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[読書感想文] 雑に作る

楽屋でポールダンサーがはんだごてで衣装修理してるの超サイバーパンクじゃん!やるしかねー!!!

p231

https://www.books.or.jp/book-details/9784814400492

だいーぶ前にオライリーフェアで、「プロダクトマネージャーのしごと」、「UXデザインの法則」と合わせて買った本の1つ。ようやく読み終わった。

思ってたのとちょい違った

そして思ってた本と違った。

思ってたのは、雑に作った作品を「こんなに雑に作りました。でもおもろいやろ」という紹介本だったが、実際には「お前らも雑に作るのだ。こうやったら雑に作れるんだ」というハウトゥー本だった。

なので、前半…というか結構な分量がサーボモーターやタッチセンサー、マイコンボードやArduinoをどう雑に使うかなどの話で、作ること自体は興味なくはないけど雑工作したくて読み始めたわけじゃなかったので、うーん、という顔で読んでた。

更に、読んでるとこの人たちはほんまに工作好きなんだなという思いが伝わり、且つ好きこそものの上手なれを体現していて、日々「趣味したいなー」と言いつつなにもしてない自分が勝手にダメージを受けてしまう。

でも、コードを書くなんて難しいから初められない!ってなっちゃうところ、まずはとにかくサンプルコードの数値をいじるだけで、とにかくモノが動くのを見て学ぶとか、思い立ったらすぐやるとか、インプットよりもアウトプットが大事とか、工作に限らず、なんか人生に必要な色々が書かれていることに気づき始めると楽しく読めた。

でも、1つの技術をしつこく使い倒せばより脳に定着する。同じ技術でたくさん作品を作ることで、いつの間にか反復学習しているのである。

p237

ギャル電文章が癖になる

特に、ギャル電さんのテキストがめっちゃギャルでめっちゃ良き。シミュレーションをシュミレーションって書いちゃってるやつ、普段見るとプチイラッとしちゃうのだが、今回はむしろらしいと思ってしまった。これはギャルに失礼だとは思うけども。

というか、ギャルのポジティブシンキングと、雑に作るという方法のシナジーがすごすぎて、もはや工作うんぬんではなく人生訓を学ぶ良書と化している。もうなんでもいいからギャル電さんの書いた文章が読みたい。

と思ったら本書の最後にちゃんとギャル電さんと、共著者の藤原さんがそれぞれ同タイミングで出した本を紹介していた。買うか…

本のタイトルが「雑に作る」にも関わらず、その雑作品を実際に展示するときは「「雑」はひみつにする」、つまり「ここまで磨き上げたあなたの作品そのものはとっくに雑の域を超えているはずだ。」とエモいことを言ってくれる。

「雑」はあくまで制作手法の1つであって、ここまで磨き上げたあなたの作品そのものはとっくに雑の域を超えているはずだ。胸を張って「傑作」として展示してほしい。

p280 「雑」はひみつにする

多分自分は雑にも真面目にも作らないとは思うけど、趣味を同じマインドでやっていきたいと思う。良い本だった。

最後に「雑に作る」を体現したヘボコン紹介の章もあり、そこで切ない写真で説明される「ヘボ子」が良すぎたのでネットで記事を探してみたら、なんとか見つかったし動画もあって満足した。

https://dailyportalz.jp/kiji/150410193200

ギャル電語録

ふつうのこと言うけど、まずは自分がいい感じだなって思う入門書を手を動かしながら読みな。

p17

ギャル電はストリート電子工作派だから電子部品専門店以外でもけっこう電子工作部品ゲットしてる。

p127

ギャル電が作るウェアラブルものはだいたいケースに入ってないし、配線とかめっちゃ外に出てるけど、ポイントおさえとけばクラブで一晩遊ぶくらいだったらあんまり問題ないよ。

p224

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