細かくさらに地域別にきっちりランク分けされている。。

茨城県はA〜Dのランク分けがあり、新潟県はA~Fのランク分けがある。

その県の中でAが一番美味しいというわけだが、茨城県のAが新潟県のAと同じ味ではもちろんない。

ましてや茨城県のAよりも新潟のFの方が美味しいという。


でもそれは納得した。。


新潟県でFがついている新潟市などのお米も僕からしてみたら全然美味しかった。。ちなみに僕の地域のお米は茨城県Aランクになっていた。

実家も田んぼがあるので直接お米が届く。。決して悪いものではないが新潟市のお米のほうが美味しい。

僕が買い集めたお米は地域の人たちがおいなりさんを甘くしない地域の米だ。

「甘くしない」という言い方はおかしいだろう。。

彼らにとったら「甘いおいなりさん」は存在しないのだ。


そしてその購入したお米の地域を米マップと照らし合わせると見事にAランクの地域のものだった。

僕の感は当たった。。。


そして新潟の優秀なお米屋さんに行くと本当に細かく地域のお米が選別されている。

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私たちは魚沼と聞くといい米だと思うが魚沼の中でもいい米と悪い米があるという。生産者がちゃんと作らないと美味しいお米は作れない。。

ブランドに自惚れた生産者はいい米は作っていない。

全国民を騙せたとしても新潟県民には騙せない。


そうお米屋さんは僕に伝えてくれた。

多くの人たちは魚沼産コシヒカリというだけでネットで買っている人が多いのではないだろうか?


お米でこんなに違うなんて。。

本当に驚いた。。。


新潟もコシヒカリ、地元茨城もコシヒカリだ。。

でも全く別物。。


僕は新潟のいいお米を食べて初めてコシヒカリの名前の意味がわかった。。


お米がめちゃくちゃ光っているのだ。

ピッカピカだ!


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そしてお米にコシがある。。

それがはっきりわかるのだ。。


そして冷めても柔らかい。。。甘い。。

これがいい米の最大のポイントだろう。


お米が美味しいところはおかずを美味しくする必要がないのだ。

だから風土料理がほとんど無い。


新潟なんて枝豆、海鮮、油揚げ、シンプルな素材を味わう食べ物が非常に多いが僕の地元は確かにおかずが美味しい。。

煮物や汁物、漬物。。。青森の田舎と同じだ。。

つまりお米が美味しくないからおかずを美味しくする知恵が生まれたのだ。


お米が美味しいところはそんなものは必要ないのだ。。

同じ島国に住んでいてここまで違うなんて驚いた。。


そして新潟だけではないと思う。。

お米が美味しいところは日本にはたくさんあると思う。。

さて皆さんの地域はどうですか?

「おいなりさん甘いですか?」


少しでも役に立てたら嬉しいです。。








#探究学習が好き

全国を愛犬と旅しながら地域の習慣や食などをそこにいる人には気づかない素敵な文化などを伝えてより良い楽しい生活になったらいいなと思います。こんな美味しい食べ物や習慣、生活に気付いたらシェアできたらと思います。私たちが知らない素敵な日本を世界にも伝えたいと思います。