[愛人]チョロン地区
前回、サデークの家に行った話を書いたが、今回はホーチミンにあるチャイナタウン、チョロン地区を訪ねた話を。
ちなみにこれは去年ではなく、2年前の6月に。
愛人において、青年が"チョロンはまるで中国のようだ" と語っていたり、
映画では人の行き来が多くてせわしなく、にぎやかで、むせ返るほどの熱苦しいイメージを喚起されていたりしたが、
行ってみた率直な感想としては、「チャイナタウン」というより、異文化が混在した街、という感じ。
まず最初に、サータイ市場に行ってみた。
「愛人」に登場した場所と言われている。
午前中に行ったのだが、私が着いた時間帯にはもう皆ほとんど営業はやめて店を片付けていた。
そのため、愛人の映画のなかのシーンのような、道で商売をしている人がごちゃごちゃいる光景や、煙たさや熱苦しさは体験できなかったが、
人々の声がにぎやかに行き交うのを全身で感じながら入口から出口まで通りを歩いてみると、
愛人のなかで描かれているチョロンの街の喧騒を、少しだけだが自分が今まさに体験できているような気がした。
市場を歩いた時にムービーを撮っていたので、少しばかりスクリーンショットを。
店が終わっていたのもあるが、アウェー感をひしひしと感じてしまい、そそくさと退散してしまった😅
市場を出た後は大きな通りに出て、天后宮というお寺に行った。
写真は撮らなかったが、いかにも中国風で、中では仏像があちこちに置いてあり、それぞれの前にお線香を供えられるようになっていた。
また、ぐるぐるうずを巻いた線香に願い事?を書いた短冊のような紙をつけたものがたくさん吊るされていた。
私も記念に書いてみた。(いくらか忘れてしまったがお寺の中で紙を購入できる。マジックペンも貸してもらえた。)
この他に驚いたことが、寺の前で線香が売られていたのだが、
日本で仏壇やお墓にあげられている線香とは全く違って、手持ち花火のように長くて少し太い線香だったのだ。
そして、線香に火をつけて消すときの動作も、両手で持っておでこの前で前後に振るような?その時顔も少し俯けて仏様に礼をしている感じ?
私も一応それを真似てみたが、当然だがうまくできなかった😅
同じ仏教とはいえ、お寺は国によって全然違うように、仏様への手の合わせ方やお線香のあげ方も場所によって違うようだ。今度違う国に行く機会があったら、是非ともお寺に行ってまたこの点を観察してみようと思う。
お寺を出た後、通りの風景を撮影
カラフルで面白いなーと思ってなんとなく撮ったのだが、よく見てみると、
一番奥に見える白いバルコニーの建物は、完全に洋風建築だと一目で分かるのだが、
女性の大きな看板の右にある"⁇ep Thuy"の扉なんかは、完全に中国風である。
その上も可愛いピンク色だが、そんな感じがする。
ていうかこれ、実際に目の前に行かなかったから分からないが、全部くっついている一つの大きな建物で、細かく分かれているのかな??😳
とにかく、フランスと中国の名残がこのようにほぼ隣り合わせで存在しているのがなんとも面白い。
そして、統一感のない色もそうだが、3階のちょっとボロい感じからして、後から工事して徐々に建てて増やしていったような、そんな雰囲気もある。
異なる2つの外国の文化や、昔と現代が同じ建物群のなかに共存しているという、この統一感・画一性がないごちゃごちゃ感が実にアジアだなと思う。(なぜかこういうのが大好きで、見るたびに惹かれてしまう😂)
このあと、チャータム教会という教会に行こうと思っていたのだが、
運の悪いことに乗せてもらったバイタクに全然違うところで下ろされてしまい、
がんばって歩いて行こうかと思ったが、うだるような暑さで体力的にキツかったので、チョロン探索はこれで終わった。
「愛人」の少女と青年のいた世界を見てみたくて訪問したのだが、実際に見たチョロンは愛人の世界とはかなり違った。
それでも、市場を歩いたときにはちょっとだけ少女の気分を味わえた気がしたし(?)、
チョロンの歴史や文化を感じることができ、かなり面白い発見の多い旅であった。
また行くことがあれば、他の市場や今回行けなかった教会、そしてモスクなども訪問してみようと思う。
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