龍谷大学農学部 持続可能な食循環プロジェクト part3

今回の投稿では、「栽培の過程で困ったこと」と、「それに対する対処法」「付加価値のある商品にするために工夫したこと」について紹介していきます。

【栽培の過程で困ったこと、対処法】


 困ったことは主に4つあり、まず1つ目は水はけの悪い水田転換畑を利用したため、雨が降った次の日の排水作業における苦労についてです。前の記事でも投稿がありましたが、私たちが落花生を栽培していた土地は、水田転換畑という、元は水田だった土地を利用していましたが、その性質とは正反対に落花生は水はけの良い土地を好む性質を持っています。そのため、真夏の足元が悪い中で、水はけを良くするために、めいきょ排水を行ったことが苦労した点と対処法です。

明渠排水を行っている様子

2つ目は、悪天候による作業進度の遅れです。6月から8月上旬は雨の影響により、マルチを張る作業や定植、肥料散布などやるべきことは多くありましたが、なかなか農場に行くことが出来ませんでした。そのため、何度も日程調節を行い、悪天候の日は現状把握や今後の計画を農場の先生と入念に打ち合わせをしました。

3つ目は、除草作業です。主に「ノビエ」や「オニビユ」という雑草が生えており、ある程度成長してしまった雑草を除草剤を使用するのではなく、手で除去することで、時間と手間がかかり、苦戦しました。

4つ目は、土壌粒子が雨などで固まってできる土の塊、つまりクラストの発生です。これを除去するために、土をほぐす作業をしたことがとても地道な作業で苦労しました。

クラストを除去している様子

【付加価値をつけるために】

ここからは落花生をどのように付加価値のある商品として販売したのかについて紹介していきます。

・オペレーション 
 7月にリーダーで集まって、チョコレートの箱詰めを実際に行いました。金属のヘラを使用して、手で触れないように箱詰めをしました。チョコレートに傷が付いてしまったり、指紋が付くと、商品価値が下がってしまうことを学び、慎重に作業を行うことは想像以上に大変でした。

箱詰めをする様子

・ブランドマネジメント講義
 8月には、経営学部の先生にブランドマネジメントの講義を行って頂きました。そこで、私たちが日常的に見かけるお菓子のパッケージには、製品へ込めた想いやこだわりが書かれていることを実感することが出来ました。

・商品デザインについて
 「高級感のあるパッケージ」と、「学生なりにわかりやすい文章」という2点を意識しつつ、日々の活動報告に利用しているInstagramの表紙やリーフレットデザインを工夫してきました。またチョコレートを入れる箱のデザインは初年度に作られたものを今年も採用して、ブランドの確立を目指しました。

高級感のあるデザインにしたリーフレットと箱

 取り組みを通じた素朴な気づき
 
このプロジェクトで播種から収穫までの過程を経験するまで、私たちは消費者側の立場でいたので、店頭に並ぶ商品を当たり前のように考えてしまっていました。しかし、天候に左右されながら、様々な苦労を経て商品は生産されて販売されているということを、実際に経験することで生産者側の視点で少しは捉えることができるようになりました。

次回の投稿では、プロジェクトに参加して学んだことについて紹介します。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!

農学部|龍谷大学 You, Unlimited (ryukoku.ac.jp)
龍谷大学 農学部(@ryukokuagr) • Instagram写真と動画

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