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なぜ医療系に進まなかったのか

アジフライは、公立の女子高の理系クラスだった。

なので、クラスメートは、医療系に進む子が多かった。

以前、クラスメートと久しぶりに会った時に、なんで医療系に進まなかったのかと問われた。

科目で言うと、カタカナが多い生物が苦手だった。

どちらかというと、物理や化学の方が好きだったのだ。

もちろん、一番好きな理系科目は、数学だった訳であるが、

数学って、答えがひとつなのが好きな理由である。

延々と突き止めていくと、必ず、はっきりした答えを求められるから好きなのである。

それと同じ感覚で、プログラミングも好きな訳であるが、

でも、なぜ医療系に進まなかったかという決定的な理由がある。

それは、体が弱くて、よく病院通いをしていたからである。

特に、小学校に上がる前の春休みに、扁桃腺とアデノイドを摘出する手術を受けたことに遡る。

現在は、扁桃腺の摘出はしないようになったが、当時は、扁桃腺が肥大している子供は、小学校に上がる春休みか、中学校に上がる春休みに、扁桃腺を摘出する事になっていた。

その時の入院での看護婦さんの記憶は無いのであるが、

4人部屋の幼稚園児2名と小学生2名が、同時に同じ手術室の椅子に座って、手術を受けた。

のどの患部に局部麻酔を受けていたが、手術では、大きい口を開けて、ドクターが口の中で作業する様子を興味深く観察していたのであるが、小学生の子たちは、泣き叫んでいた。

アジフライは、興味の方が大きく泣く事は無かったのだ。

でも、手術室に行く前に、太ももに2本太い注射を受けた時には、怖くて大泣きしたものである。

手術室に車いすで移動する間に、何部屋も手術室があって、入り口が開いているので、中が良く見えていて、ある部屋の前を通った時に、大人の人が全身裸でうつぶせに寝ていて、お尻が見えたこともあった。

それらの記憶は、子供ごころに異様に映った世界観なのである。

術後、患部を切除していたので、ものすごい痛みに襲われて、大変だった思いである。

なにが大変かというと、食事をする時が、一番痛くてすごく大変だった。

そんな訳で、医療系の仕事にあこがれるどころか、避けて通りたい場所であった。

また、高校受験の時に、夏期講習に参加した時に、理科の講師が、レントゲン技師で、病院あるあるなども聞いていたので、より印象は悪かった。

でも、大人になって、産婦人科と検査技師だったらなっても良かったかなとは思った。

さて、息子福山であるが、会社の健康診断で、初めて血液検査で血を抜かれる時に、目をつぶったんだって。

アジフライは、血を抜かれるときは、しっかり見ています。

血を抜くのがへたな看護師に、3度ぐらいさされたあと、注射針だけ腕にささる経験があるからである。

もちろん、針をさす、血管も自分で注文するぐらいの猛者だ。

でも、医療系に進まなかった後悔は無い。

人より物を扱う仕事の方が好きだからだ。


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