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3つの宗教について考える

「日本人は宗教の教養が欠けている」

世界から見たときに、日本人は宗教についての教養が少ないと言われます。実際、日本人は「なんとなく宗教は怖い」と思いがちです。その背景には、学校で宗教についてしっかり学ばなかったこと、テレビで宗教について論議することが避けられていること、などがあります。しかし我々の生活に宗教は深く根付いています。

▼▼▼日本人の生活に根付く宗教
キリスト教の考えにより、クリスマスを祝い、教会で結婚を誓う。神道の教えにより、神社でお参りをして、お守りを買って財布に忍ばせる。仏教の教えにより、葬式はお寺のお坊さんに来てもらってお経を読んでもらう。それぞれ別々の宗教なのに日本では当たり前のように受け入れています。

文化庁が「日本人の宗教の信者数」を調査したとこり、日本の人口を超えてしまったという面白い結果が出ました。私たちは意識せずとも、1つ以上の宗教を信じているようです。

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知らず知らずのうちに関わっている宗教、最低限の知識を知っておくことは必要ではないでしょうか。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教について考えてみようと思います。

▼▼▼一神教の3つの宗教
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は全て一神教です。「一神教」とは、この世の中を作ったのは神であり、唯一絶対の神が存在しているという考え方です。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教はこの一神教の考え方に基づいて作られたものであり、それぞれ同じ神様を信じている兄弟宗教なのです。

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歴史的にもまず最初にユダヤ教が生まれました。その後キリスト教、ユダヤ教の順番で誕生しました。

①ユダヤ教の誕生
昔々、神が存在する世界、そこにはアダムが存在していました。アダムは自分のあばらを引き剥がし、イブを誕生させました。アダムとイブは豊富な食べ物が存在する楽園で豊かな暮らしをしていました。ある日、彼らは神から禁じられていた禁断の果実に手を出します。それは彼らに知恵を授ける実でした。アダムとイブは知恵を身につけたことで、自分たちが裸であることが急に恥ずかしくなりました。そこで自分たちの恥部を葉っぱで隠したのです。

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それを見た神は、彼らが禁断の果実に手を出したことに気づきます。そこで彼らは楽園を追放され地上で暮らすことになったのです。

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ユダヤ教にとっては「律法」(トゥーラー)と呼ばれる書物が聖書になります。そこには唯一神(ヤハウェ)を信じることの大切さ、ユダヤ人のみが救われるという選民思想が描かれています。

②キリスト教の誕生
ユダヤ教が広まる世界ではまだまだ平和になることができず、人々は苦しんでいます。「これはおかしい」と人々の中で不信感が高まっていました。そんな中でイエスが現れます。イエスは「信じるものは救われる。ユダヤ人以外でも」とユダヤ教の選民思想を否定しました。しかしそれはユダヤ人の反感を生み、ついにイエスは十字架により処刑されていました。

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信者たちがイエスの墓を確認したところ、そこにあるはずの遺体がありません。

死から復活したイエスは世界中あちこちで奇跡を起こします。人々はイエスを救世主(キリスト)と呼び称えます。

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救世主とは、ユダヤ教の教えの中にも書かれています。「世界が崩壊に直面したとき、救世主が現れて世界を救う」と。まさにイエスこそ、ユダヤ教の救世主(キリスト)なのです。イエス・キリストの信者たちは、ユダヤ教の教えである経典(トゥーラ)を旧約聖書と呼び、自らの考えを新約聖書と呼びました。

やがてローマ全土に広がったキリスト教は、ローマ皇帝も無視できないほど力を持つようになります。ローマ皇帝が正式に認めることで世界各地に波及していきました。

③イスラム教の誕生
キリスト教が世界に広まった世界、中東にムハンマドという一介の商人がいました。ある日、彼は神のお告げを聞きます。なぜ神が一般人の前に現れたのでしょうか。

「ユダヤ教もキリスト教も神の言葉をきちんと保管していないためだ」

神の言葉を直接もらったムハンマドは神の言葉を「コーラン」にまとめます。そしてコーランとともに、イスラム教の布教に活動するようになりました。

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こうして世界にイスラム教が広まっていきました。

▼▼▼まとめ
始まりはユダヤ教である。しかし、ユダヤ教の選民思想を否定してキリスト教が誕生した。キリスト教は広く普及したが、そこに書かれた言葉はあくまで信者がまとめただけのもの。イスラム教は神の言葉を直接伝えたものとして今世界に広まっている。

キリスト教を超えて世界最大の宗教になると言われるイスラム教。グローバル化が進む世界でイスラム教のことは教養として知っておいてもいいかもね。

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