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人生を変えてしまうほどの出会い〜SERIAL STORY「Grifoll」2

こんにちは、スペイン産オリーブオイルのインポーター加藤です。

昨日から唐突に始めた、この連載。

11年前から私がご紹介している、わたしの人生を変えたといっても過言ではない、エキストラバージン・オリーブオイル、その名は「グリフォイ・デクララ・エキストラバージン・オリーブオイル」。
その味わいを、そのオイルの存在を、ひと言で、いや、ひと記事で説明する力量はわたしにはまだないのです。そういうわけで連載に。ぎゅっと2時間の映画にはまとめられないけれど、ドラマなら10話あるから伝えられる、そんな話しです。

今日、初めてこの記事にたどり着いてくださったあなたのために、前回のSERIAL STORY「GRifoll」1に書いた、一部から。

グリフォイオイルに出会う前、驚くような出来事がありました。良いこともそうでないことも。
目の前のことが一瞬でひっくり返ってしまったり、わたしが40代まで生きてきた中で想像もできなくて、これ、現実?と思うようなことが起きたり。渦中のわたしは考えもできなかったけれど、今なら思います。
そういうことがあったから、今があるのだなぁって。だったら今だから書けることを書いていくのが、いちばんグリフォイオイルのことを伝えられるかなって、思ったんです。

人生を変えてしまうほどの出会い〜SERIAL STORY「Grifoll」1より

このたった1本のオリーブオイルとの出会いから、あっという間の11年。来年、12周年を迎えます。嬉しいことに、ご愛用のお客さまから「こんなオイルと出会えて嬉しい。日本に輸入してくれてありがとう。」そんなふうにいってもらえることが少なくありません。
このオイルをもっと多くの人に食べてもらいたい。
このオイルを好きな人をもっと増やしたい。
そのために、干支がひとまわりするほどの期間にあった悲喜交々をここに残しておこう。そんな思いで書いていきます。

人生を変えてしまうほどの出会い〜SERIAL STORY「Grifoll」1はこちらから


それでは、人生を変えてしまうほどの出会い〜SERIAL STORY「Grifoll」2、始めます。


搾油したばかりのカミロケ



これまで経験したことのない、優しさの中に芯のある味わい。

カミロケ、その味わいは?

スペイン産オリーブオイルのインパクトが強い、苦くて辛い、グリーンなオイルとは、真逆な味わい。

フルーティと言っても、リンゴのようなニュアンスではなくて、南国のトロピカルな、完熟してぎゅっと旨みが詰まっている、その感じが脳裏に浮かびます。完熟したバナナ、ナッツ類の中でもアーモンドのような優しい香りと、そこにバターではないけれどリッチな風味。それでいて口当たりはマイルドで、すっきりしている。風味の後に、ピリッと淡く、さりげなく、でも確実に存在するアクセント。フレッシュなまま、むせることなくサラリと飲めてしまう喉越し。

ここまで言語化できたのは、カミロケを食べて、数日、経ってからなんです。第一印象は「こんなの初めて・・・」という、その風味と味わいのインパクトに、しばらく固まってしまった、そんなふうに記憶しています。

なぜならカミロケは、わたしがそれまでまったく食べたことのない味わいだったから。


「わたしがそれまで、まったく食べたことのない味わいでした。」

「それまで食べたことのない味わい」の、説明を少し。

学生時代からレストランでアルバイトをしていたわたしは、偶然にも、話題のお店と知らずにオープニングスタッフ募集に応募していたのです。
開店して驚いたのは、一般のお客様だけでなく、王監督などのスポーツ選手、アーティスト、俳優などの著名人、同業のシェフたちまでプライベートでいらっしゃること。接客しながら、「この人、どっかでみたことあるなぁ」と思ったら、間違いなく、テレビで見た人たち。
毎晩、おしゃれに着飾った大人たちで満席の店内。少し灯りを落とすディナータイムには、常連の女性のお客様の耳に光るダイヤピアスの輝きが綺麗だったことを覚えています。各テーブルで、楽しそうにグラスにシャンパーニュが注がれ、ワインボトルがどんどん空いていく、そんな華やかな空間でした。

だからフォアグラのような高級食材はもちろん、鴨肉とか、野菜のチコリ、アーティチョークというような、自宅では出会えない食材に毎晩ふれ、味見できたのです。そこに使われる調味料だって、一流のものばかり。
油一つとっても、オリーブオイルだけでなく、アーモンドオイル、ヘーゼルナッツオイル、アーモンドオイルなどなど。
エキストラバージン・オリーブオイルとそれ以外の違いを理解していたのは「シェフに試して欲しい!」と業者の方々が次々に持ち寄る貴重なオリーブオイルをテイスティングさせてもらう機会のおかげです。
そこが最初のレストランだったので、その後もピンとくるレストランがあれば、お給料を注ぎ込んで食べ歩くのが趣味でした。洋服やバックよりも、料理にお金を使う、そんな20代独身女でした。

その後もレストラン含め、食に関するさまざまなジャンルでの仕事にめぐまれ、気がつけば食業界に15年以上勤めていました。
レストランで働いたことがきっかけで、スーパーに並ばないような上質な食材を知ることができ、シェフが手掛ける料理を味わう体験をさせてもらいました。
その時は考えたこともありませんが、おそらく、一般的にグルメと言われる方々の何倍も多くの味わいに触れる経験があったことになるな、そう思います。

そういう状態で、「それまで食べたことのない味わい」だったのが、カミロケです。

カミロケは、ひと口食べて「わ!!!おいしい〜!!!」、衝撃、感激、感動、そうではなく、ジワッと、心の奥にスッーと響いてくるような、口の中で終わらない、長い余韻を感じるような味わい。そういう感覚になったことがなかったのです。むしろ、思考停止状態。好きとか、嫌い、という自分の好みを理解する前に、「こんなの初めて・・・」という、その風味と味わいのインパクトに、しばらく固まってしまった、そんなふうに記憶しています。

どういうオリーブからできるのか、生産者がどのような哲学や意図でつくられるのか、そういったことはまだ、なにも知らない。ただ、これまで経験したことのない、その香りと味わいと余韻が印象深かったのです。


人生を変えてしまうほどの出会い~SERIAL STORY「Grifoll」3へつづく。


カミロケから進化したグリフォイオイルはこちら

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