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光害ニュースまとめ:2022年11月

光害に関するニュースをまとめてみることにしました。基本的にはGoogle Alertで検知されるものや、twitterで見かけたものなどを紹介します。週刊にするほどニュースはなさそうなので、月刊か月2回刊くらいを目安に続けたいと思います。

地上の光害に関するニュース


目指せ、星空遺産! 福井県大野市に広がる、満点の星を見に行こう!

2022年12月1日掲載、福井のローカル情報ポータル「ふーぽ」の記事。国内4番目となる国際ダークスカイ協会の「星空保護区」登録を目指す福井県大野市の星空が紹介されています。写真提供は、星空写真家の加藤英行さん。大学生のころから知っていますが、福井にしっかり根差して活躍されてますね!

福井県大野市長の石山志保さんに聞く、「清水(しょうず)のまちのサスティナブルへの取り組み」

2022年12月21日掲載の、同じく大野市の話題。一般財団法人環境イノベーション情報機構のインタビュー記事「首長に聞く!」に掲載された大野市の石山市長へのインタビューです。後半に星空保護区への登録を目指す話が掲載されています。「岡山県井原市で導入された防犯灯タイプと同じものを大野市でも導入して」とのことなので、パナソニックの防犯灯でしょう。

福井工業大学との協力にも言及されています。福井工大には10mパラボラアンテナがあって、リモートセンシング衛星のデータ受信などに使われていましたが、これを電波望遠鏡にする構想もあり、先日その研究会も行われていました。電波観測でも光害の観点でも、福井には注目です。

睡眠中に窓から入る光で糖尿病のリスク増大か 中国研究

2022年11月19日、CNNに掲載された研究成果。中国に住む約10万人に対する調査の結果、「夜間に外から入る「光害」が最もひどい地域の住民は、光害が最小レベルの地域に住む人に比べ、糖尿病を発症する確率が28%高かった。」とのこと。しかしそのメカニズムは不明とのことです。記事にも書かれていますが、光害がひどい地域はたいてい都市化が進んだところで、それ以外の場所とは食習慣や運動量などが異なります。なので、光害がダイレクトに糖尿病に影響しているかどうかは不明。ちょっと割り引いて読む必要があるでしょう。


パナソニック、山形県朝日町の「空気神社」とコラボ--LED、太陽光発電などと合わせ環境の町へ

2022年11月9日にCNET JAPANに掲載。「2022年6~8月に実施したライトアップについて、2023年はゼロエネルギー化を検討する予定。周辺の街路灯を光害対策型LED照明にすることで、美しい星空の保護に寄与する」とのこと。ライトアップの必要性についても考えていただけると嬉しいかも。

マスコミ文化協会「第2回 S&D AWARDS」の受賞作品決定 グランプリは「クロス新宿ビジョン」(ユニカ)猫の3D動画が話題に

街頭ビジョンに関する話題ですが、表彰式に先立つセミナーでは「OOHコンサルタントの大竹一史氏が「光害など、屋外広告で注意すべきこと」のテーマで」講演されたとのことです。照明や広告業界でも光害を意識してくださる方が増えれば、対策もやりやすくなるというもの。


光害と関係した衛星コンステレーションに関するニュース

アンテナ展開に成功した商業衛星、明るすぎて天体観測への影響が憂慮されている

2022年11月20日、ギズモードの記事。アメリカのASTスペースモバイルが打ち上げた通信衛星BlueWalker 3についての記事です。「星空を守るためのnote」でも先日記事にしました。国際天文学連合もASTスペースモバイルと議論をしているとのこと。「次のプロトタイプではアンテナを暗くする」そうですので、今後に注目です。

人工衛星の環境への影響を見直そう。米会計検査院が提案

2022年11月14日、ギズモードの記事。米国の会計検査院GAOが、アメリカで人工衛星の認可を(主に通信に使う周波数の観点で)行う連邦通信委員会FCCに対して、十分な環境影響評価を行わなかったと指摘しました。GAOのレポートはこちら。太陽光の反射についても触れられています。今後のFCCの対応に期待。

急増する衛星群、溢れる人工光 —「光害」の星空への影響は?

2022年11月10日に、三菱電機の宇宙サイトDSPACEに掲載された記事。手前みそながら、私が取材を受けたものです。衛星コンステレーションだけでなく、地上の光害についても電波の周波数保護についても取り上げていただきました。

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