【実験治療で寛解率100%】参加者全員の直腸ガンを完全消滅したぞ

治験バイトというものがあって、新しい薬やサプリメント、化粧品などの効果や副作用を明らかにするために被験者となるバイトがある。

未承認の薬の検証だから、受け取れる協力金は高額になっている。治験は通院するタイプと入院するタイプに大きく分かれていて、服用後に体調の変化を検査するというのが主な内容。

その治験の中には糞便移植の治験もあったわけで、ある難病の治療法を糞便移植で行った記録があって、プラシーボ群と比較したら、糞便移植が優れた結果を出したために、プラシーボ群の難病患者にも同じ治療を施して、難病の治療にあたったという。

それでも、ゼッタイはないというのが医学でも科学でも同じ。全員に効果があったわけではなかった。


アメリカのメモリアル・スローン・ケタリングがんセンター(MSK)で臨床試験に参加した全ての直腸がん患者から、全員のガンを寛解させたという、これは世界で初めてのこと。

先ほども書いたように、優れた治療法があったあとしても、全員に効くと言うことは殆ど無く、全く効かないケースも起こりえる。

今回の研究はがん細胞の遺伝子タイプに重点を置いた抗がん薬の使用試験を行った。

そこでDNA修復機能の変異が起きた腫瘍を持っている患者12人を選んだ。

DNA修復機能の変異が起きていると言うことは細胞自体が複製することもままならない代わりに、がん細胞も同じように複製が出来ない。

がん細胞は免疫システムをだます能力を持っているけれど、増殖するたびにその能力がこわれてしまうと、ダメダメながん細胞が生まれる。

MSKはこのダメながん細胞に免疫療法薬を使って免疫能力を向上させていた。ダメながん細胞をさきにつぶすことで 成熟する前に排除する。
すると転移が押さえられて、腫瘍が縮小。患者の寿命も大きく伸びたという。

しかも、臨床試験で12人の患者の直腸ガンは完全に消滅。MRIもPETスキャンや内視鏡にも検出されなくなった。

まさかの100%排除。これはプロ野球のノーヒットノーランよりもすごい偉業では。

おそらく、12人の患者はまだ数としては少ないだろうから、もっと被験者の数を増やして、もっと確実性のある数字が出るといいな。

この治療法が確立できたら、がん患者が大幅に寛解する数が増えるだろう。

こういう研究をしている人たちは様々な角度でアプローチしているんだね。失敗の数の方がずっと多いんだろう。

こういう研究職の方達には感謝しかない。こうして、少しずつ人類の病を解決に導いてるのだから。



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