メチャ強靱と評されたクモの糸をミノムシの糸が凌駕したぞ

以前にも合成クモの糸の話題を記事にしたことがあったけれど、クモの糸はものすごく強くて、鋼鉄の340倍ほど強度があるという。だけど、クモの糸を量産するのはとても難しい。

というのも、クモを飼育するのがかなり大変でしかも少量しか取れない。だから、遺伝子の構造を分析して蚕にクモの糸を吐かせる研究が行われている。

それで、作り出した合成クモの糸「スパイダーシルク」でアウトドアブランドメーカーのノースフェイスがパーカーを作った。それが、6年くらい前の話で、スポーツウェアブランドのゴールドウインが去年、抽選販売でセーターを発表していた。なお、価格は800ドル。つまり、8万円。まだまだ量産できる体制に放ってない模様。


筑波大学の研究チームはミノムシの糸の研究をしており、強度と柔軟性の両方でスパイダーシルクを上回るという。

さらにミノムシのシルク繊維と導電性高分子ポリアニリンを組み合わせた複合繊維を開発した。これによって、電気が流れるようになり、光ファイバーとしての性質を持たせることが出来た。

スパイダーシルクよりも強靱で柔軟性もあるし、光ファイバーとしての活用も出来るし、電圧を加えると電極間で電流も大きくすることが出来る。つまり、線維で電気回路が作れちゃう。手始めにラジオ機能のついたパーカーを作ってみては。

袖に紙のように薄い有機ELを貼り付けてみたら、モニターのように使えることもそう遠くないだろう。むしろ、ゲーミング仕様にして変色やテクスチャを変える機能だって、現実になる。スマートウェアという新しい服がやってくるかも。それよりも、やっぱり、あれ。実現してほしいのは「光学迷彩」だよね。


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