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東北歴史博物館「知の大冒険-東洋文庫 名品の煌めき-」に行ってきた

 宮城県・多賀城市にある東北歴史博物館で開催されていた「知の大冒険-東洋文庫 名品の煌めき-」に行ってきた。この博物館にはずっと前から行きたいと思っていて今回が初めての来訪。
 文学を勉強して司書の資格を取る身としては、東洋文庫の展覧会はぜひ行きたいと思いながら、会期ギリギリ最終日の前日に駆け込んできた。

【東北歴史博物館「知の大冒険-東洋文庫 名品の煌めき-」】
https://www.thm.pref.miyagi.jp/exhibition/5971/

チラシとチケット(写り悪ぅ…)

 初めての東北歴史博物館なのでゆっくり見たかったが、母のお見舞いに行ったら存外に時間がかかってしまい、運転してくれた父を急がせて多賀城へ。ごめんよ…。 


東北歴史博物館(宮城県多賀城市)へ

なんだか水辺があるとわくわくする。
父が「水はきれいじゃないな」と余計なことを言っていた。
着いた

東洋文庫とは

 東洋文庫とは…1924年三菱の第3代社長岩崎久彌によって設立された、東洋学に関する日本最大・最古の研究図書館です。1917年に岩崎久彌がオーストラリア出身のG・E・モリソンの蔵書を購入したのを出発点とし、様々な書籍を充実させながら、世界のアジア研究の進展に貢献してきました。現在では国宝5点・重要文化財7点を含む、約100万冊の蔵書をテーマごとにミュージアムで公開しています。

東北歴史博物館「知の大冒険-東洋文庫 名品の煌めき-」チラシ裏面

 「東洋文庫」というものは聞いたことがある、ジャパンナレッジの本棚にある、くらいの知識しかなく、アジアの歴史にも疎い。いや日本の歴史でさえよくわかっていない。
 とはいえ、よくわかっていないなりに見ることが好きなのだ。美術館も博物館も、よくわからないけど見ることで学びになる、感じる。今回もやはり見に行って正解だった。

  1. プロローグ

  2. 第1章 東洋の旅

  3. 第2章 西洋と東洋 交わる世界

  4. 第3章 世界の中の日本

  5. エピローグ

 会場は5つのエリアに分かれていて、私は日本を中心に見たいと思っていたのだが、それ以前のエリアも興味深かった。

目録メモ

 私は本当に無知で語彙力もないけど、目録にメモした落書きを恥を忍んで備忘のために残しておく。

・韓国語のハングルができたのは1446年頃と意外と新しいことを知った
・「三海経」という不思議な本があった。今も昔も異世界への憧れ変わらないのだな…
・「三国(中国日本インド)」が「全世界」だった地図があった。
そういえばこの間の授業で「三国伝記」を学んだけど、あれも中国日本インドだった。
・「インド昆虫記(エドワード・ドノヴァン)」「日本植物誌(シーボルト)」「日本動物誌(同左)」は緻密な描写が美しかった…
・勝海舟が持っていた「高麗詩」が木の箱に本が詰まっていてご立派だった。この間の授業で源氏物語の箱入りも見たけど、確かに桐の箱だと湿気の管理とかできてよかったのかも。
・歴史書、旅行記が多かった。旅行して本書いてって今の旅行ライターみたいなものだよね、当時はなかなか海外旅行なんて行けなかったから人気だったんだろうな。
・マリーアントワネットが持っていた「イエズス会士書簡集」が革張り、アヤメの紋章などとても美しかった…
・今回の目的「万葉集」も見られた。大伴家持のページだった、なんて書いてあるのか全然読めず(というか小学生が私の横でスマホで一生懸命何か調べてて避けちゃった。弱いおばさん)でもメモしたから今日届いた「萬葉集原文」から探してみよう。
・イタリア語で書かれた竹取物語、フランス語で書かれた源氏物語、ドイツ語で書かれた日本昔噺などおもしろかったな。逆に日本にも伊曾保物語とかあるからあんな感じなのかな。
・石巻を出発して遭難して世界一周した「環海異聞」は気になる…

 ほんとに子供みたいな感想だな…。まぁいいや。
 展示にも書いてあったけど、本や絵画などは保存が本当に大変で、よくぞ現代まで生き残ってくれた…!と、保管に尽力された先人たちに手を合わせたくなる。東洋文庫の倉庫が水浸しになったときに、修復ができなかったものも展示されていた。
 令和の今は電子書籍もあるから「存在」としては残るけど、やはり装丁とか紙の質感や文字のフォントが本の面白さで醍醐味だと思うから、保存の技術は今後も進歩していってほしい。  

「春に咲く花(はな)を手折り持って何度も何度もあなたのことを恋し続けるのです。」

 あわただしく回ったので、常設展は見られず…すごく広くてきれいで面白そうだった、また訪問したい。
 父はあまりこういうところに行かないので「冷えたのと中腰で腰が痛い…」と帰りに嘆いていた。付き合ってくれてありがとう…。

また来てね

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