強く進む言葉をアバン先生から授かった日

お疲れ様です。

アバン先生って誰!?っていう方もいらっしゃるかもしれません
特に女性の方は、知らない方の方が多いのでは

最近の男子はピンとくる方もいるのではないでしょうか。
2.3年前にアニメで完全リバイバルされた
『ダイの大冒険』の登場人物です。
子供の頃、原作漫画を何回も読んだものです。
その時アニメも放映されていたのですが、
中途半端な形で終わりを迎えてしまいます。
当時の大人の事情があったのでしょう。

ダイの大冒険をかなり搔い摘んで説明すると
RPGの名作『ドラゴンクエスト』をベースとした漫画で
主人公であるダイが、大魔王を倒す為に冒険に出るという話。

搔い摘むと途端に安っぽい感じになってしまうのが辛いですが
大筋はそんなところです。

その中で出てくるダイの先生がアバンです。
このアバン、昔は魔王を倒し平和をもたらした勇者で
平和になった後も、いつか復活するであろう魔王に
対抗できる勇者や戦士を育てるため
勇者育成の家庭教師を生業としています。

アバンですが、ダイに教えはじめて2,3日目で
突如復活した魔王との戦闘になってしまいます。

戦いの一線から暫く遠ざかっていたアバン。
徐々に追い詰められていく中で、
二人を守るために
自分の命と引き換えに技を繰り出しますが
力尽きてしまいます。

そしてアバンの意思を継いで、魔王を倒すためにダイとポップふたりで
旅に出る。少年漫画の王道といった作りになっています。

本来ならば、教わる事ができたはずの教えを
教わる事が出来なかった彼らは、
自らでその答えを探しながら手探りで成長していくしか
ありませんでした。
そんな彼らでしたが、越えられそうもない高い壁に
直面してしまいます。まさに八方塞がりな状況になってしまいます。

その様な中、かつてアバンとともに戦った大魔導士マトリフと出会います。

マトリフはアバンが書き残していた世界に一つだけの
手書きの『アバンの書』
を持っており彼らにそっと手渡します。

アバンは、自分が培ってきた知恵や知識、その技の極意などを
密かに『アバンの書』という自伝に記しています。

自分が死しても、自分に続く誰かがそれを成し遂げてほしいという
思いがこもっているものだと思います。

アバンの書に書かれていた言葉

ーアバンの書、空の章ー

空の章とは心に関して書かれている章だそうです。

書き出しは『傷つき、迷える者達へ、、、』

『敗北とは傷つき倒れる事ではありません。
 そうした時に自分を見失った時の事を言うのです。
 強く心を持ちなさい。
 焦らずに、もう一度じっくり自分の使命と力量を考え直してみなさい
 自分にできることはいくつもない

 一人一人が持てる最善の力を尽くすとき、例え絶望の淵でも
 必ずや勝利への光明が見えるでしょう』


『焦らず、もう一度じっくり自分の使命と力量を考え直してみなさい。
自分にできることはいくつもない』
この部分が特に、その当時も、今も色あせる事無く
心に残っています。

みなさん、どうでしょうか。
私もそれなりに色々経験を重ねてきましたが
その度に、もうダメかもな、、、、って思う事が沢山ありました。
受験・就職・他人との衝突・恋愛・病気・大切な商談・決断の場面
多々ありました。

でも結局できることって、本当にいくつも無いんです。
自分がその与えられた中で、どう生きていくか、
何で勝負していくのか。

誰もが、平等に力や能力が与えられているとは思いません。
だからこそ、その中で自分は何ができるのか。

何も一人でできなくて良い。できる人と協力して
自分ができる部分を人に与えていく。
合わなければ、離れれば良い。離れた先でまた出会いがある。
そんな風に進んでいけば良いのだと。

アバンの他の二つの言葉を紹介したいと思います。

『ジタバタしかできないなら方法はひとつ、、
 みなさん、ジタバタしましょう』

『正義なき力が無力であるのと同じように
 時に力なき正義もまた無力なのです』

強い言葉だと思います。

状況を判断して、
自分の力が及ぶことは何か、及ばない事は何かを明確に切り分ける力。
何もできないなら、出来ないなりに実行していく。

成し遂げるには、理想も大事だがしっかりと地に足をつけて
実力をつける必要がある。まずは力をつけてその時を待て。

私はそう解釈しています。

皆さんも出会った作品(映画でもドラマでも、漫画でも)で
忘れられない言葉ってあるのではないでしょうか。

そういう、『人に届くコンテンツ』は、その人の心の中に長く息づいて
その人の中で育っていく。

私はこの漫画に出会って30年近く経った今もなお
アバン先生に教えてもらっています。

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