地域でたった一人の課題に寄り添う「ペルソナカード」の開発
プロトタイプ開発中のペルソナカードを茨城県立鉾田一高の先生方に協力して頂き、生徒のみなさん向けにワークショップを実施していただきました。
文部科学省が提示している探究学習のプロセスはこんな感じ。
あまり考えずに見てみると何も違和感を感じませんが、複雑な社会状況を踏まえて課題を設定することは、そもそも高校生にとってハードルが高く、多くの学校で先生がテーマを与えるケースや生徒が考えるけど、壮大なテーマになってしまいがちという課題を見聞きしてきました。
そこで、先日の投稿でも紹介したように「地域で暮らすたった一人」をイメージすることで地域や社会の課題を捉えることができるアプローチのカードゲーム「ワガママ・トーク 〜ペルソナカード〜」を実際に高校生に使ってもらいました。
先日のfacebookでの投稿↑↑
実際に現場の先生たちがカードを使って生徒たち向けにワークを実践できるのか?も検証したかったので、僕らは現場にすら行きませんでしたが、結果としては非常に好感触で、生徒のみなさんの探究に対する解像度が上がっているようでした。
■生徒の感想の一部
・一見同じ境遇同じ行動をしてる人でも、どの部分にどんな感情を抱いているのか、見方を変えるだけで色々な考え方ができることにきづいた
・感情を乗せてみたことで、課題を解決するためには、何に困っているのかを明確にすることが大切だと気づけた。
・視点を少し変えるだけで色々な課題や困りごとが出てくるんだなと感じた。また、友達のペルソナカードを見て、自分では思いつかない状況や感情があった。それが刺激になってとても楽しむことができた。
先生からのフィードバックでも生徒のみなさんの思考の深まりが今までよりもスムーズになっているとのことで、今後学校現場で使っていく上で、より多くの可能性を感じています。
ここからは僕の感想なのですが、「誰がどんなシーンで課題を感じているのか」「どんな感情を抱くのか」を具体的にイメージしながら生徒同士で対話をすることは学校生活の中で多くないと思います。
しかし、実際に社会における仕事は誰かにとっての課題を解決することがメインになり、この想像力が高まらないとイノベーションも生み出すことができないと感じます。
ただ、学校現場ではそれを学んだり実践したりする機会が少ないのも事実なので、僕たちは「地域で暮らすたった一人」に寄り添い、そのワガママを叶えるためのプログラムをつくり、実践の機会を作っています。
自分の暮らす地域の課題を自らの力で解決への挑戦ができることは、これからの社会を生きていく上でとても重要なことだと僕たちは考えています。
多くの地域でこれが実践できるように、壁は大きく高いですが取り組んでいきたいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?