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【旅と映画】沖縄の歴史を知る映画と本

いつもは韓国映画について書いていますが、ちょっとお休みして別のことを書いてみたいと思います。

私は映画と同じくらい、旅行が好きです。
かれこれ13~14年前、期限間近のマイルを使って何気なしに行った宮古島の海に衝撃を受け、それから毎年沖縄に行くようになりました。

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青い空に、青い海。そして美味しい食べ物。
なんだこの楽園は!サイコーだー!!

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そんな沖縄好きが高じて、沖縄に関する本や映画にも触れるようになりました。それで知ったのは、楽園の印象からはかけ離れたあまりにも凄惨な沖縄の歴史。

いいえ、本当は気づいていました。沖縄の至る所に、その痕跡は残されていましたから。日本人の一人として謝りたくなるほど、沖縄だけが色んなものを背負ってきて、その理不尽は今でも続いている…。

ということで、沖縄の歴史がわかる、映画と本を紹介させてください!

①【沖縄決戦】1971年 岡本喜八監督作品

沖縄返還は72年なので、まだアメリカが統治していた時代に作られた作品。未だかつて、こんなに悲惨な映画を観たことがありません。戦争が始まってから一息もつくことなく、怒涛のように押し寄せる悲劇。これ以上の地獄は想像できない…。でも、戦争を繰り返さないためにも、全人類に観て欲しい映画です。

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映画を観てから平和祈念公園に行ってきました。刻銘碑に刻まれた亡くなった方の名前の多さに圧倒されます。沖縄戦では県民の4人に1人が亡くなりました。

②【沖縄スパイ戦史】2018年 ドキュメンタリー映画

2人の女性ジャーナリストによって作られた、ドキュメンタリー映画です。悲しいことに世界は、誰が権力を握るかにかかっている部分があって、あの時代の上層部は完全に過ちを犯し、彼らの野望のために多くの人々が犠牲になりました。何にも悪くなくて、戦争に勝ったって何も利益もない人たちがどうして死ななくてはならなかったのか?
現代にも通じる社会構造が透けて見えてきます。

③【ハクソーリッジ】2017年 メルギブソン監督作品

沖縄戦の激戦地、前田高地(ハクソーリッジ)での戦いを描いた映画。アメリカ側の視点から描かれています。(ハクソーリッジ)での戦いを描いた映画。アメリカ側の視点から描かれています。メル・ギブソン監督作品なので描写が凄まじく、人間(日本人)が人形のように破壊されていく…。これが戦争の現実なのでしょう。2017年のアカデミー賞において録音賞と編集賞を受賞しています。

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前田高地にも行ってきました。こんな戦いがあったとは思えないほど、静かな時間が流れる場所でした。

④【宝島 真藤 順丈】第160回直木賞受賞作品

そして最後は本の紹介です。ここ数年間で読んだ小説の中で、一番心を動かされました。読了後、感動しすぎてしばし放心状態になったほど。

【あらすじ】
英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。生きるとは走ること、抗うこと、そして想い続けることだった。少年少女は警官になり、教師になり、テロリストになり―同じ夢に向かった。超弩級の才能が放つ、青春と革命の一大叙事詩!!(Amazonより)

沖縄の戦後の歴史を実際になぞりながら、なんとも壮大なストーリーが展開されます。沖縄方言で書かれているので文体に慣れるのに時間がかかるかもしれませんが、戦後の沖縄を知るための、一番の良書だと思います。

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コザ暴動のあった地にも出向きました。資料館があり、戦後なお続く理不尽への、県民の怒りや悲しみを痛感しました。

ちょっとした息抜きに、沖縄と映画のことを書こうと思ったのに、全く息抜きにならない重い内容になってしまいました(汗)。
沖縄傑作映画&本で絞り込んでいったら、どうしても悲劇的な内容に偏ってしまうのですね…。

でも、どれもこれも桁違いの傑作なので、多くに人に観てもらって、沖縄のことをもっと知って欲しいです!
そして、一刻も早くコロナを落ち着かせて、沖縄に行きたい!!

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