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Privacy Talk

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「Privacy Talk」は、Privacy by Design Labが日本のプライバシーバイデザインの先駆けとして立ち上げた、国内外の専門家のインタビューメディアです。 デ…
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#個人情報

プライバシーが持つ7つのコンセプトの意味

データの持つリスクを把握するためには、多面的な評価の仕組みを事前に検討しておく必要があります。 今回はTrilateral Researchでシニアプラクティスマネージャーを務め、データ保護影響評価を推進しているレイチェルさんに、データ保護影響評価の現状と今後に関して、お伺いしていきたいと思います。 データがもたらす影響と評価の必要性Rachel:私が思うに、GDPRが施行されたことが事業者へ大きな影響を与えていると感じています。プライバシー影響評価よりもデータ保護影響評

リスクマネージメントとして迫るプライバシー影響評価

データ活用を推進していくため、データのメリットとデータのリスクを事前に評価する必要があります。 今回はTrilateral Researchでシニアプラクティスマネージャーを務め、データ保護影響評価を推進しているレイチェルさんに、全3回に分けてお話を伺います。今回は前編としてデータ保護影響評価の現状と今後に関して、お伺いしていきたいと思います。 Kohei: 皆様こんにちは。本日のプライバシートークはレイチェルさんにおこしいただきました。レイチェルさんはプライバシー専門家

データ保護に不足している尊厳とデザイン

デジタル社会の中で、個人の尊厳を守ることが次の大きなテーマとして議論が始まっています。 今回は欧州データ保護監察機関(EDPS)でディレクターを務め、欧州のデータ保護制度を現場で推進しているレオナルドさんに、これまでのデータ保護法の歴史とデジタル世界の尊厳に関して、お伺いしていきたいと思います。 デジタル主権がなぜ必要であるのか Leonardo:ありがとうございます。今、私たちが直面しているコロナ禍で二つの問題が生まれています。一つ目が、私たちの社会での相互依存の問題で

欧米企業が取り組むプライバシーコンプライアンスの手順

ビッグデータの活用が叫ばれる中で、企業がやるべきことは年々増えています。 今回は長年セキュリティ分野に関わり、現在はユニコーン企業のBigIDのCEOを務めるDimitriさんにこれからのBigIDの戦略と新しいプライバシーテクノロジーのトレンドの話をお伺いしていきます。 Kohei: なるほど。とても興味深い話ですね。これまで2年間データプライバシー分野のマーケットの変化を見てきたので、Dimitriさんが教えて下さったネットワークの広がりによって生まれる新しいビジネス

ビッグデータ時代に生まれた新たなガバナンス課題

GDPRが施行されてから企業のデータコンプライアンス意識が徐々に変わりつつあります。 今回は長年セキュリティ分野に関わり、現在はユニコーン企業のBigIDのCEOを務めるDimitriさんにプライバシーコンプライアンスとテクノロジートレンドの話をお伺いしていきます。 Kohei: 皆さん本日のPrivacy Talkにお越しいただきありがとうございます。今回はプライバシーコンプライアンス課題をテクノロジーで解決するサービスを提供しているDimitriさんをお迎えしています

プライバシーが自分たちの権利であると考え始めた米国市民の変化

インターネットビジネスの発展とともに、個人データを取り巻く環境も大きく変化してきています。 今回は長年プライバシー業界に関わり、現在はプライバシーコンサルタントとしてデータ企業へのコンサルティングを行うDebbieさんにデータビジネスとプライバシーの関わりをお伺いしていきます。 Kohei: 本日のPrivacy TalkはプライバシーコンサルタントのDebbieさんとアメリカから繋いでいます。Debbieさんはプライバシー業界が注目される前から活躍されているのでインター

自己主権型IDによって訪れる未来

私たちの活動領域はオフラインからオンラインへと移行し始めています。オンライン上で実現できる個人のアイデンティティはより一層重要な役割を担っていく事になります。 インタビュー前編は新しいIDによって訪れる未来の話を聞いていきたいと思います。 Kohei: みなさん、プライバシートークにお越し頂きありがとうございます。今回はIoT分野の専門家Robさんをお招きして、デジタルIDとデータガバナンスに関してお話していきたいと思います。 なぜRobさんと話そうと思ったのかKohe

イスラエル政府が進めるコロナ対策とアプリ開発の秘密とは?

政府は新しくコロナ対策として追跡アプリの開発を検討しているという発表を行なっています。 アプリ自体は日本だけでなく欧州地域や民間企業、既にダウンロードが行われている地域でいうとイスラエルやシンガポールなどで取り組みが始まっています。 前回は各国のアプリの状況に関して一覧でまとめて紹介しましたが、これからは各国政府関係者にインタビューを行いながら、各国の政府がデータを活用してどのようにコロナ対策を行なっているかお伝えできればと思います。 第二回はイスラエル、アメリカのワシ

データ社会で政府が国民から信頼してもらうために何が必要か?

政府のデータ利用が叫ばれる中で、データプライバシーに関する議論も様々な角度から盛り上がっています。 今回は、ブリティッシュコロンビア大学で教鞭をとっているビクトリア准教授に公共のデータプライバシーと透明性の話から、民主的なデータ管理の仕組みまでお伺いしました。 記事は第一回と第二回に分けられていて、第一回では民主的なデータ利活用の話、第二回では情報マネジメントの観点からデータに関する話を伺っていきます。 ブリティッシュコロンビア大学准教授 Blockchain@UBS

アプリを開発する際にデータプライバシー上で事前に確認するべきポイントとは?

ソーシャルログインなど開発環境がより便利になっていく一方、私たちのデータは知らないところで同意なく企業に取得されている可能性があります。 第二回はワシントンDCでデータプライバシーを守るための国際デジタルアカウンタビリティカウンシルという組織で活動しているレナさんに具体的な懸念点をお伺いしたいと思います。 第二回ではSDK含めたアプリの開発環境の観点からデータに関する具体的なデータビジネスリスクの話を紹介したいと思います。 国際デジタルアカウンタビリティカウンシル

仮想現実世界の広がりとデータプライバシーの未来とは?

XR技術に関する話題はゲームなどのエンターテインメントだけでなく、医療や買い物など私たちのリアルの生活環境にまで徐々に入ってきつつあります。 今回はSNS、ゲーム業界の第一線でセキュリティ、プライバシー分野で関わってこられたKavyaさんをお招きして、新しく誕生しているXR技術分野での取り組みを紹介します。 記事は第一回と第二回に分けられていて、第一回では彼女が取り組むXR Initiativeの話とその背景を、第二回ではXR技術に関するこれからの課題と解決策に関する話を

仮想現実世界で起こりうるプライバシーリスクと求められる事業者倫理とは?

XR技術に関する話題はゲームなどのエンターテインメントだけでなく、医療や買い物など私たちのリアルの生活環境にまで徐々に入ってきつつあります。 今回はSNS、ゲーム業界の第一線でセキュリティ、プライバシー分野で関わってこられたKavyaさんをお招きして、XRに関するプライバシーリスクに関して紹介します。 第二回ではこれから普及が見込まれるXRにおけるリスクと検討が必要な問題点を整理していきたいと思います。 XR Safety Initiative 代表