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『自立学習』のメリット、デメリット

 子どもの学習法には様々なものがあります。
 塾、通信教育、タブレット学習、家庭教育、モンテッソーリ教育、ドリル、ワークなどなど。
 今回は自立学習メリット、デメリットについて考察し、娘(5才)のならっている子どもチャレンジ、公文式、RISU算数について考えたいと思います。

メリット1:『自分で学ぶこと』を学ぶ

 学生は学習カリキュラムがあり、試験があり、合格点が設定されていますので、課題も目標も到達点も他者に管理されている面が大きいです。 
 でも、社会にでるとそうではありません。なにが課題で、どのような解決法があるのか、誰に頼り、なにを学べばよいのか、答えが決まっていないことの方が多いのではないでしょうか。
 特にこれからはVUCA時代と言われ、将来を見通すことが困難な”正解のない”時代とわれています。

VUCA
「予測不能な状態」を意味し
Volatility 変動性 Uncertainty 不確実性 Complexity 複雑性 Ambiguity 曖昧性の4つの単語の頭文字をとった言葉です。
元々は軍事用語として発生した言葉ですが、2010年代から世界のビジネス界で使われはじめ、近年では教育でも使われるようになりました。


 自立学習を早期から習慣にすることで、『自分で課題をみつけ、選択し、自ら学んでいく姿勢』を学べます。
 
自ら取り組むからこそ、人生を通して学び続けていくことにつながるのです。

 もちろん、幼稚園児~小学生くらいの子どもに、好きに勉強しな!とただ自由な時間を与えても、何をしてよいかわからなくなってしまいます。
 そのために、親は良きサポーターであり、コーチになる必要があります。子どもの自主性を引き出すためにも、単に知識を教えるだけティーチャーにはならないよう心掛けたいですね。


メリット2:自己選択効果(self-choice effect)による記憶の促進効果

 『選択する』ことによって記憶が促進される現象を、自己選択効果(self-choice effect)といいます。

自己選択効果(self-choice effect)
ある特定の単語(例えば、ゾウ、キリンなど)を提示され
①覚える単語を自分で選択したグループ 
②覚える単語を強制されたグループ
にわけると、覚える単語を自分で選択したグループの方が、記憶テストでより多くの単語を覚えていることが様々な研究で明らかになっている。
Hirano Ukita, 2003 ; Monty et al., 1982 ; Perlmuter & Monty

 『選択する』という行為は、ものを選ぶということ以上の意義、効果があります。
 単に黒板を書き写すような学習方法ではなく、自ら課題を選択して学ぶ自立学習が、より有効であるという根拠と言えるでしょう。

 『選択』に関する重要性やメカニズムについては、以下の書籍に詳しく書いてあります。


メリット3:学年にとらわれずに自分のペースで学ぶ

 体の発達も、興味の対象も、好きなことも人それぞれです。にもかかわらず、個人の理解度や習得レベルに関係なく、画一的かつ強制的にすすむ学校の授業は、子どもにとってよいのでしょうか?学習進度が早い子にとっては退屈で、遅い子にとっては不親切な仕組みになっていますね。
 特に、幼稚園児~小学生くらいでは、生まれた月日による個人差も大きく、個人の成長に合わせた学習がより望ましいです。

 タブレット学習などのテクノロジーの発達により、学習者の進捗状況を蓄積・分析し、より適切な順序での問題提示や、解説の提供が行えるようになりました。

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 では、自立学習のデメリットはなんでしょうか?

デメリット1:習慣づけが難しい

 自立学習では、意図的に設けない限りはノルマがありません。学習をすすめるも、すすめないも、自分次第です。
 幼児~小学生の時期は、学習を習慣化するためのかかわり方を工夫する必要があります。

 いかにして学ぶ楽しさを子どもに気づかせるか、『知りたい』という気持ちを刺激するか、以下の書籍がとても参考になります。
 著者は、「子どもが熱狂する魔法の授業」として情熱大陸にもとりあげられた学習塾「探求学舎」代表、宝槻泰伸さんです。
 宝槻泰伸さんの『強烈なオヤジ』による家庭教育論とその手法が記されていますが、子育てのヒントが盛りだくさんです。


デメリット2:解説をみない/みてもわからないことがある

 特に新しい単元を学習する際、解説があってもすんなりと理解できるとは限りません。
 一対一の授業であれば、どこがわからないのか、類似問題はとけるのか、少し問題をひねれば間違えるのかなど、きめ細かく学習者の理解度を評価し、フィードバックできますが、独学ではそうはいきません。

 娘(5才)は、どんどん問題をこなすことは好きなのですが、解説やあやふやな問題を飛ばしていく傾向があります。
 幼児~小学生は特に、親が頻回に目をかけてあげる必要はあるでしょう。


デメリット3:学習進度が(親にとって)わからない

 自立学習の場合、進捗速度が一定ではありません。
 したがって、ほうっておくと全く学習がすすまないという状況もありえます。

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 自立学習についてのメリットデメリットをまとめてみました。
 我が家では、子どもチャレンジ、公文式、タブレット学習「RISU算数」の経験があり、自立学習により近いのは「RISU算数」だと思います。
 子どもチャレンジはカリキュラムがあり、公文式はノルマがありますが、RISU算数はやるもやらないも、どれくらいやるかも、本人にまかせています。

 RISU算数は、夏休みに合わせて始めてみました。
 始めて間もない時期の記事は以下にあります。

 自立学習という観点からみると、本記事に記載したメリット1~3をまさに体現している教材と言えます。
 公文式では、繰り上がりのある足し算をやっているところ(引き算もできるのになかなかすすませてくれず親としては歯がゆい)ですが、RISU算数ではどんどんすすむので、2桁どうしの足し算、ひっ算、2桁の引き算にまですすんでいてびっくりしました。単なる計算問題だけではなく、時計の問題や文章題など考えさせる問題もあるところは好感がもてます。
 娘は解説をとばしてしまうという傾向はあるので、つまづきポイントがあれば、一緒に考えたり、類似問題をやってみるというサポートはしています。
 また、RISU算数では進捗状況をメールで教えてくれるので、『子どもがなにをしているかわからない』ということはありません。

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 勉強についての記事が多いので、教育熱心なスパルタ教育と思われがちですが、我が家は決してそうではありません。
 家にこもりきりにならないよう、(新型コロナ感染に気をつけつつ)外遊びをしたり、虫とりをしたり、動植物に触れたり、クッキングや実験をしたり、いろんな経験をすることをこころがけています。 

 私は、子どもにいい成績をとり、いい大学に入学し、いい会社に入ってほしい、まして医者になってほしいなんて考えはありません。

 『子どもがもっと大きくなった時に、好きなことに出会い、それをつかみとり、自らの人生を主体的に生きてほしい』と願っています。

 そのためにも、好きなことに出会えるような環境に身をおいてほしいし、それをつかみとるための学び方を身に着けていてほしい、失敗したとしてもくじけない心を養ってほしい、自分で考える頭をもってほしいと思います。

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気がついたらすんごい長文になってましたm(_ _)m

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