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画家を目指して4ヶ月経って分かってきた絵を描く意味と、「アートの民主化」願望

みなさんこんにちは、いきなり画家を志して現在4ヶ月経とうとしている大野です。(突然画家になることになった経緯はこちら

来月、初の個展が開催される!ということもあり、

なぜ私が絵をやるのか。
それは周りのにとってどんな意味がありそうなのか。

といことを考える機会が増えています。

今の時点で一旦まとめられそうになったので筆をとりました。
全く絵なんて描いてきてなかった人間が、4ヶ月でどんな心境の変化が起きているのか。そんなところのリアルを描いています。

「普通の人が考えたアート論」をぜひ気楽にご覧ください。


そもそもなんで画家を目指したんだっけ?

元々なぜ画家を目指そうと思ったのか、
それを一言で言うと、

未知すぎて面白そうだったから

ということに尽きる。

「絵が好き」という純粋な思いも
「芸術の力で何かを伝えたい!」という意志も
「自己表現をしたい!」という欲望も

特になかったかな、マジで。

だけど、芸術家=自分の内なる探究や社会的メッセージをアートとして昇華させる人というイメージがある中で、自分はこんなんでいいのかな?と思っていた。(なんか、悩んだり、葛藤したり、もがいているイメージあるじゃないですか、芸術家って)

そんなこと思いながら描いてきた作品の一部はこんな感じ。

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今回ご紹介したのはほんの一部で、この4ヶ月で、50枚近くの絵を描きました。これを読んでいる方がどう感じるかは分かりませんが、私の周りのみなさんは、私の絵に何かエネルギーや、その方なりの意味を感じてくださるらしい

実は絵を描いて1ヶ月経った時、人生で初めて絵が売れました売った金額は数十万円。しかもお会いしたことのない方が、実物を見ずに買ってくださいました。

本人としては、特にテーマがなく所在ない感じなのに、知らぬ間に人気になっていく絵。この数ヶ月、そんな宙ぶらりんな只中に私はいました。


じゃあ、どうやって描いてるの?

自分がどうやって描いているかを少し整理してみたときに浮かんだのは、

・直感
・即興
・無意識

というキーワードでした。

私は今絵を描く際に、特に構想も下書きもせずに始めます。
さて今日はどのキャンバスかな?どの筆かな?どの色かな?その辺りを決めた上で、なんとなくピンと来た場所に、筆を置いてみる。すると、次の形や色が浮かび、それをキャンバスに乗せる。よく次はどうしたものか?と考えますが、しばらく考えると浮かぶのでまたそれを描いてみる。
実際に筆を置いたときも、どこに行くかわからないことがある。動かしてみて、「へ〜、今回はこんな風に動いたんだ。こんな線になったんだ。」と自分で感心しながら眺めたりする。その集積の結果できた絵は自分にとっても未知のもので、「へぇ〜!」という感じで感心する。まるで私も他の方と同じような初見レベルで、出来上がった絵を興味深くキャンバスを見るのが常。
ピンときた「直感」で、その場の「即興」で描き、気がついたら自分の深いところにある「無意識」に触れることで、絵ができていく。

そんな風に描いている様子を動画におさめたものがこちら。
上記を知った上でご覧いただけると理解しやすいかと。
1分半ほどの短い動画でさくさく進むのでよかったらぜひ。


もしかして、その描き方に意味があるのかも!

で、私は今まで、こんな風に描いているし特に深淵な意味なんてないんだよなぁ。そもそも絵が好きとかいうより、未知の世界が楽しくってやってるだけだしなぁ。。。(困ったなぁ)って思っていたのですが、気づいたんです。

そのこだわりのなさ、即興性、自由、無意識みたいなことにこそ、価値があるかもしれない!と。

どういうことか?
私の絵をみた人からいただく感想ってあるんですけど、大体こんなことを言われることが多いんですね。

・癒される
・可愛い
・瞑想状態になる
・解放される
・自由を感じる

これらは実は同じことを言っている気がして、私の絵って「許可出し」みたいな効果がありそうなんです。

「力抜いていいよ」
「自分の中に入っていいよ」
「胸に秘めている声を聞いていいよ」
「思ってきたことやっていいよ」

みたいな感じ。

どうしてそう言われるんだろうと思ったときに、もしかして私がまさに「自由」に描いているから、そういうエネルギーが絵に乗っかってメッセージになっているのかもしれない。って思ったんですね。(仮説ですけど)

絵のプロセスをみていただいたら分かる通り、私の絵は時に何度も何度も書き直すように、一からやり直しているように見える場面も多いです。それって比喩的に言えば、人生だってこれくらいやり直していいよ、ってことな気がするし、重ねるほど絵が美しくなるとしたら、人生だってやっぱり同じ。

そして私自身、作風とかに全然こだわっていなくって、絵の雰囲気って作品によってバンバン変えるんですね。それは、「未知の世界へ行く」ことが目的ゆえ、絵の描き方を変えることで新しい扉を開きに行っている。

一枚の絵の中でもそうだし、一枚一枚の絵の違いもそうだし、なんならいきなり画家を目指すこと含めて「人生ってなんでもありじゃん」っていうメッセージを、私なりに伝えているのかもしれない。

特にそんなことを意識して始めたわけではないけれども、結果的にそれが絵を描くことで周りの人に渡せる意味なのかもしれない、というのが最近感じていることになります。

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絵はもしかして、オーダーメイドのお守りかもしれない

さらに言うと、私の絵を買ってくださるくださる方って人生の転換期にいらっしゃる方が傾向として多いんですね。

・新しい人生の門出のテーマと絵の持つエネルギーにシンクロを感じ、手元に置いておきたい
・新しいステージに行くにあたり、自分のことを引き上げてくれる絵が欲しい

そんな理由で、絵を買ってくださいます。

私は予期していなかったけど、そんな大事な場面で絵が「その人の人生の一部になる」ということ。
そう思って買ってくださることは心底光栄で、ありがたいと感じています。


絵を描くことがもたらす半端ない効果

当初、ただの好奇心から踏み切った画家になるという進路ですが、私の中ではものすごい変化が起きています。本当に、画家なんて目指さずとも、この表現してそれを自分でみて、人に承認してもらうという効果は絶大。

ぜひいつかこれについても詳しく描きたいと思うのですが、「絵を褒めてもらえる」ってすごい自己承認力があるんですよね。仕事を褒められてもどこか「自分以外」ということを感じますが、絵は紛れもなく「私」から出てきたもので、「自分そのもの」というのに近い感覚があります。

だから私自身自分の絵をみて「本当に綺麗」って思うことがあるのですが、それはすごく自分を認めることになる。それを他の人も承認してくれることでなおさら自己効力感が高まっていく。

「自己肯定感」なんて言うと、なんだか安易な文脈に感じてしまいますが、私自身は、この「正解の一切ない中で、自分の表現をすることで認められる」ことの威力は絶大だと感じています。

その結果私自身は、本当に迷いがなくなっているし、幸福感元から高かったのにさらにアゲアゲだし、顔もいきいきしているし、って感じで良いことづくめ。最近願いがポンポン叶っていて、こんなにいろいろ叶ったら、ちょっと人生面白くないんじゃないか?というほど。

だから、できれば表現する機会がもっとあれば、と願っていますし、その入り口として、アートに触れる機会が増えるといいなぁ、と純粋に思っています。

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「つなぐ」ために。
アートの民主化に向けて

だけど、「アート」ってやっぱりなんだか遠いものに感じがち。それってもしかして「説明が分かりにくいんじゃないか?」って私は思っているんですよね。

もちろん、言葉で表現できないものだからこそ、言葉以外で表現しているのは分かるんだけど、現代アートなんて「感じる」ことにめちゃくちゃ限界がある訳で・・・

そう思った時に、私には大事な武器があるって思ったんですね、そう「言葉」です。

元々もだし今もなお、言葉をつくること、説明すること、その結果誰かと誰かを「つなぐ」ことを仕事にしています。

だから、このアートの文脈でもまた、もちろん作品自体は言葉以外のものでつくる訳ですが、それを分かりやすく説明することで、みなさんがアートに触れるきっかけになるといいな、というのも同時に思って活動しています。

「つなぐ」ことはどうやら私の人生のお役目のようで、人の想いと社会、人同士、アートと人々、みたいな感じでいつも媒介者として存在している気分です。

実際、

「アートなんて興味はなかったけど、ゆっこちゃん(私のこと)絵が好き!って思って、私も実はそういうものが好きなのかも?って感じたの。」

という方は本当に多くて、これも一つの絵をやることの意義だなぁという感じで、後から後から活動の意味を教えてもらっている気がします。

個展についても同じように考えていて、

・価格を自由にしたり
・プレゼント企画をもうけたり
・ランキングを出してみたり
・子連れ歓迎!むしろわいわいしながら見てね
・お土産とかいらないから、120円だけ支援して!みたいな仕組みを考えたり

っということで、できるだけハードル低く、また面白いものになるように考えている毎日です💡

個展トップ


「えいや!」のきっかけへ

ということで、つらつら自分が絵をやる意味について語ってきましたが、どれもこれもみなさんの反応から感じたことで、本当にありがたい限り。

ここまでのものに加えて、もう一つ大きな意味がありそうで、それは私のSTORYにまつわるもの。

「いきなり画家を目指した」ことが、多くの人に刺激を与えているようです。

「私も絵を描いてみたいです!」
「私も絵を描いてみました!」

という感じで、本来人が持っている表現欲求や、「正解のなさへのダイブ」みたいなことが、それはもうよく私の周りで起こっている 笑

「え?絵を描きたかった人ってこんなにいたの?」
ってびっくりする位。

きっと何か、この時代を生きる上で大切な感覚だったり力を、絵が描くことが養ってくれるって、みなさん感じていらっしゃるのではないかと感じています。

で、それは別に絵だけでもないようで、

なんだこの人?いきなり画家目指しちゃってる。そんなんあり!?
そんなのがありだったとしたら、前々からやりたかったこと、ちょっとトライしてみようかな。

みたいな話もあります。

私がどんどこ進んで成果を出していけば、もっともっと勇気につながるかもしれない。私は勝手にそんなミッションを背負っていることを感じつつ、今日ももくもくと絵を描いたり、面白い仕掛けないかな?って企画しているそんな毎日です。


おわりに

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
えいや!で始めたものを走りながら考えていることたちを、ここらで一旦アウトプットしてみました。

この辺りをもっともっとリアルタイムで伝えているのが、こちらのサークルです。ここでしか書かない裏話が結構あるので、よかったらみてみてくださいね。


そしてもちろん、興味を持った方は、個展にもぜひ足を運んで絵を見にいらしてください。

大野は、信じられないほど社交的なので、私のことをご存知ない方でもウェルカム♡ 居心地よくいてくだされるよう、できる限りのホストをいたします♡

個展の詳細はこちら


最後は、私の最新作をお届けして終わります。
また一つ、次のステージに足を踏み入れたと思っています。

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引き続き、よろしくお願いいたします♡

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