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『爆弾犯と殺人犯の物語』

第43回小説推理新人賞を受賞した連作短編集。
※ネタバレしません!

5つのショートストーリーからなり、それぞれがゆるやかにつながりながら物語の収束へと向かう。

終始、不思議な世界観の中で物語は展開されていくが、肌触りは良く読みやすい内容になっています。

ある事件の爆弾犯を中心に物語が始まり、登場人物それぞれの時間軸にフォーカスしながら、じわじわと伏線を回収していく、そんな展開。
「ドキドキハラハラ」「最後に謎を解く」「大どんでん返しがある」という類の話ではない。
薄暗い影を残しながら物語が終わる、そんなイメージ。
登場人物の「グラデーションのかかった心情の変化を愉しむ」そんな一冊です。

ぜひ読んでみては。

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