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それ、国際交流じゃないよね?

先日、子どもと一緒に某高校の入学説明会に出かけた時のこと。そこの高校でも国際交流を推進しているそうで、校長先生がその主旨について説明された。
「お父さんお母さんの頃であれば、『はい、日本の歌を歌います』『韓国の民族衣装です』みたいなことを紹介しあっておしまい、でよかったんです。でも今はインターネットが世界に広がっていて、そんなことボタンひとつでわかります。では何をするのか?『地球温暖化をどうしたら解決できるのか?』『ロシアとウクライナの紛争はどうしたらいいのか?』ということを学生同士が意見を出し合うのが”国際交流”なんですよ。でなきゃわざわざやる意味がないんです」
なるほど。たしかにそうだ。今さら日本の高校生がK-POPを教えてもらう必要もないだろう。具体的な事柄を(解決できるかどうかは別として)、あれこれ考えて語り合うことこそが、すでに求められているのだ。

 さて、大阪の巨大な埋め立て地で「バンコクハクランカイ」なる催しが企画されているという。すでに高校生いや中学生でさえ、国際交流の意味を理解している時代においてこれはどのような「未来への希望」をもたらし、「いのちかがやく」将来の世界を示してくれるというのだろうか。

 これを成功させるためなら、予算が倍に膨れ上がろうと一切お構いなし。たとえ地盤が軟弱であろうと、少ない労働者を24時間働かせようと、そこに大地震が来ようとどうでもいいのだろうか。
 万博が無事終わったとしたら、その次は同じ場所に大規模な賭博場を開き、大儲けするのだという。それが示す未来とは何なのだろうか。

 そういえば、その旗振り役となっている政党から出馬し、国会議員となった「牧師」もいるという。彼に訊ねてみたい。このどこに「福音」はあるのだろうか、と。

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