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[ネタバレしかない] GIFT レビュー

潜水服のおっさん?が沈没する船?の中でいろんな人?と出会いながら脱出を目指すというゲーム。

みんなボイス付きで謎の言語を喋る。わからないのに結構セリフが多くてやりとりが長く、謎言語なら別にやり取りいらなくね?と思ってしまった。

基本的には先に進み続けるアクションゲームなのだが、後半になると結構マップの分岐が出てきて複雑、且つそこそこのアクション性を求められる見た目と難易度がちょっとズレているゲーム。

先に進むにつれ、どうも船の中じゃないのでは疑惑が出てくる不思議な展開に…!?

セプテントリオン…かと思いきやちょっと違う脱出アクション

基本システムは沈みゆく船から逃げるという、スーファミの名作セプテントリオンなんだが、あっちみたいにランダムに船が傾くわけではなく、完全にフラグ管理になっている。
目の前に紐がぶら下がってるけど届かない!というときに先に進むと船が傾いて登れるようになったり、水が上がってきて泳げるようになったりする。まあ、主人公の見た目からして明らかに現実世界ではないものの、重力や物理演算はしっかり現実しているので、高所から落ちたらしっかり死んだりするし、トゲに刺さると死ぬ。…トゲ?

そう、構造は完全に船なのだが、そこら中に即死トラップが散らばっている。

船に殺人ノコギリは普通ないのよ

突然トゲ付きの丸太が転がってきたり、トゲ付きのタルが降ってきたり…、足場から落ちると即死のトゲだらけだったり、割と殺し方が唐突で殺意が高い。もう船関係ないじゃん!子供時代のキャラクターの脳天にタルが直撃して死ぬのはもはやCEROアップ案件では。

と思いきや、ところどころにスイッチがあって、それを押すとどこからともなくプロペラの付いた足場が飛んでくるという謎ご都合システムもある。

これのおかげで、「次はここに進むのかな」という予想がつけられず、よくわからないところに戻って都合よく進めることになるということが多いため、マップの把握がわかりづらい。カメラを動かせないことも問題。

アクション性

まず、基本移動が走るなのでボタンを押さずともデフォルトを走るにできるシステムを入れてほしかった。走れるゲームはたくさんあるけど、なぜかみんな入れないよな… 押しっぱなしは指が疲れんねん。

また、アクションが全体的にどうもヌルっとしており違和感が多い。空中でジャンプボタンを押していると着地後に勝手にジャンプしてしまったり、やたらと物理演算が効いた紐が掴みにくかったり、要求されるシビアなアクションに対して操作感が追いついていない感じがした。

水に追われる場所では、ルート分岐があって行けそうで行けないかなりのイライラアクションを強いられ、ようやく行けたと思ったそのさきにキーアイテムがたくさん落ちていてがんばった甲斐があったと思った瞬間、そのあとの滑り台エリアで一度ミスるとオートセーブされてしまって取れないアイテムがあって超イラついた。

また、横スクロールアクションあるあるの、巨大な樽状の足場を少しずつ転がしていくステージも変な慣性がきいていて急に一気に動かされて落ちたり、全然思い通りに動いてくれなかった。

と思いきや、なんと壁ジャンプが解放されたあとは無限壁ジャンプで高い壁を登れてしまい、シーケンスブレイクできてしまう箇所もあった。本来使っちゃダメなのはわかっていたものの、割と初見殺しな押しつぶされるテトリスステージがめんどくさくて壁ジャンプでスルーしてしまった。

あと、ポーズがないという謎の仕様。メニューボタンを押すと設定などが見れるが、なぜかゲームは止まってくれないので追いかけられてるときとか開くと普通に死ぬ。

ちょっとパズル要素もある。この部屋のパズルは王道で良かった

不思議なキャラクターたち

女性系はデフォルメが効いているものの大体人間型なのだが、男性系や動物系は巨大な豚の貯金箱だったりペストマスクだったりテレビ頭だったり、なかなか特徴的な見た目のNPCが多く、且つ彼らに出会うエリアは全然船ではなく、何かしらのストーリー性を感じさせるデザインになっており、見てて楽しい。

結婚指輪夫婦かわいいしネクタイの付け方が斬新

ストーリー上で出会うキャラもいれば、隠し要素になっているキャラも結構多く、自分がクリアしたときには会えてない人達もそこそこいた模様。

主人公はずっと潜水ヘルメットをかぶってはいるものの、徐々に年齢が若返っていくこともあり、おそらくこのおっさんの人生を追体験していて、出てくるNPCも印象的な出来事や人々を象徴しているんだろうなと分かってきて、ストーリーが気になってくる。

これは隠しルートかな?と思った先にしっかりとNPCがいると嬉しいが、同時に分岐があるところで正規ルートに進んでしまうと戻りたくなってしまう弊害もあったりする…

特に何もなかったけどビジュアルは良かったNPC

また、やりこみ要素であるコレクションアイテムはクリアには必要ではないけど、オプション画面のあんまり目立たない場所からアイテム一覧を見ると(途中までその存在に気づかなかった)アイテムそれぞれのフレーバーテキストで主人公の背景が少しずつわかっていく。

クリアはしたけど…

攻略に詰まるとかもないまま4時間でクリア。一度クリアしたら各時代から再開できるようになり、がんばれば全員のキャラと出会ってたぶん真エンディングを迎えられるんだと思うが、どこに会ってない人やアイテムがあるかどうかわからないのでやる気にならなかった。

そもそもスーファミゲームを覚えている人も少ないからセプテントリオンを期待して買う人はほぼいないと思うけど、とりあえずそこまでセプテントリオンではなかった。そしてかなりアクション難易度は高い。

というか、ほぼ初見殺しだったり、分かっていてもタイミングがシビア過ぎたり、一度ミスるともうどうしようもない箇所などもあったり、後半のマップはどれが正解ルートなのかわからず結構イライラした… かわいい見た目なのに。
見た目で入った人は絶望すると思う。

自分は最後まで楽しめたが、絶対体験するべき!というところは特になかったかもしれない。
そして4時間でクリアできて3520円だという結構強気の値段と、これは買い!という言うには、なかなかこのゲームのアクションと同じくらいシビアかもしれない。

なのでオススメとは言えないんだけど… なんか嫌いじゃないんだよなぁこのゲーム。なのでオススメしてしまいます。苦情は受け付けますが責任は取りません。

なんか雰囲気が好き。二周目はやらないけど。

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