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松ぼっくりの話

仕事ができると自負している人なら、
「こいつ使えないな。」
そう思ったことないですか?
逆になかなか自信がもてない自分に苦しんでいる人は、
「あ、自分、ぜんぜん役に立っていない。」
そんな風に思うこともあるかもしれません。

そんな時に、
松ぼっくりの話をお伝えしたいと思います。

松ぼっくりは、傘がひらくことで種をまきます。
普段は、さっぱり開かないのに、
山火事が起きるとタネをまく松ぼっくりがあります。

こんな松ぼっくりのような人もいるんじゃないかなと思ったりするのです。

普段、ミスばかりする。忘れ物をして取りに帰る。約束をすっぽかす。

ある時
会社が危機に陥りました。原因はたくさんあります。放漫な経営だったのかもしれません。コロナパンデミックだったのかもしれません。

でも危機を救ってくれる社員がいます。
丁寧に頭をさげてお仕事をもらってきました。
いやむしろ、実は、普段、
いわゆるエースの方々がが見向きもしないようなお客さんと
ミスを重ねながらも誠実に誠実に
しっかり向き合いながら付き合ってきたおかげで、
その社員が獲得してきた案件で、会社は生き延びることができた。


山火事の時に大活躍する
松ぼっくりかもしれない。

なんだか、半世紀生きててもパッとしない僕は、この松ぼっくりの話が好きです。
この松ぼっくりは山火事が起きないと、役立つこともなく腐って土に帰ることもあるのです。

それでもいい。それでもいい。

この松ぼっくりの話からは、
別の気づきも。

山火事ではじける松ぼっくりを落とす松はジャックパインという種類とのことです。
もしジャックパインが山火事が起きないところ生息していたら、この方法は何にも意味がありません。時折山火事が起きるから意味があるのです。
松ぼっくりの話はその種が
長い間に獲得した次世代への命のバトンタッチ方法です。
我々の世界でもその組織、その会社にあった生き残り方法があるかもしれません。

そして、もう一つこんな見方もできませんか?

誰も気がついていない大変な苦難がその家庭、その組織、その社会に起きていることを誰も気がつかないうちに察知して種を蒔いて解決する。

ほんとうは、ものすごい働きをしているのに誰も気がつかない。そんな存在もあるのではと思うのです。

自分が気がついていない松ぼっくりさんがいるんじゃないかな。

そんなふうに見渡してみると、なんだか世界が愛おしく見えてきませんか?




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