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減速して生きる

帯に書かれている「年収600万円→350万円。なのに手元に残るお金は変わらず。」僕もなんとなくわかるような気がする。
その年収を維持するためにストレスを溜め、その解消に思った以上に経費をかけていた…故に、年収を減らした分、そのあたりの出費が無くなって、手元に残るお金は変わらない…逆にゆとりも出てきたという…そんな感じなんじゃないだろうか。

著者=高坂勝さんは、ビジネスパーソンだった人を辞めて、旅に出て、その後、知らない街へ行って、生産者と繋がりながら、たった6坪(正確には6.6坪らしいですが)のBarを始めたという方。この本には、その道筋が思い出語りのように綴られている。

こういう本を一冊書かれる方だし、こういう思い切った行動に出られた方なんだから、もちろん、高坂さん、ただ者ではない。特に「人と繋がっていく」部分については、生半でないデザイン力を感じるし、度胸も感じる。

たぶん、フツウの人には、その両方がないものだろう。

でも、それでも、尚、この本を参考図書として推薦したいのは、現状を、高坂さんの経験をなぞりながら眺めてみてはどうかと思うから。こういう時代になれば、誰にとっても、一度は「自分にとってのダウンシフトっ何なのか」「自分にダウンシフトを実現するとしたら、どんな感じになるのか」…イメージしてみる必要がある。そう思うからだ。

ブックオフなど新古書店でときどき見かける本でもある。

減速して生きる ダウンシフターズ
高坂 勝 著 幻冬社 発行(2010年)

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