見出し画像

【誘惑の先にある倫理的行動】ズルいことをしたくなる誘惑に強くなるぞ

善良な人が悪いことをする理由
倫理的なジレンマに直面したとき、なぜ一部の人が誘惑に負けてしまうのか、そのメカニズムに迫る新たな研究が登場しました。

研究者と論文の紹介
シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスとラトガース大学ビジネススクールの研究者による査読付き論文が、最近、Personality and Social Psychology Bulletinに掲載されました。この研究は、倫理的なジレンマを予測し、それにどのように対処するかを探るものです。

正直な行動とダイエットの共通点
正直な行動は、ダイエットに例えられると指摘されています。倫理的な選択に直面したとき、誘惑が現れる前に気づき、行動の長期的な結果を考えることで、正直な選択が増える可能性があるとされています。

研究結果: 2つの要因が相互作用
この研究は、倫理的な行動の形成において、倫理的ジレンマを特定することと、自制心を行使することという2つの要因が相互作用することを初めて示しました。具体的な実験で、これらの要因が一緒になって倫理的行動を促進することが明らかになりました。

実験の例: ブラウンストーンの交渉
ビジネススクールの学生を対象にした実験では、売り手と買い手のジレンマが提示されました。ジレンマは、歴史的なニューヨークのブラウンストーンの売買に関するもので、売り手は物件を保存し、買い手は取り壊してホテルを建設したいと考えていました。売り手の仲介業者は、ブラウンストーンを救う買い手にのみ売るように言われ、買い手の仲介業者は、買い手のホテル開発計画を隠すように言われました。

交渉が始まる前に、生徒の半数に、出世するために不正行為をしたり、ルールを曲げたりしたときのことを思い出すように求められました。交渉で倫理観を事前に考えていた学生のうち、非倫理的な行動をとったのはわずか45%で、倫理的な誘惑を事前に思い出していなかった学生の3分の2以上、つまり67%が交渉で嘘をついて成立させたことが明らかになりました。

組織への影響: 倫理的な行動を支援する戦略
研究者は、この研究が倫理的行動を改善しようとする組織にとって示唆に富むものであると指摘しています。非倫理的な行為の累積的な影響を人々が認識できるように支援し、今後の誘惑に対する警告の手がかりを提供することで、組織は倫理的行動を奨励できると述べています。

結論: 誘惑を予測して抵抗する
誘惑を予測し、それに対処することが、倫理的行動の向上に繋がる可能性が示唆されました。組織や個人は、倫理的ジレンマに対する意識を高め、誘惑が現れる前に備えることで、より誠実で持続可能な社会を築く手助けになるでしょう。

ChatGPTより作成


誤解を恐れずにいうと、悪党というのは割と金儲けがうまいという認識があって、それは欲望に忠実なことに加えてモラルを優先する順位が低いことで、あらゆる方法を考えられることにあると考えている。

倫理観というのは、人としてやってはいけないという規範に当たるものだけれど、こういうものがないと人心は乱れ、他人を信じない世の中になってしまうだろう。かといって、こういった倫理観の網を逃れてしたいことをすると思わぬ発見や発展があったりする。それが、人類全体の貢献にもつながってしまうことだってある。

大半の人間は、倫理観を持っていた方が平和に暮らしていきやすいだろう。そのために様々な物語が語り継がれているともいえる。悪いことをしたら報いを受ける。人生を変えるほどの大きなチャンスが目の前に現れて、そのために一人の人間が不幸になるかもしれない。とても難しい選択だろう。

善良な人間といっても、何かしら悪事を働いていたりする。どこかで誘惑に駆られて、人知れずズルをしたことがあるはずだ。もしも、純度の高い善良な人間を目指すのなら、悪事のモデルケースをたくさん知っておけば、それだけ悪事の誘惑からあらがえるかもしれない。

でも、そういう生き方は自分にはできそうにないな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?