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ゆるやかなつながり

自転車でぶら~り

 いつもと違う道を通ってみようかな・・・。

 コロナ禍の時差出勤で生まれた朝の余白時間。最寄りの荻窪駅まで、毎日違った道を通ってみることにしました。

 数年前に引っ越してきた私に、近所の友人がプレゼントしてくれた自転車が相棒です。近くの自転車屋さんが、部品を組み合わせながら1万円で手作りしてくれた世界に1台の愛着仕様。「お洒落でカッコイイ自転車ではないけど、とっても安全だよ」と友人のお墨付き。乗り心地抜群で質実剛健、駐輪場でも見つけやすい落ち着いた色あいも気に入って「みどり号」と名付けました。

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 平らな道をあちこち通りながら駅まで自転車でぶらーり。太陽の方角に向かっていろいろな道を楽しんでいます。

 やはり!と実感したのは朝の散歩やランニングをしている人が多いことです。犬の散歩に家族で繰り出して、笑顔で話すご一家をお見かけすることも。すれ違う時はなんとなくお辞儀したりして。ゆるやかなつながりを感じながら、朝の余白時間を楽しんでいます。


街の景色になじみ始めたキッチンカー

 ある週末の自転車でぶら~り。角を曲がるとキッチンカーが目に飛び込んできました。オフィス街だけではなく、最近は住宅街でもよく見かけるようになりました。

 背景には、キッチンカーの開業支援を事業とするベンチャーの登場もありそうです。自治体と連携して公園や区営住宅にキッチンカーを出すパターンもあれば、大手による飲食業界支援の動きもみられます。

 ハウス食品グループ本社はキッチンカー・販売スポット・仕込み場所をワンストップで貸し出す新事業を始めました。


多様化する移動販売

 面白いことに、移動販売の流れは飲食業界にとどまらず、日用品にも広がっているようです。

 良品計画は、新潟の新店舗「無印良品 直江津」のオープンに伴って、商品を観光バスで移動販売する取り組みを始めています。お店まで足を運びづらい中山間地域に居住する人に向けて実施するそうです。

 また、メガネやコンタクト、補聴器を使う人にとってはメガネスーパーの移動式店舗がとても役立ったようです。コロナ以降は、移動式店舗でもリアル店舗と変わらないリラクゼーションのサービスを提供するなど、今後も移動販売に注力するそうです。


移動販売がもたらす「ゆるやかなつながり」

 コロナの時代を経験して、私たちの生活は「前提」が大きく変わりました。三密を避けようと屋外の価値が見直され、散歩にでかけたり、ランチをテイクアウトして公園で食べるなど、自分時間の過ごし方が変わりました。

 そんな新しい自分の生活圏に、店舗の側からやってきてくれて、商品選びが楽しめる移動販売というサービス。

 そこにはきっと、お客さんとお店の人との間にゆるやかな時間が流れ、ちょっとした会話や笑顔も生まれているように思います。

 自分が店舗に出向いて買い物をするのとはちょっと違った、ここまできてくれてありがとう、みたいな感覚。

 そういえば、三鷹市には図書館がコチラに来てくれる「移動図書館ひまわり号」というサービスがあります。


 ゆるやかなつながりをもたらしてくれる移動販売(サービス)という形態は、コロナを経て、さらに広がる可能性を秘めているかもしれません。









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