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実家引きこもり

今日は、父親をなるべく見ないようにした。

平日となったので、今日からヘルパーなどの介護サービスによる他人の手が入るからである。

2階の部屋に引きこもった。

2階は暑い。

扇風機がフル回転である。

朝起きて、杏ジャムをパンに塗って食した。

父親は、まだ、寝ていた。

雨戸を開けて、2階に上がる。

暑い中、ここ数日の疲れが出たのか、眠りに落ちる。

昼、今日は、鰤にほうれん草のお浸しにしようと、1階に降りると、父親がご飯を食べていた。

お腹が空いたので、朝食を食べているとのたまう。

もう昼の12時をすぎているのに、朝食とか、父親の生活リズムは狂っているらしい。

鰤を食べるか父親に問うと、食べるとのたまうので、鰤に塩をふり、塩焼きとする。

昼食を食べ、また、そそくさと2階に上がる。

1時をすぎた頃であろうか、ヘルパーさんが訪問した。

父親から声を掛けられ、チラッと挨拶をするも、すぐさま2階に隠れる。

昨日、ヘルパーさんの連絡ノートに、実家を訪れてから、緊急搬送されるまでの父親の様子をノートに書き残しておいた。

2階の熱気がこもる暑い部屋で、見損ねた日曜劇場と、大河を視聴する。

気を紛らせるには、ちょうどいい。

3時。

父親の水分補給を兼ねて、おやつを作る。

今日のおやつは、トッポギである。

父親、初めてのトッポギ。

続けて、水羊羹もいただく。

夏場の水分補給に、水羊羹はいいらしい。

その後、再び、2階に籠る。

なるべく、父親を見ずに、ただ、実家に滞在することだけを考える。

夕飯は、今日は、お弁当がうなぎらしい。

下に降りていくと、届いてあるはずのお弁当が無い。

父親に問うと、冷蔵庫に入れたとのたまう。

うなぎのはずが、鰻ではなく普通のおかずだとがっかりしていた。

では、いつもの通りに、お弁当は私がいただこうと、冷蔵庫で冷えたお弁当のご飯をレンチンする。

父親には、昨日購入してきた冷凍のちゃんぽんを鍋で作った。

食卓を囲む。

ここまでは、本日は、ストレスフリーであった。

食後の会話で、父親のせん妄が回復してないことを確認する。

自宅にいる事を認識できずに、押し問答となる。

ここの仕組みがわからないと父親がのたまう。

ああ、もうだめ。

今日も不安薬の薬のお世話になるしかない。

せん妄の治療を検索した。

せん妄の症状は、2週間から1ヶ月かかる場合もあるという。

父親と会話をしていて苛立った私は、「このままだと、本当の施設に入らなければいけない。」と今思うと失言をしてしまった。

点滴をして水分不足を回復したのに、せん妄の症状は改善したように見えて、揺れている。

ケアマネージャーには、電話をしたが、深刻さは伝わらなかった気がする。

ただ、実家に滞在することだけを考えて、今も2階に引きこもっている。


いただいたサポートで美味しいものを食べて、次のnoteに活かします。