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新入生へのおすすめ本part9~世界経済・経済学が分かる本

今回は、苦手意識の強い人も多いと思われる世界経済・経済学が分かる本を紹介します。これを読んで、2011年当時から重要だとされている、「経済学的思考」に浸ってみて下さい。

①細野真宏『カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本』
作者は、受験数学の参考書でも名高い講師です。

池上彰ブームの前に、経済解説の世界ではこの本がベストセラーになりました。長所としては、①図がよい、②具体的なケーススタディをきちんと盛り込んでいる、③分かりにくい用語の解説が①、②を活かして行われている点です。個人的には、「世界経済編」がおすすめです。

②斎藤誠『競争の作法-いかに働き、投資するか』
この1冊は、「戦後最長の景気拡大」の実態をデータをふんだんに盛り込みながら、明らかにしています。と同時に、副題にある通り、個々人がどう人生を構築していくかについても詳しく述べています。経済政策の入門書として優れている新書です。

③大竹文雄『競争と公平感-市場経済の本当のメリット』
2010年出版の経済学の新書の中でベストな1冊だと思っており、今も通用する議論ばかりです。まさに珠玉。

競争の意味、行動経済学の知見、市場経済への態度、経済政策などの論点を分かりやすい事例で解説していき、しかも全体として、競争や市場経済の啓蒙書となっています。まさに新書のお手本のような構成。経済本なのに、一気読みも可能な1冊!

④イアン=エアーズ『その数学が戦略を決める』
ところ変わって、数学と表題のついている文庫本です。

しかし、実態は経済学的思考のオンパレード。数学的な解析技術を使えば、ハリウッド映画の成功確率などあらゆるものが見えてくる。そして、経営戦略などを変更できると言い切った本。本書については、私は「計算不可能性」という観点から疑義を呈したい部分ありですが、読んでみる価値は非常に高い1冊です。

⑤猪木武徳『戦後世界経済史―自由と平等の視点から』
最後は、経済史です。

しかし、各国の経済の動き、特に社会主義圏やアフリカまでカバーしていること、政策面での変更がどのような経緯で為されたのかについての解説などすごく量の情報が盛り込まれています。新書として購入できるのを本当に感謝したいです。世界史の再確認としても最適な1冊。


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