【宇宙での微小重力が哺乳類の初期胚に及ぼす影響】宇宙空間でも生殖ができるかもしれないぞ

山梨大学発生工学研究センターの若山清香助教を中心に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、日本宇宙フォーラム、理化学研究所バイオリソース研究センター(BRC)、明治大学農学部などの研究グループは、国際宇宙ステーション(ISS)に凍結したマウスの2細胞期胚を打ち上げ、宇宙飛行士によって微小重力下で胚を解凍し、発育させるという画期的な実験を行いました。その結果、以下の重要なポイントが明らかになりました。

  1. 哺乳類の胚は微小重力下でも胚盤胞まで正常に発育可能。

  2. 初期胚の最初の運命決定(胎児と胎盤への分化)には重力の影響はない。

  3. 一部の胚で胎児側の細胞が2か所に分かれ、一卵性双生児が産まれる可能性が示唆された。

この研究は、宇宙での哺乳類の胚の発育に関する初めての論文であり、今後の宇宙探査と宇宙での生殖に対する重要な示唆を提供しています。

背景

近年、月や火星への有人探査が本格的に検討されており、将来的には宇宙での居住計画も現実味を帯びています。しかし、宇宙環境は微小重力、低重力、宇宙放射線などが存在し、哺乳類の生殖にどのような影響を与えるか不明確です。特に、初期胚の発育が重力に依存しているかどうかは不明で、この研究はその点に焦点を当てています。

研究方法

研究チームは、新たに開発した宇宙胚解凍培養デバイス(ETC)を使用し、マウスの2細胞期胚をISSに打ち上げました。ISS内では、微小重力下(宇宙0G区)と1Gの人工重力下(宇宙1G区)、さらに地上の1Gで胚を培養しました。それに加え、地上での疑似無重力実験も実施しました。

結果

宇宙0G区で発生した胚盤胞は、宇宙1G区と地上1G区で発生した胚盤胞とほぼ同じ品質で、遺伝子発現も正常であることが示されました。しかし、宇宙0G区の一部の胚では、胎児側の細胞が2か所に分かれていることが観察され、これが一卵性双生児の可能性を示唆しています。

今後の期待

この研究により、哺乳類の初期胚が微小重力下でも正常に発育することが示されました。しかしながら、この発見を確実なものとするためには、今後の研究が必要です。将来の有人宇宙飛行や宇宙での生殖に向けた基盤研究として、この研究は重要な一歩となるでしょう。

これは、宇宙環境における生物学的プロセスについての重要な知見を提供し、将来の宇宙探査や宇宙での生活に向けた研究への新たなアプローチを示唆しています。

ChatGPTより作成


ポリスノーツというゲームがあって、宇宙開発事業で活躍するはずだった主人公が不慮の事故で宇宙空間を25年間漂流してしまう。おかげで時代から取り残されて浦島太郎状態で宇宙恐怖症にもなってしまった。そんな宇宙開発の状況は、宇宙コロニーを完成させて移住している人が数十万人いる。そのなかで、宇宙空間ならではの病気になる人も存在していた。

なにせ、重力が無いので骨や筋肉が弱体化するし、カルシウムの新陳代謝や免疫が低下する。腎臓もうまく働かないし、顔は丸くなっていく。

哺乳類はうまく生殖ができるのかというとやはりうまくいかないんじゃないのかなという想像だったけれど、割とうまくいけるらしい。ただ、人間ができるのかはまだまだ研究が必要だろう。日本のSF映画で、ベッドシーンがあったんだけど、確か死んじゃったはずだから後日談は無かったような…。


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