「自分らしく生きるための職業選択」
「おまえ、オカマじゃねえだろうな?」
『パピチャ』の冒頭、銃を持った武装集団を目前にしてドレスを伝統衣装で覆い隠したネジュマとワシラの怯える姿に、遠い記憶の彼方に追いやった言葉が蘇ってきた。
20年近く前、ようやく就職した番組制作会社で先輩ディレクターにこう言われた。シスジェンダーのヘテロ男を演じながら自分を隠し怯えて仕事するか、カムアウトして嘲笑に耐えきれなくなってから辞めるのか。いきなり選択を迫られた気がした。“To be hetero, or not to be h