時が戻せてやり直しができるのならば私は保育園からやり直したい。

なぜ、保育園なのかと言うとその頃ぐらいしか記憶に残っていないからです。保育園でおしっこを漏らす前にトイレに行っていたらあの忌々しい記憶は残らないのです。かけっこであの時転けていなかったら一番だったのに、知能テストで蝶々結びをよそ見していたから適当にしてしまった事が悔やまれます。

年金暮らしの老人が保育園からやり直せたらと思うのは自分の人生が良くなかったからではありません。過去の失態が防げると思ったのです。

思いやりの気持ちがあれば失態があったとしても心の持ち方が違っていたと思うのです。自分に思いやりの気持ちがあれば、他人の所為にせず自分と向き合っていたと思うのです。

親に叱られて痛い思いをしても親に対する思いやりがあれば反省していたと思うのです。反省せず反感の気持ちであったので不幸せになったのでしょう。

親になって自分の親には思いやりの気持ちが持てない環境だったのだと気付きました。思いやりが無い親は思いやりを受けても思いやりで返す事ができないのです。思いやりを持つ事は気づきです。

思いやりがなかった過去を思いやりで変えることはできませんが、心の持ち方は大きく変わっていたと思います。

交通事故に遭ったとしても思いやりの気持ちで接していたら見える景色が変わっていたと思うのです。死にそうになった時も、失恋した時も、仕事への取り組みも、思いやりの気持ちがあればどう思っていたでしょうか？

きっと幸福だったと思うのです。私の人生は幸福です。これが恨み、妬みで相手の不幸ばかり願っていたらどうなっていたでしょう？

不幸でも構わない恨みを晴らすまで怨んでやると不幸を撒き散らしている人には近づきたく無いです。

自分の大切な人を殺された人の気持ちは恨みしかありません。だから命は大切しないといけないのです。思いやりは表面的なポーズではないのです。