見出し画像

小さくてもいい、自分たちでできることから考えたSDGsへの取り組み〜parkERsオフィス編〜

SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2030年まで に持続可能でよりよい世界を目指す「国際社会共通の目標」のこと。世界を変えるための具体的な 17 の目標と169のターゲットが設定されています。

スクリーンショット 2020-05-05 15.41.00

17のターゲット

「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに、花や緑、木や水といった公園の要素を用いて、人が豊かな時間を過ごすことができる空間をデザインしているparkERs。ただ心地よいだけではなく、働き方の向上やジェンダーの平等をはじめ、地球環境に配慮したデザインや室内緑化の技術革新など、持続可能な社会の実現につながるような仕組みづくりに取り組んでいます。

今回のnoteでは、2019年11月に移転したparkERsのオフィスでの取り組みと、未来への展望をご紹介します。

SDGs取り組みへの想い

画像1

上記の図は、ストックホルムのレジリエンスセンターが作成した“ケーキモデル”。17のゴールが「経済圏」、 「社会圏」、「生物圏」の三つの層に分類されています。

持続可能な開発を達成するためには、この経済、社会、環境の3つの要素を調和させることが必要不可欠ですが、土台となるのは「環境」。まずは環境を整えることが、持続可能な未来に繋がるとわたしたちは考えています。

オフィスマップ

画像2

こちらがオフィスのマップ。下側が入口で、入って右手に大テーブルの印象的な「インドアパーク」、左手にウッドチップの敷かれた「アウトドアパーク」、ステップを上がった奥には「フォレストパーク」が広がります。(詳しくはWEBサイトWORKSページへ。)

それでは、エリアの数字に沿って取り組みを説明をしていきます。

00.公園のようなオフィスで、働き方の向上

画像3

parkERsのオフィスに足を踏み入れて、まず目に飛び込んでくるのは何といっても植物の緑色。多くの方に植物を見て癒されたり、心地よい気分になった経験があるのではないでしょうか?

“人間には、もともと生物や生気に引きつけられる心理的傾向がある”というバイオフィリア仮説という考え方があります。この考えに基づいた空間デザインの手法を「バイオフィリックデザイン」といいます。バイオフィリックデザインを職場環境に取り入れることで、従業員の生産性や企業価値の向上職場の雰囲気の改善等につながるとする研究も報告されています。

ヒューマン・スペース 世界中の職場におけるバイオフィリックデザイン の効果

働く場所に植物があるということが、従業員の働き方の向上につながっているのです。

また空間デザイン以外の側面でも、障がい者雇用の実施や、性差関係ない役職の決定、全てのスタッフが毎週ひとり一輪の花を生ける“Weekly Flower”の取り組みなどを通して平等へ配慮するなど、より働きやすく持続可能な職場空間を目指しています。

画像4

オフィス移転後に従業員を対象にしたアンケートでは、
好感が増加し、不満が減少したという結果が出ました。

01.東京都檜原村の材を使用したアウトドアパーク

画像5

ウッドチップが敷き詰められた、“アウトドアパーク”と呼ばれるエリア。チップを踏む感覚や木の手触りがアイデアやインスピレーションを生みます。

実はこのウッドチップは、間伐材から作られたもの。使われていない素材を使用し、新たな価値を与えるアップサイクルな取り組みです。

また、ウッドチップやスツールの材は東京都檜原村で採れたもの。東京の森の材を使うことで、都会で生活していると忘れがちな、森や自然との繋がりを思い起こさせるきっかけを作っています。

02.テクノロジーを使用した心地よさの追求に取り組むラボエリア

画像6

角度のついた壁面緑化の印象的なラボエリアは、新しい技術の実験の場所。明治神宮の植生を元にした植栽の選定や、循環しひとつの生態系となる壁面緑化の研究など、まずは自社オフィスでチャレンジしてみるのがparkERsスタイル。

産業と技術革新の基盤を作るのも、SDGsの取り組みのひとつです。オフィスでは、IoTを用いた植栽管理システムが導入されています。このシステムはparkERsが約2年かけて独自開発したもの。

画像7

「Indoor Park モニタリングシステム」

IoTを取り入れたBtoB向け室内緑化オートメーション管理システム。室温、湿度、土壌温度、照度、土壌酸度、画像などをセンサーやカメラで観測し、データをクラウド上で管理。自動潅水システムと連動して給水をします。
詳しくはこちら。

03.parkERs soilを混ぜ込んだ三和土を使用したフォレストパーク

画像8

木陰ごしに人の気配を感じながらも集中できる、静かな森の中のような“フォレストパーク”。このエリアの床材には、parkERs soilを練りこんだ三和土(たたき)を使用しています。

画像9

「parkERs soil」

「PROTOLEAF」との共同開発で生まれたオリジナルの土。「地球を採掘しない土」をコンセプトに、コーヒーの豆かすなど現在使われていないものを原材料としています。新たに地球を掘削する必要がないので、環境に負荷をかけません。可燃ごみとして処分でき使い勝手がよく、植物がよく育つアップサイクルな土です。
詳しくはこちら。

地球を採掘しない土を使用し環境に配慮するだけでなく、三和土に使用することで土の風合いが、落ち葉の生き物としての美しさを引き立てます。

画像10

葉が床に落ちている様子

04.「明治神宮の森」の植生調査をもとに選定したステップと壁面緑化の植栽

画像11

画像12

ステップと壁面緑化の植栽には「明治神宮の森」の植生調査をもとに選定した自生種の苗木を使用しています。

わたしたちは室内での自生種の育成に取り組むことで、自分たちの住む土地の環境や自然の豊かさを守ることに繋げていきたいと考えています。

05.すべての人に平等なWeekly Flower

画像13

毎週ひとり一輪の花を生けるWeekly Flowerの取り組みは、年齢や性別、役職に関係なく、すべてのスタッフが対象です。

マネージャーでもアルバイト社員でも、自分の花は自分で責任を持って手入れします。

「Weekly Flower」

Weekly Flowerとは、parkERsオフィスで毎週月曜日に社員ひとりに一本ずつ届けられる旬の花のこと。各自で自分の花のケアもします。それぞれの名前入りの花瓶に生けデスクに置くことで、フリーアドレスのオフィスでの在席の目印にもなります。

未来への展望

①自然・光エネルギーで自家発電

画像14

水什器の循環を用いた水力発電や、ソーラー発電でエネルギーを自家発電。
植物を育成するために必要なエネルギーを自分たちで作り、電力消費を抑えます。

②アクアポニックス導入で室内に生態系を。

画像15

parkERsオフィスの壁面緑化の入口側の部分。水耕栽培で育成可能な植物の植わった壁面から水滴が水槽に落ち、また壁面へと循環しています。
ここでは水耕栽培と魚の育成を掛け合わせた循環型の農業手法「アクアポニックス」を参考に、水槽の魚の排出物を植物が栄養として吸収し、浄化された水が再び水槽へと戻ることでひとつの生態系として成り立つ仕組みを開発しています。

③各国の貧困層の清潔な水確保につながる水什器の設置

画像16

parkERsの空間に水什器を設置するごとにアジア、アフリカ、中南米などの貧困層に清潔な水が届く仕組みづくりに取り組むべく始動しています。

④植物にも人にもいい、育成ライトの導入

画像17

植物の色が映えて、光合成にもいいLEDライトの導入を検討中です。
人の目にも良く、parkERsが目指す「人と植物がともに育っていく空間」を
より一層推進していきます。


この他にも、オフィス利用者のアンケート解析を行なうなど、環境・社会・経済の三要素に置いて持続可能なオフィス空間を目指し、仕組みや制度を随時アップデートしていく予定です。

画像18

持続可能な社会の実現に向けて、わたしたちができることは小さなことかもしれません。しかし、できることから始めることで、社会により良い変化を起こしていければと考えています。

parkERs一同、今後も心地よい空間を作るために尽力してまいります。応援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。


この記事を書いた人
parkERs ブランドコミュニケーション担当 矢崎

mother's month_アートボード 1

今年の5月は母の月。
この機会に日頃の感謝の気持ちを花にのせて伝えてみてはいかがでしょうか?