丁寧な暮らし
平日と休日と分けることが本当に必要なのか。
人生の繰り返しのように過ぎ去っていく日々。これを2つに分けて、休日は自分のため、平日は働くために自分の時間を提供し続ける。
これを飲み込んだ時点でサラリーマンの完成となるのだろう。
と言ってる僕も必死で仕事に食らいつくためにはそのサラリーマンというものをもちろんやっていたし、現実的には今もやっている。
2024年の抱負の一つに“丁寧な生活“というものを掲げた。
成し遂げるのではなく在り続けるための方針だ。もちろん生活の中には平日も入っている。
気を抜くと平日の仕事終わりは決まって「疲れたー」と言いながら缶ビールを飲みながらYouTubeを見て、気づいたら布団の中にまでスマホは陣取っていて、深夜1時過ぎなんてことも。
それは在りたい”丁寧な生活”とは程遠い。
この習慣を変えるために自分の時間をYouTuberに提供するのではなく、自分のために時間を使う。
昨夜は家に帰ってからも缶ビールは飲まなかった。
YouTubeは能動的にみるものだけに絞る。全く観ないのではない本当に観たいものだけみる。間違っても関連動画のおすすめに流されることだけは歯止めをかけるんだ。本当に観たいかの答えはスマホの画面の中にはない自分の中にある。
そしてここからが好奇心と向き合う時間。心の声に耳を傾ける。音楽のギター・ピアノをやりたいのか、絵を描きたいのか。
昨日は絵を描くことを欲している自分が柱の裏から顔を覗かせた。
僕は迷わず声を掛けた。
ねぇねぇ、絵を描かないか。
前作描いてから1ヶ月くらい経ったかもしれない。
お待たせして申し訳無かった。
思う存分、寝る時間も一旦気にしなくていいから描いてみよう。
柱の裏に隠れていた僕はすぐに飛び出してきた。
僕はすぐさま準備を始めた。
アクリル絵の具のチューブを握る手は力強く、勢い余ってパレットから飛び出してしまった。
汚れようが何しようが上機嫌なんだ。
それくらい上機嫌なんだ。
完成した絵を観て僕は嬉しかった。
上手いかどうかは大事じゃない。
描きたいだけ描けた1日が充実することが大事なんだ。
ぐっすり眠った僕は朝の5時に一度が覚める。
湧き上がる好奇心で今日は何しようかと、今日も早く仕事終わったら柱の陰で待っている僕に声を掛ける。
今日はギターを弾くのか。絵を描くのか。それとも。
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